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就職活動

7月3日に、私の一生に一度の新卒としての就職活動が終わった。

3月に説明会やエントリーシートを書き始めてから早4か月、あっという間だった。
思えば私は超タイパ重視の就活だったのではないだろうか。
大学三年生時、一つもインターンに行くことなく、就職活動が一般的に開始された3月1日でさえワァ~と思いながら何もせずに過ごしていた。

志望度のそこそこ高い企業の説明会は無断で飛んで苦し紛れに身内の不幸により~という旨のメールを送り、エントリーシートは締め切り4時間前に書き始める始末、指定時間80分の適性検査も、締め切りに間に合わないために40分で終わらせたりもした。

私の就職活動は、私自身の欠点に向き合う時間だった、と終わった今になっては思う。
就活はウソの自分を見せることだ、とか、いかに人事を騙せるか、という言われ方をして人によっては忌避する人もいる。事実私もそういうタイプだったからわかる。
しかし社会に出たときに、自分の欠点を包み隠さず他人に打ち明ける人はいない。実際社会生活は就活と何ら変わらない。本来の自分を受け入れてもらうことよりも、自分の欠点を悟られないように取り繕うことが優先される。

私はそれらがとても得意で、同時にとても嫌いだった。

幼いころから他人に嫌われたくない、怒られたくないの一心で、平気でうそをつき続けてきていた。
そんな自分が大嫌いだった。

でも大学の就活講座で、ウソを本当にすることを教わった。
相手から問われることは限られている。準備をしていなければ取り繕うためのウソをつかなければならないが、事前に準備をしていれば本当のことを話すことができる。都合の良い本当を用意すること、それは私にとって革新的だった。

「最近感謝したことはありますか」
「会場に来るまでに気づいたことはありますか」

全て考えておけば良い。そうやって日々の生活の中で面接に使えそうなことを探すうちに、私の人に好かれるためのウソがだんだん本当になっていくのを感じた。

新卒の就活なんて、実際働いてみないとわからない。
今は転職の時代。

本当にその通りだと思う。私は就活で私自身を作り上げることを学んだけど、職種については全くの未知数で、当たり前ながら素人である。

でも、一年前、自分を取り繕わなければいけない就職活動に嫌気がさしていた自分より、今の心から自分の言葉で自分の良いところを効果的に伝えられる自分がいる、それだけで就職活動を頑張ってよかった、と思える。

もちろん私の職種が特殊だっただけかもしれないけど、少なくとも私は自分の就活において辛かったとか長かったという気持ちよりも、自分がより好きな自分に慣れたことが何よりも大きい。

今はただ、この喜びに浸りたいと思うから、ここに記録として残しておこうと思う。

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