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フルマラソン補給の常識を疑う

フルマラソンは、人間の保持できるグリコーゲンだけでは走れきれないので糖質の補給が必須と言うのが、世間一般の常識なのではないでしょうか?
それが35kmの壁なんだとか、いろいろ言われています。

実は今期のフルマラソンでは、持っていく補給を最低限にしています。

なぜか?

理由は単純で、補給をこまめにした時の方が調子があまりよく無かったからなのです・・

もしかして途中で補給してもパフォーマンスに違いないんじゃないのか?
むしろ悪化してないのか?
と前々から疑問が湧いていた事もあります。

昨年の大田原マラソンでは、高濃度炭水化物のモルテンを前日と当日朝に飲んで、ジェルも補給しながら走ったら15kmでガス欠ぽい症状が出てしまいました。(15km過ぎて急激に心拍が上昇してペースが保てなかった)
実力に対してペースが速すぎ(4:20/kmペース)だったという事もありますが、その前にハーフでは4:08/kmで補給なしで走り切れているのにそれより楽なペースで走ったフルの方が20km手前でそうなるのは何となく腑に落ちない疑問が残っていました。

そこで今年の水戸マラソンはジェル持たずに走り、何かあればエイドの補給を少しだけ頂くかと思って走りました。
実際に前半バナナ一つを食べて、中間手前で小さな人形焼きみたいなものを口にした直後に、喉が詰まると思って水のカップを取ったつもりだったけど、そこには唐揚げが入っていたので、ついでにそれも口に押し込んだと言うのが水戸マラソンの補給です。(後はスポドリと後半にコーラー1杯のみ)

多分唐揚げなんか消化されてエネルギーに変わるのには随分時間がかかるはずなので、ほとんど走っているエネルギーには影響してないと思います。
だったら何も取らずに走りきれば良いのにと思われるかもしれませんが、バナナとか人形焼きとか取ってしまったのは。。。ガス欠への不安感が払拭しきれていなかったというのが実情です。
※水戸マラソンは中間通過1時間44分で3時間28分でのゴールで、ほぼイーブンで走りきりました。

先日たまたまこんな動画をみかけました

ポイントは
・レース3時間前には食事を終える
・朝食はその日の大会のエネルギーとしては基本的に使えない
 だから沢山食べる必要がない
 食べる→消化→肝臓に貯蔵→筋肉に貯蔵で初めて使えるエネルギーと
 なるから。
・朝食を摂る理由は、中枢神経を騙す為(食事してない時間が長いと人は省エネモードになるので、それを解除する為)
・運動前の炭水化物摂取はパフォーマンスに悪影響であるという各種論文が出ている(3時間以内に炭水化物を摂ると、肝臓に取り込む方が強くなり、筋肉へ送り出す機能が逆に減ってしまう)
・インシュリンが出ると、脂肪をエネルギーとして使い難くなる

そこで今回の大田原マラソンでは
朝6時前に普通に食事(10時スタートで時間もあるから消化的にも問題なしと判断。また自分の場合、普段の食事前朝ランだと、パフォーマンスが少し落ちる感覚があるので、普段通りに食事)
大田原マラソンはスペシャルドリンクは置けるが、エイドでは補給食はなくてポカリと水のみなので、スペシャルドリンクにパラチノースと経口補給パウダーを溶かしたものを3つだけ用意
大会でもらったジェル1つは念の為、持っていった。(結局使わず)

結局脚の痛みで25kmで失速したものの、前年みたいに15km(ペース設定が4:20と4:30で違うけど)で心拍の上がりはなく、25km以降もある程度キツクなったものの低血糖みたいな感じはなかったかなと感じました。

でもまあ最後まで一定で走り切れてないので、少し説得力に欠けますね

スペシャルドリンクを置いたのは17.7km  26.5km   35.4km
経口補給パウダーは1包 19.2kcal
パラチノースは1包 76Kcal 
約300mlに溶かして 1/4~1/3ぐらいを飲んだ
後はエイドのポカリ(100ml  25Kcal)
カロリー的にはポカリと大差ないので、別に置かなくても良かったかなという感じですね 

参考にですが、ウルトラマラソンレジェンドで同じ歳の竹田さん(48時間世界大会などで代表に選ばれた方)から、某ウルトラマラソンでしばらく並走した時に伺った話では、竹田さんは100kmぐらいまでのレースでは、途中で補給は一切摂らないのだとか、竹田さん曰くスポーツ飲料にある程度糖質が入ってるからねと言う事でしたが。。
竹田さんは今回の大田原マラソンも走っていて、25km地点までは30~40秒差で走ってましたが、そこからほとんど落ちずに3時間11分で走っています。

後は途中であまり補給をしないと、終わった後の胃腸の調子がすこぶる良いという利点もあるかと思います。

ジェルを途中でいっぱい食べた大会は、終わった後の胃腸の調子がかなり悪くなります。(血流の回ってない胃腸に消化させる為に、負担がかかるのだと思いますが)

ウルトラマラソンでも、途中でジェルを1時間毎に摂取したとしても、結局50~60km以降は、パワーが出ず一定で走れなかった事が多かった。
ただ一度途中でアキレス健を痛めて、しばらく休んでから再開した時は後半逆にペースを上がられたという経験があります。これはしばらく休んだ間にエネルギーの供給が復活した為?

また別の例外的な体験として、奥武蔵ウルトラは各エイドで果物やお茶、ノンアルビール、焼き鳥、フルーツポンチなどが出るので、それらを楽しみながら走ったら思いの外、胃腸やられずに最後まで気持ち良く走れたって経験もあります。
案外フルーツとかは気持ち悪くても食べれてしまうのも不思議なところがありますね。

当然ながら100マイルレースなどは、休憩と補給をしながらでないと走りきれないレースなのだと思います(←出た事ないです)

この先、しばらくはロング走を重視して筋持久力の強化をしたいと思いますが、その練習で補給なしでもいけそうだと目処がたったら、勝田はまた補給持たずに走ろうかなと思っているところです。

今日の記事はあくまでも、補給の常識を疑うというところで記載致しました。
普段の練習では補給なしで良い感じで走れているのに、フルマラソン大会になるとどうも駄目みたいな方は、一度補給戦略を見直してみても良いのかもしれません。
また途中で補給して、復活できたという方も多いかと思いますので、そこを不定するものではありません。

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