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ノブレス・オブリージュ

みなさん、この言葉聞いたことがありますか?
検索してみると以下のように書いてあります。

【ノブレス・オブリージュ】とは?
身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」の意。
(『コトバンク』より引用)

恥ずかしながら、自分もつい最近までこの言葉を知りませんでした。
「恥ずかしながら」と言ってはおりますが、すべての言葉を知っているわけでもないので、本心は「まぁ、知らなくてもしょうがないよね」程度にしか思っていません。

上に記したように【ノブレス・オブリージュ】とは身分の高い者、もしくはある程度の成功をおさめ生活水準が相対的に高い者は、何かしらの価値提供をして社会貢献しましょう、ということでしょうね。
なので、多くの人は「俺 / 私は関係ない。だって成功も納めていないし社会や他の人に還元できるほどの余裕もないから」って思っているんじゃないでしょうか?

自分も前はそう思っていました。
でも今は、別に成功を収めていなくても生活水準が相対的に高くなくても、社会貢献するのは必要だよね、という考えにいたっています。
その考えにいたった思考の流れを記しておきます。

価値の尺度が変りつつある現代

価値の大きさを表すのに便利なものって言われて何が頭に浮かびますか?
おそらく多くの人の頭に浮かぶのは「お金」だと思います。自分にとって有り難いものを手に入れた時や何かをしてもらった時お礼を言いながら差し出すのは「お金」ですよね。お金そのものでは生々しくて気が引けるという時は手土産を「お金」で買って差し出すんじゃないでしょうか。

そうです、現代は「お金」という貨幣を使って価値の尺度を表している。「お金」を使っているのは、ただ単に、ほとんどの人がこの「お金」の価値基準を共有できていて、しかも使っている「お金」=「通貨」は国家が保証している存在であるからだけであるから。
もし「お金」よりもっと便利で簡単な方法(概念)で価値の大きさを表すことができれば「お金」から変わってしまうかもしれません。例えば、中国で貨幣と同時に使われている「信用ポイント(信用スコア)」というようなデジタルデータが「お金」の替わりになることがあるかもしれません。そうなったら、人からどれだけ信用してもらうことができるのかが非常に重要で人の役に立つことをした人が高く評価され「信用ポイント」長者になれるというものです。
つまり、どれだけ人にGiveしてあげられるかを競い合うことになります。

バーニングマン・フェスティバル

アメリカ合衆国ネバダ州リノ市から約150km北北東にブラックロック砂漠というところがあって、ここで年に1度、世紀の奇祭バーニングマン・フェスティバルが開催されます。ちなみに2020年は新型コロナウイルスの為、リアルではなくオンラインでの開催になったそうです。
バーニング・フェスティバは、この場所に街を作って見ず知らずの人たちと一週間共同生活を営む、というところからでも十分変わっている印象を受けますが、それ以上にユニークな点があります。そのユニークな点とは、フェスティバルというのは主催者がやっているさまを観客が見るスタイルのが一般的であるが、バーニングマン・フェスティバルは参加者全員が表現者で、みんなで自由に作り上げているスタイルであるということ。
また、この期間は一切お金は使えず、しかもなんでも自分から相手に与え続ける、見返りを求めずというのがバーニングマン精神で大切なことの1つとなっていること。

現代はどうしても「Give & Take」が一般的な考え。何かを手に入れようとしたらその交換として自分が持っていて価値を表すことができる「お金」を相手に渡す行動をします。
それを、バーニングマン・フェスティバルでは「Give & Give & Give」が大原則でもし何かを貰っても、「その代わりにこのものをあげるよ」ではなく「ありがとう」のお礼を伝えるだけで完結するという。
そして、この期間で一番得する人はどうな人かというと、一番多くの「Giveする」をした人だそうです。つまり、人に価値提供を人一倍行い、信用貯金(一番多く「ありがとう」を言われた人)が一番得する人になるそうです。

バーニングマン・フェスティバルはある種の実験で行われているようなのですが、今のところ物々交換でもなく貨幣を支払うでもなく、信用を得ることだけでも生活を営んでいけるのではという可能性が見えてきています。

人に「Giveする」ことは

バーニングマン・フェスティバルという実験の成果からも言えることだと思うが、人に「Giveする」ことは、決して自らの身を削って行う行為ではなく、むしろ自分が得することの方が多くなる行為であると考えると、少しくらい自分の時間を使って、自分のお小遣いを使ってでも「Giveする」ことはすべきことだと思うようになりました。そして、それはノブレス・オブリージュに近似しているなぁと思うようになったということです。

新型コロナウイルスで社会情勢は厳しく、今後どうなるのか不透明で不安になりますが、そんな時だからこそあえて「Giveする」精神を持ち続け行動しようと思います。さっ、明日も頑張ろう!

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