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展覧会 吉川静子とヨゼフ・ミューラーブロックマン展
前回訪れた時にチラシをもらって帰って、なんとなく観てみようかな、で行ってきました。
いやぁ。
めっちゃ良かったです。
見応えあったなぁ。
全然、存じ上げない方だったのですが、その経歴も辿りながら。
最初らへんの展示では、とても計算されてる、理数系か??とか思いながら。
でも、たぶん、それだけじゃあないんですよね。なんか、あったかい。
そう思いながら。
本人のインタビューによる映像、何気に見始めたんですが、結局最後まで見てました。なるほど。
彼女が留学した理由に「感覚的な表現ではなく、理知的・機能的な表現を学びたかった」で、あぁだからか、と。
見事に、その知識がしっかり作品に織り込まれている。
そうして、それだけではない、あたたかさ。
それは幼少期を過ごした柳川での思い出を聞きながら、あぁ彼女の中に、ここで培われた感覚があるからこそなのかも、って。
正直、彼女のアートは今となってはAIが再現できる言えるのかもしれません。けれど、AIにこのあたたかさというか、そういうものも含めての再現ができるとは思わない。とてもシンプルで素っ気ないものになるんじゃないか。
そんなことも思いつつ。
彼女が、パートナーであるヨゼフさんを亡くしてからの旅。
そこから、最期に行き着いた作品。
描き切った。といって、筆を下ろした作品には、ちょっと泣きそうになってしまいました。ここに行き着いたんだ、って。
いやぁ。本当、だから、回顧展とも言えるのって、本当、その人が詰まってるから。企画展で、様々な作家の作品に触れて、知るのもいいんですけれど、やっぱ感情を揺さぶられるのは前者かなぁ。
めっちゃ良かったですね。
「真ん中の空虚な部分は存在するすべての源となる」だっけな。
そんなこともおっしゃってて。
けれど後期はそれも変化したのかな。
自我を追求しつつも、パートナーを亡くしたことで、ある意味自分で作ってしまっていた枠がはずされた部分もあるのかな、とか。
塩田千春展のような映える展覧会にはたくさんの人が集まりがちだし食いつきもしやすいけれど、こちらの展覧会もぜひ観てほしいなぁ、と思います。
パートナーであるヨゼフさんのコーナーもありました。
そちらは参考程度に観つつ。
おすすめの展覧会です。