展覧会 感覚の領域 今、『経験する』ということ 1・今村源 2・大岩オスカール
先週、時間があったので、フラッと行ってきました。
感覚の領域。
ってなんぞや、とは思いつつもそんなに期待はせずに。
期待していない時ほど、いいもん観れるのはなんででしょうね。いや、ほんとに面白かったです、ほんと。刺激になりました。
まずは、B1になるのかな?展示室へ降りるエスカレーター前にあるゲート前に、無造作に置かれたリュック。
ん?
と思いつつも、誰かがポンっと置いてトイレでも行ってるんかな、ぐらいの認識でしか留めず。いや、思い返すと今時そんなことないよね。
展示室へ降りていくと、あれ、いつもここから入るやん、っていう入口が四角い箱で塞がれている。
入口はあちらになります、と案内され、
あ、そなんや、あっちからって初めてちゃうか、って思いつつ、あちらの方へ。
案内された入り口からすぐに目に入ったのは今村源さんの作品。
自律神経を可視化したような、繊細でありながら脈々と繋がっていく生命にある琴線のようでありながら。ナウシカが苗菌を静かに見る心持ちともいうのかな。
この展覧会に行こうかな、っていうキッカケでもあった作家さんです。
今回気に入ったのが、人のようなものがまさに形を成そうとしていたこと。
生命において菌類とは切っても切れない関係性であり人もそれによって生かされている。そんなこと、普段は忘れてしまっているけれど、この作品をみると、その一端に人間の生命があることを可視化することによって意識で理解することができる、というかな。
自分の細胞に語り掛けてくるかのようで、観ているととても心が静かになります。
前に3人で同じ会場で展覧会された時にも観に行きました。あれ、調べたら2006年か。あの展覧会も良かった。
https://www.nmao.go.jp/archive/exhibition/2006/id_0627010000.html
中に入ると大岩オスカールさんの絵。
大きい。
荒々しい世界の中で、一つの空間は日常を成している。
セーフ地帯とでもいうかな。
それは人それぞれで近所の公園だったりコンビニだったりするのかもしれない。
人は誰しもそれを心の中に持っているべきだとも。
じゃないと、潰れちゃうもんね。
今回の展覧会に出された作品はコロナ禍の中描かれたものといいうことで、なるほど、と思う。
この作品を見る前に図録読んでても良かったかも。版画はこれを読みながら理解を深めている。
見開き4ページを使ってる。
今回の展覧会は図録も買いやと思います。おすすめです。