映画"THEE MOVIE" ― LAST HEAVEN 031011
*この映画の感想は、もう個人的な心の整理のために書きました*
先日、観てきました。
これ、公開当初は観に行かなかったんですよね。
ラストライブのDVD持ってたし。
今回、観に行こうと思ったのは、今なら行けるな観れるな、って思ったから。
2009年はまだ2003年の傷を振り返る余地はなかった。というのかな。
というのも、ミッシェルが好きではあったものの加速的に人気が爆発し、どんどんヘビーになってったり、ファンの小競り合いというか、なんかそういうのを感じちゃって、ちょうど、自分の闇期とも重なって、ちょっと距離置いて見てた、その中での解散で。
けれど、どっかでまだ続くんじゃないか、って思ってました。
アベさんの訃報までは。
アベさんの訃報が届いたのは、日食の日だったんですよね。
本当、どこまでも憎らしいほどドラマチックな男だ。こう、振り返ると。
ものすごい衝撃と、今、チバさんはどんな歌うたってんだっけ、っていう衝動と。
The Birthday、結成当初はライブ行ったり。サニーデイ見たさに行ったライジングでも観たな。
けれど、うん、どこかでミッシェルを待ってたんですよね。
ところが、アベさんが亡くなったことにより、それが打ち砕かれて。
で、今見に行きたい、って衝動に任せるように、愛媛に行ったのを覚えています。
そこからThe Birthdayをちゃんと追うようになって。
けれど、うん、まだミッシェルを見返せるほどのメンタルではなかったんです。
だから、ようやく、15年越し!?に観る、おまけにライブ自体は21年前だよ!?とも思いつつ。
結論、観てよかったですよね。
濃い時間だったなぁ、とも。
過去の映像も放り込まれてて、若い!ってのがあったりとか。
気になったのが、アベさんがほぼ不動というか、過去の映像の対比もあって思ったけれど、そうそう、前はあの長い足を存分に振り上げたりしてたよな、とか。
もっと動きがあったのに。
ガーーーーーーーーっといくのをぐーーーーーーーーーーーーっと堪えるために遠くに意識を向けてるような視線の先に見えていたものはなんだったんだろう。
キューちゃんとウエノさんは、グォーーーーーーーーってやってるけれど、
チバさんはそんなアベさんに引きずられるように。
向かい合えないまま。
バッキバキのミッシェルではなかったんやな、って。
だって、バッキバキの時は、ほら、もう、4人でウォーーーーーーーーーってきたから、こっちも応えるようにウォーーーーーーーーーってなってたわけで。
ラストってことで観客の気持ちのがでかすぎてんのかな、ってのも。
だから、一部のファンから、捨てられたような気がした、て感じたのかな、とか。
崩れてたんよな、バランス。
取り戻す時間の余裕が、余地が、なかったのかな。
でかくなり過ぎたのかな。
どっかいわしてたのかな。
今ならきっと、あの時言えなかったお互い話せてるだろうこともあるだろうね。
とか。
あっちで話してんのかな、話さずとも音鳴らして待ってんのかな、とか。
なんか色々ポツポツ思いました。
観てから数日経ってんのに、まだ思ってます。
それ、もういいんじゃない、と思うので、書いて落ち着かせうよう、と思ったから書いてんですけれど。
劇中に出てくるトップランナーの映像は、本当何度見てもヒリヒリ痛くって。
納得してない、けれど今はこうすることしかできない、だからこそラスト何も言えずに去ったのだと私は感じたんですけれど。
4人がバッキバキの時が一番かっこいい、他のライブ映像もまだ見てない人は見てほしい、ラストは決して絶好調だったとは言えない。
というのが、今回、観てきた感想です。
ちなみにラストライブのDVDが発売されてた当初は、まだ絶賛闇期で、一人風呂無しトイレ共同木造アパートの部屋で夜に暗い部屋でビール飲みながら見たなぁ、ってのも思い出しました。
21年経て、こんなんなるんだもん。
本当、人生って死ぬまでわかんないな、って思います。
そうやって、自分のことも振り返られるのもまた良しですね。
そういう余地ができたってことで。
そういう意味でも、観てよかったかな、って思います。