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絵本 ガラスのなかのくじら
あなたにおすすめ で出てきて表紙が気になったこともあり読んでみました。
くじらが少女の瞳に後押しされるように海まで帰るシンプルなお話です。
が。
なんだか色々考えてしまいました。
『このくじらはきっと本能的に海を欲したんだろうな。』
けれど、これを人間の子供に置き換えたらなら、、、と、その成長を想像しつつ。
『結局、海がこのくじらが見つけた自分の居場所だったのかもしれないけれど、このままでいい、と思うくじらもきっといるだろう。そのくじらは自らの本能でそこにいるのかもしれない。
海に出ても、このくじらはいろんなことに出会い辛い目にも合うだろう。
ガラスの中が恋しくなることもあるのかもしれない。
けれどきっと本能で選んだ場所なら大丈夫なんだろうな。』
とか。
本能で選ぶ、って実はとても大事なことだと思うんです。
自分を生きやすくするために。
もちろん、理性で選ぶ場所がしっくりくる人もいるでしょう。
ちょっといやだいぶ上手くいかないな、って落ち込んでる人に、改めてこの絵本を読んで感じてもらいたいのは、本当に自分が求めてるものの探究、でしょうか。
この絵本はシンプルな物語ながら、そんなことを教えてくれているような気がします。
(考え過ぎかな。)
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勇気を持って飛び出す、というより、見たいという欲求がそうさせた、というこのシーンが好きです。
欲求が衝動に変わる時、それは自分の想像を遥かに超えた力が出る。そんなことを表しているシーンかと思います。
あと、
言葉がなくても伝わる絵本、サイレントピクチャーブックとしてもいけるんじゃないかな、とも。
だからこそ、余計に感じるものがあるのかもしれませんね。