健康診断“下半身見られた” 男子児童「パンツごと引っ張られて…」 保護者会で謝罪は? 保護者「医師をやめてほしい」6/8(土) 14:09配信.学校健診で上半身裸に…担当医特定が物議 日本医師会苦言「一番困るのは子どもたち自身」6/4(火) 16:40配信.「上半身裸の健康診断」見直し求め市民団体が訴え 63%がトラウマの調査も著者:ENCOUNT編集部等PDF魚拓






小学校で行われる『健康診断』が今、物議を醸しています。発端となったのは、神奈川・横浜市に住む男子児童(小学6年生)の保護者のSNS投稿。 【こちらも物議】「こんなに豪華じゃない」 政府が投稿した『あなたの思い出給食写真』に批判殺到 (『X』の投稿より) 「昨日、子ども(小6)が学校から帰ってきて、今日はクラスの女子が憤っていた、と報告。内科検診で聴診器を当てるのに、全員、上半身を脱がせたから。泣いた子もいるらしい」

小学4~6年生の男女が上半身裸に

 投稿者によると、5月20日に行われた小学校の健康診断で、小学4~6年の男女が上半身裸で内科検診を受けたといいます。女性の看護師が同席していたものの診察は男性医師で、「泣いた子、抗議をした子もいたが、保健の先生は『決まりだから』と返答した」ということです。  この投稿に対しては、「直前で服をめくりあげれば問題ないのでは?」「どうしても裸にしないといけないなら、最大限のケアをしてあげるべきだ」と心配の声があがる一方、「誤診や疾患の見逃しがあっては困るから、必要があるなら、しっかり診てください」との意見も。  小学生の子どもを持つ親に話を聞くと、「変な考え方を持っている大人もいるので、子どもを守るためにも、4年生以降は着衣して健康診断を受けたほうがいい」「やるのであれば、女性だけのスペースを作って、女の子だけでやるのがいいのかなって。上半身裸でやることには賛成ですが、やり方ですね」と話していました。

文科省は“ルール”を通知も…

 一方、2024年1月には、文科省が全国の教育委員会などに、健康診断時の服装について通知していました。一例として、「原則、体操服や下着等を着衣」「服をめくって視触診などを児童生徒や保護者に事前説明すること」などがあります。

横浜市教育委員会によると…

 横浜市教育委員会によると、①脱衣の場所②診察の場所③着替えの場所と、パーティションなどで見えないよう3つに区切られていて、健康診断の約2週間前には各家庭に「ほけんだより」が配られ、上半身脱衣の旨を記載していました。しかし、騒動を受け、問題となった小学校では、この翌週に行われた小学1~3年生の内科検診では着衣可能にしたということです。

京都市では、今年度から原則着衣

 京都市では、これまでは上半身裸としていましたが、今年度から原則着衣に。京都市教育委員会は各校に『着衣のイメージ』を通知しました。  校医経験があるおおたわ史絵医師は、自身は着衣で診断しているということですが、「胸郭・皮膚疾病・心臓の検査は、いずれにおいても脱衣のほうがより正確な診察ができる」と話しています。 (「情報ライブ ミヤネ屋」2024年5月31日放送)

【物議】「決まりだから」小学4~6年の男女が“上半身裸”で健康診断 生徒が泣いたり抗議するも保健の先生が“NG”…文科省からは“原則着衣”通知がなされるも、自治体によってバラバラな対応にSNSでは賛否両論

6/6(木) 17:00配信



横浜の公立小学校で4~6年生の男女児童計約100人が、性別を分けた上で上半身裸で受診

日本医師会館【写真:ENCOUNT編集部】

 学校健康診断における脱衣を巡る議論が、ネット上で大きな話題を呼んでいる。先月20日、神奈川・横浜の公立小学校で実施された健診では、4~6年生の男女児童計約100人が、性別を分けた上で上半身裸で受診。これを問題視した一部の保護者がSNS上に学校名を公開、健診を担当した学校医が特定されるなど、波紋が広がっている。児童の人権に配慮した学校健診の在り方が求められる一方、現場の学校医からは本業との兼ね合いやリソースの問題を巡り、切実な声も上がっている。一連の問題について、公益社団法人日本医師会に見解を聞いた。(取材・文=佐藤佑輔) 【写真】聴診器を当てる場所と、そこから分かる疾病の例  学校健診は、児童生徒の疾病をスクリーニング(ふるい分け)し健康状態を把握するという役割と、健康課題を明らかにし健康教育に役立てるという2つの目的で行われる。文部科学省では今年1月、「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備について」という通知を発表。検査・診察時の服装について「正確な検査・診察に支障のない範囲で、原則、体操服や下着等の着衣、又はタオル等により身体を覆い、児童生徒のプライバシーや心情に配慮する」「必要に応じて、医師が、体操服・下着やタオル等をめくって視触診したり、体操服・下着やタオル等の下から聴診器を入れたりする場合があることについて、児童生徒等や保護者に対して事前に説明を行う」とのガイドラインを示した。  この通知を受け、日本医師会では、待機時間の服装について触れた「原則着衣」という表現が、診察時にも服を着たままで問題ないといった誤解を招いてしまう懸念があるとして、「実際に学校医が診る際には、必要に応じて体操着などをめくって聴診器を入れる場合がある」と記者会見であらためて解説。診察時の服装については「全国で統一・均一のルールを示すことは難しい」としながら、学校から保護者への説明と合意、相互理解が必要なことなどを説いていた。  一連の問題について、日本医師会の渡辺弘司常任理事は「前提として、学校医のなり手が不足しているという背景があります」と説明する。 「開業医や勤務医などの本業を持った医師が、地域医療のために学校側と非常勤職員として契約を結ぶのが学校医です。地域や診療科の種類によってかなりの開きがありますが、国から自治体への交付金は学校医1人につき1校あたり年間平均14~15万円程度。この中から支給される金額で、各学年ごとの学校健診の他、運動会や修学旅行といった行事への帯同など、年に10日程度の業務があります。多くの学校医は、本業と比較して決して十分とは言えない手当でも、地域医療のためにと引き受けていますが、専門の小児科医だけではなく、内科医が受け持っていることも多いのが実情です」
医師によって着衣のままでは正確な診察ができないケースも

取材に応じた公益社団法人日本医師会の渡辺弘司常任理事【写真:ENCOUNT編集部】

 慢性的な人手不足の現状に加え、短時間で多くの人数を診なくてはならない特殊性も相まって、医師によって着衣のままでは正確な診察ができないケースも多いという。 「ただ心音を聴きとれるのと、正確な診察ができるかはまた別の話。服を着たままでも分かるという先生もいれば、そうではない先生も多く、全国で統一のルールを示すことは難しい。また、脊椎側彎(そくわん)症は着衣で診察の精度が落ちるのは明らかで、皮膚疾患においては実際に診ないと絶対に分かりません。アザの痕から家庭内での虐待が発覚するケースもあり、そういった子ほど脱ぎたがらないというジレンマもあります」  過去には学校健診での疾病の見逃しから訴訟に発展したケースもあり、「そういったリスクもある以上、学校医としては少しでも見落としを避けたいというのが心情。全員が脱げとは言いませんが、中には脱がせて診なければいけない児童も当然いる。どうしても脱ぎたくないという場合に、絶対に脱ぎなさいという強要はしませんが、診られる範囲しか診ませんという同意を書面で取る必要はあるかもしれません」と問題が起こった際の対応を語る。  ネット上では「学校医からの説明が足りないのでは」という声も上がっているが、「説明の義務は学校側にある」というのが日本医師会の見解だ。 「医師は通常の診療では患者に治療についての説明義務がありますが、学校医としての業務ではあくまで診察のみ。かかりつけ医と違って、子どもや保護者との信頼関係を築くのは難しく、そこを取り持つのが学校の責務です。学校側が脱衣の可能性を事前に通知したといっても、それがプリントを配っただけなのか、保護者はどこまで理解しているのか、あるいは小学生の児童本人にその説明が正しく理解できるのか。学校やそれぞれのご家庭の責任の所在を棚上げして、学校医を責めるのはどうなのか」  すべての児童に上半身裸となることを求めたとされる今回の事例については「学校側からどの程度の説明と合意があったのか確認できない以上、個別の事例は判断できない」としつつも、担当した学校医が特定までされてしまう現状には懸念も口にする。 「本業の時間を割かれ訴訟のリスクまで背負った上に、こうしたことまで起こってくると、『やってられない』という学校医の本音ももっともではないでしょうか。ごく一部の方のお気持ちで学校健診がなくなったら、一番困るのは学校や保護者、何より子どもたち自身。子どもたちには学校健診をしっかりと受けて、安心して学校生活を送ってもらいたい」  児童の人権に配慮した学校健診の環境整備が求められる一方で、優先順位は何かを考え、感情的になることのない冷静な議論も求められている。

佐藤佑輔

学校健診で上半身裸に…担当医特定が物議 日本医師会苦言「一番困るのは子どもたち自身」

6/4(火) 16:40配信


文科省の伊藤たかえ政務官に4万2398筆分の署名を提出

 学校での健康診断で子どもを強制的に上半身裸にするのはおかしいとして、健康診断の実施方法見直しを訴える市民団体が21日、文部科学省に署名簿を提出した。

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 近年、子どもを強制的に上半身裸にして行う学校での健康診断に対して、生徒や保護者から「抵抗がある」「強制されるのはおかしい」という声があがっている。小学校高学年以上になれば自身の性に対する自覚が高まり、他人の前で裸になるという行為は、自尊心にも大きく関わるもの。上半身裸での健診は、「誤診を減らすため」との方針の元に行われているものの、その一方で、子どもたちのプライバシーへの配慮がおろそかになってしまっているのが現状だ。

 この日、文科省の伊藤たかえ政務官に4万2398筆分の署名を提出した「安心できる学校健診を考える会」代表の高田愛子さんは、「きっかけは私自身のトラウマです。高校生のとき、健康診断で男性医師に胸を見られるのが嫌で、担任や女性の養護教諭に相談しましたが、『医師がいやらしい目で見てると思ってるのか。そんなに嫌なら外部で自費で受けてきなさい』と怒鳴られて健診をボイコットしました。それからは自分がおかしいのではないか、自意識過剰なのではないかと気持ちを押し殺してきました。フラッシュバックの症状もありましたが、誰にも言うことができなかった」と自身の体験から活動を開始。

 2020年8月にオンライン署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で「子どもたちを強制的に裸にしないで! 本人の同意を大事にした健康診断を実施してください」キャンペーンを立ち上げた。アンケートでは、医師に胸を見せる内科検診を経験した女性の63%が成人後もトラウマを抱えていると回答、「痴漢に遭ったのと変わらない」「医師への不信感から恐怖で病院にいけなくなった」「私も誰にも言えなかった」「自分の子どもにはこんな健診を受けさせたくない」という共感の声が多数寄せられたという。

「裸になることを強制する健康診断は、児童・生徒の性別を問わず、子どもたちに心の傷を負わせかねないものです。なぜ健康診断で心の病気にならなければいけないのか。健康診断というよりは健康被害ではないでしょうか」と高田さん。学校での健康診断の在り方に一石を投じることになりそうだ。

2022.12.21

「上半身裸の健康診断」見直し求め市民団体が訴え 63%がトラウマの調査も

著者:

ENCOUNT編集部


開始日

2020年7月19日

署名の宛先

文部科学省 地方自治体 教育委員会

この署名で変えたいこと



署名の発信者 安心できる学校健診を考える会

【あなたは一人じゃない、あなたはおかしくない。自分の身体と心のことは自分で決めよう!】

学校の内科検診で、上半身裸で医師の前に座ることを強いられた。
いやがっていると看護師に服をまくられ、裸の胸をさらされた。

ショックを受けて先生に相談したら、
「みんな大人しく受診しているのに、そんなことを言うのはあなただけ。」
「医師がいやらしい目で見ているとでも思っているの?失礼だ。」
「そんなに嫌ならば、自費で病院を受診して診断書を提出して。」
と取り合ってもらえなかった。

私、おかしいのかな?
こんなことを考えているのは、私だけ?

いいえ。
あなたは、おかしくないです。
あなたは、一人じゃないです。

本来、他人の前で裸になるという行為は自尊心に大きく関わる問題であり、決して誰かが強制して良いものではありません。
自分の意思で決めるべきことです。
相手がいやらしい目で見ていなくても、裸になるという行為を強制すること自体が問題なのです。

※「子どもたち」は、小学生~高校生までを想定しています。特に自身の性に対する自覚が高まる小学校高学年以上の思春期の子どもたちを想定しています。

※「裸」は、完全な上半身裸または衣服をまくり裸の胸を見せる状態を想定しています。



【なぜ子どもたちに裸の内科検診を求めるのか】

学校健診は、「学校保健安全法」及び「学校保健安全法施行規則」に基づき実施されています。内科検診では「心臓」「脊柱」「胸郭」「皮膚」「四肢の状態」などについて確認することになっており、心臓の音を聴いたり、背骨のゆがみを直接見て検査するために、裸になることを求める医師・学校があります。

しかし実のところ、これらの項目は、Tシャツやブラジャーを着用した状態でも一程度の検査ができます。「誤診を減らすためにも、裸で検査をしたい」というニーズを重視するがあまりに、子どもたちのプライバシーへの配慮がおろそかになっている現状があります。

裸を強制する健康診断は、児童・生徒の性別を問わず、心の傷を負わせかねないものです。
特に女子生徒にとっては、主に内科検診を担当する内科・小児科学校医の9割が男性医師であることも、「身体の健康」と「心の健康」の間で葛藤を強いることになっています。
また、性別違和のある子どもたちにとっても、裸を見せることを強制された経験が、その後の人生の健康診断を遠ざけることにもつながりかねません。

子どもたちの多様性に応える学校検診を、今こそ考えるべきです。

学校健診は生徒の健康のためにおこなうものです。

「裸にならなかったとしたら、どのような誤診のリスクがあるのか」「それはどの程度の頻度で発生するのか」等の情報提供を受けた上で、どのようなスタイルで検診を受けるかは児童・生徒と保護者が決定するべきことです。

自分の身体と心のことは、自分で決めるのです。



【結び】

私自身、10数年前の健康診断でのショックが、着替えをするたびに蘇ってきます。健康を守るための健康診断で心の病を得るのは、本末転倒なことです。

署名を提出する際には、進捗投稿に掲載している提案と同時に、皆さんからのコメントもお渡ししたいと思っています。健康診断での苦しかった経験などがおありでしたらぜひ、コメントにお書きください。

子どもたちが安心して健康診断を受ける。この当たり前のことを実現するために、皆さまの力をお貸しください

子どもたちを強制的に裸にしないで!本人の同意を大事にした健康診断を実施してください