【2024年函館記念】印と全馬寸評
タイトルの通り函館記念の印と全馬寸評を書いていきます。
Youtubeでも解説しているので、そちらもぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=CwE8NekDt6M&t=5s
印
◎エンパイアウエスト(③)
好材料が目立つ馬で軽斤量を追い風に期待。
○チャックネイト(⑮)
斤量はかなり気になるが力は上位。
▲アケルナルスター(⑪)
感覚が詰まっても問題なし。
△マイネルクリソーラ(⑯)
今年の成績を加味すれば56kgは美味しい。
☆グランディア(④)
ハイレベルなレースで好走歴がありここも期待。
①サヴォーナや⑫ホウオウビスケッツも可能な限り抑えたいが、人気的にはあまり魅力を感じず。⑩トップナイフも久々の57.5kgまで加味すると過剰人気か。差しが決まるなら⑤サンストックトンを大穴枠で。当日の傾向次第では回目に入れたい。
全馬寸評
①サヴォーナ
天皇賞・春の6着は大健闘。キャリアを考えればステイヤーの印象はない。2400mがベストでやや短い気がしつつも、距離短縮でこれまでより良いパフォーマンスが出せる可能性は高いだろう。
日経新春杯 (G2) ではブローザホーンの2着になるような馬。能力的には申し分ない。
一方で57.5kgは流石に気になる。G3ながら重賞で実績のある馬が揃っている今回は人気も含めて取捨を決めたいところで、配当的に魅力を感じない場合はスルーも視野に。
②オニャンコポン
京成杯 (3歳G3) の勝ち馬だが、このレースから出世馬が出ていない点に注意。この馬自身も苦戦を強いられている印象で。古馬重賞は福島記念 (G3) の4着が最大。リステッドとOPでは2着があるが、それぞれ1600mと1800mでここに繋がるとも言いづらい。前走4着も舞台は同じだが、そこからの使い詰めで57kgという過酷な条件を跳ね除けるほどの内容ではなかった。ここは見送りで良いだろう。
③エンパイアウエスト
ある程度好位を確保できるようになって覚醒。昨年3月に新馬戦ぶりの馬券圏内を達成すると、そこから掲示板を外さず。2連勝でのOP入りを見るに、年明け初戦はあくまで休養の影響があっての5着だろう。
非常に勢いを感じる一頭で、なんと言っても時計が優秀。53kgもかなり嬉しい。モレイラ騎手からの乗り替わりは着順を落とすという話が実しやかに囁かれているが、この馬はそれも跳ね除けている。西村騎手自体が優秀な若手騎手ということもあって当然騎手力の影響はあるのだが、この馬自身のポテンシャルも十分評価したいところ。
鞍上の札幌2000mでの好調さも明らかに追い風だ。嫌う理由は全くないだろう。順当に期待して良い一頭で、積極的に買いたい一頭。
④グランディア
4-3-2-8と決して綺麗ではないが負けすぎでもないキャリア。前走は重賞初挑戦で6着だが、3着から6着まで同タイムで決して悪くない内容。
過去にはマテンロウスカイを下しての1着やローシャムパーク相手の3/4馬身差2着など、ハイレベルな相手関係で好走してきた馬ということを考えれば当然の内容か。
重賞やリステッド、OPで馬券圏内の経験がない馬にしては56kgは重い印象だが、重賞レベルの馬と見れば軽く済んだ方だろう。積極的に抑えたい一頭で、前走の結果で人気を落としてくれると嬉しい。
⑤サンストックトン
キャリアの大半で上がり3位以内をマークしており、末脚勝負になればチャンスはあるか。
OP入り後は全く入着がないが、重賞でも入着するような馬が出ているようなリステッドを使ってきている点まで加味すると、割引すぎは禁物。
近2走に焦点を当てると、前々走は直線で進路が狭くなりつつ勝ち馬から0.2秒差の6着。前走は上がり最速をマークするも前が残る展開での0.6秒差6着。色々と噛み合わずの着外という印象だ。
上記2レースが順当であれば今回は55kgで済まなかったはずで、展開や進路に難があったのも今回に限って見れば怪我の功名。人気上位とは行かないはずで、相手としては魅力を感じる一頭。
⑥リカンカブール
中山金杯は展開の恩恵もあったように感じる。58kgではなかなか手が出ない印象だ。
極端に嫌うほど弱いことはないが、頭数も多いので優先度は低め。斤量も考えると消しも視野に。
⑦エミュー
フラワーカップ (3歳牝馬G3)を勝って以降は入着なしの7連敗。54kgの恩恵があっても流石に勝ち負けまでという馬ではないだろう。
⑧プラチナトレジャー
4-1-1-17はやや負けすぎ。前々走で福島民報杯 (L) の3着があったにも関わらずの55kgは幸運に思えつつも、それでも積極的には拾えない印象。ここは見送りで、来たら割り切るしかない。
⑨アウスヴァール
通算4-2-4-14と負けが目立つ。OP入り後も見せ場がなく、これと言って買いたくなる理由はない。時計も平凡で、2000mが取り立てて得意というイメージも湧かずだ。
どうにか拾うのであれば逃げて粘り込みに期待か。函館2000mは逃げ馬の複勝率が高く、この馬の競馬に徹しての3着狙いならチャンスが皆無とまでは行かない。とはいえ軸にする馬ではなく、頭数も多いのでよほど余力があれば。
⑩トップナイフ
昨年の菊花賞ぶりのレース。やはり特筆すべきは札幌記念 (G2) の2着だろう。勝ったプログノーシスに離されての入線は決して割引材料にはならず。メンバーを考えれば、この馬自身が3着に3馬身差をつけている点をプラスに捉えるべきだ。
大阪杯や宝塚記念で4歳馬が活躍している様子を見れば、4歳牡馬だからと嫌うのも軽率。
それよりも休養の影響と57.5kgの斤量が気になる。調教は至って順調そうで、あとはパドックや返し馬の様子まで見て。
⑪アケルナルスター
ある程度長い距離を使っていた馬とはいえステイヤーズS (G2) は長すぎで、ここの大敗は一旦軽視したい。札幌日経OP (L) での2着は勝ったのがブローザホーンなら離れていても十分。前走の巴賞 (OP) についても道中通過順位が13-13-6-4で上がり2位の3着なら好感が持てる内容で、位置取り次第で差は詰まった可能性を感じる。
2000mの成績が芳しくないが、イクイノックス世代で弥生賞やホープフルSを使っていたことまで考えればそこまで気にならない。
中1週での参戦もそこまでの割引にはならず。この馬自身は中1週での成績が1-0-1-1と使い詰めを苦にしないタイプだ。56kgは若干の追い風で、諸々加味して相手として抑えたい。
⑫ホウオウビスケッツ
今年に入って3着→3着→1着と堅調。前走はここに向けて期待が持てるような逃げ切り快勝。
とは言え57.5kgは気になる。今年戦ってきた中ではおそらく今回が一番相手の揃ったレースで、0.5kgでも良いので軽い斤量が欲しかった。連闘も加味すると若干不安に。極端に人気するようであれば重めの印は打ちたくない。とは言え消しにはならないだろう。
⑬デビットバローズ
キャリア序盤の出の悪さは改善され、休養を挟んだ年明けの始動戦も快勝。OP入り後も大阪城S (L) で2着→新潟大賞典 (G3) で4着→巴賞 (OP) で2着と極めて順調に来ている。この過程を加味すると56kgはかなりお得だろう。
連闘は気になるのでその分割引。人気次第にもなるが、可能な限り相手として拾いたいという評価。
⑭ハヤヤッコ
重賞2勝を考えれば58.5kgはそこまで不自然ではない。昨年はこの斤量で5着。今年も金鯱賞 (G2) で4着に来る馬で、力は依然としてある。
そうは言っても重すぎる印象で、流石に昨年の中日新聞杯 (G3) のようなパフォーマンスを今回も発揮できるとは思えず。
余力があれば相手として抑えたいが、基本は見送りだろう。
⑮チャックネイト
天皇賞は度外視として、AJCC (G2) での勝利を順当に評価したい。ボッケリーニは決して楽な相手ではなく、小差とは言え競り勝った力は伊達ではないだろう。58.5kgの斤量でどこまでやれるかということに尽きる。近年では58kgを背負ったダークシャドウが2着入線も、こちらは天皇賞・秋でレコード勝ちしたトーセンジョーダンに出遅れつつ半馬身差まで迫る馬。チャックネイトがそのレベルかと言われると若干疑問だろう。
一方で、過去には重賞での入着こそあるが負けも目立つ馬が58kg以上を背負わされていたケースもあり、それらの馬にに比べるとチャックネイトのキャリアは比較的綺麗に見える。
今回はまずまずメンバーが揃った印象で、この斤量まで考えると本命にはしづらい。そうは言ってもかなり力がある馬で、定量なら間違いなく本命までだった。拾わない選択肢はないのでしっかり相手に。
⑯マイネルクリソーラ
中山金杯 (G3) 3着に中山記念 (G2) 5着と善戦も、前走新潟大賞典 (G3) は7着。これについては不利を受けておりそこまで割り引かず。年明け2戦の健闘ぶりを考えると56kgは軽い。距離で3-4-4-7と高めの複勝率も嬉しい。
そこまで人気はしないはずで、高配当を狙うなら悪くない一頭だろう。
馬券の組み立て
③が人気薄なのでこの馬から三連複や馬連を流すだけでもかなりつく。とはいえ1頭軸が不安な場合は印+⑩あたりのボックスでどうだろう。
57.5kgオーバーの馬が全頭くるとは思えないので、その4頭を1列目にしてそれ以外というフォーメーションもありか。4頭だと多い場合は⑮>⑩>①>⑫の順で優先度をつけたい。