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枠組みに囚われない発想
僕は週に1度、少年野球のコーチをしている。コーチといっても、教えるというより一緒に遊ぶといった表現が正しいだろう。
小学生がやりたいことをやりたいようにやってもらう。子供たちが打ちたいなら僕はボールを投げ、守りたいならノックをする。
先日の練習でのこと、1つのメニューを終えると、次のメニューを子供たちに聞いた。
「何したいー?」
するとある少年がこう答えた。
「鬼ごっこ!」
予想外の答えだった。大人にはない発想。大人は野球チームの練習時間だから、野球をするのが当たり前だと思っている。
少年は純粋にいま何をしたいかを答えたのだ。昔の僕にもあった発想だが、いまの僕にはできない発想である。僕は知ってしまった。
得たことで、失ったのだ。