また犬の話で恐縮ですが
昨年のFOLIOアドベントカレンダーの私の好きな犬TOP5という記事で、いかに私が犬好きかを書きましたが、今年の3月に、ついに我が家へ保護犬を迎えました。今回はそのことについて書いていこうと思います。
昨年10月にペット不可だった前のマンションから新居へ引っ越し、ついに犬を飼える環境を手に入れた私たち夫婦は、年末くらいからぼちぼち保護犬について調べはじめました。私はそれまで保護犬というものを飼った事がなく、少し不安ではあったのですが、夫もペットショップで高額な仔犬を買うということに抵抗があったので保護犬を迎え入れる事にしました。
最初はネットで適当な団体をいくつか調べてみたのですが、夫婦共働きだと引き受けNGなど、結構ハードルが高いところが多かったです。そしてコロナ禍でのペットブームもあり、都心では望んだ保護犬を迎え入れるのはそれほど簡単ではない事もわかりました。特に生まれて一年未満の仔犬は大変な人気で、競争率も高いようでした(そりゃそうだ)。
私たちは、犬種のこだわりはそれほどなく、歳が5歳以下くらいで大きな病気がない事、また車を所持していないので小型犬という条件で保護犬を探し始めました。
自宅から1時間程離れたところに保護犬カフェが1軒あり、そこに毎週末通ったりもしました。保護犬カフェには本当に様々な犬種の犬たちが居て、病気や怪我で障害を持っている子達も多かったです。中には健康だけど躾されてなく凶暴で捨てられた子などもいて、「保護犬とは色んな事情があって放棄された子達なんだ」という事が実感として分かりました。皆が一癖、二癖ある子達でした。足が一本なかったり、後ろ足が2本とも麻痺していたりという見た目ですぐ障害がわかる子。体自体は健康そうだけど極度に怖がりですぐ噛み付いてしまう子。噛む子は洋服の背中部分にガムテープで『噛みます』と書いて貼ってあります。なんともシンプルでわかりやすいシステムです。それでも犬好きの私にとっては皆とても可愛かったです。実際、時々噛まれたりもしましたが、フレンドリーな子も多く、このカフェにはトータルで10回近く行きました。
しかし冒頭でも書いたように、健康で歳が若い子は大人気で、1匹につき多いと20人くらいが殺到するので審査に通りません。これはちょっと現実的ではないと思い、他の団体を当たってみることにしました。最終的にはネットで見つけたそれほど引き受け基準が厳しくない、割と常時たくさんの犬を預かっている団体にコンタクトしました。そしてそれほど選り好みせず何頭かに申し込んでみて、初めにうちに決まった子を受け入れる事にしました。こういうのは縁だという思いが私も夫も強かったので。
その結果、うちにきたのがChappy(チャッピー)です。ジャックラッセル・テリアの男の子で3歳でした。前述の通り昨年のアドベントカレンダーで好きな犬TOP5という記事を書いたのですが、そのTOP5どころか全く考えていなかった犬種でした。多分TOP10にすら掠ってもいない。テリア系の犬の見た目がとても好きだったので当時あまり詳しく調べずに安易に申し込んでしまったのですが、ジャックラッセルは初心者にはなかなか難しい犬種です。割と性格的に活発で荒々しい子が多いからです。しっかり躾をしないと暴れるなどして持て余してしまう性格の子が多いそうです。ちなみにチャッピーは私たちが実際審査に申し込んだ3頭目でした。縁があったので引き取ることにして、その週末に夫と二人で郊外の施設まで行ってきました。
保護施設については詳しくは書きません。こんな事書きたくないですが、ビジネスの匂いがぷんぷんする場所でした。とにかく回転率高く多くの保護犬を捌きたいという主催者側の熱意を感じました。高額な保険やドッグフードの1年契約の縛りがあったりと、好印象はありませんでしたが、私たちは犬を引き取れれば良いのでそういう面についてはあまり気にしないようにしました。
アルバイトと思われる若い女性スタッフにチャッピーの事について色々聞きましたが、分かったのはブリーダーのところで繁殖犬だった事、ここ何年かはブリーダーの健康上の理由で飼育放棄されていた事ぐらいでした。施設の犬は次々と色々な人に引き取られていくので、1頭1頭についてはスタッフの方もよく知らないみたいでした。名前も、「勝手に変えていいですよ。今まで多分呼ばれてないので認識がないです」と言われました。なんとも酷い話です。あと、引き取る前は完全に健康体だと聞いていましたが実際会ってみると酷い歯周病で歯がボロボロでした。それから皮膚の状態も悪く、口の周りや足の皮膚が真っ赤でところどころハゲハゲになっていました。これについてはまた後で書きます。下の画像が当時、うちに来て間もないのチャッピーの写真です。当時は私たちも毎日チャッピーの世話やなんやらで精神的に色々と大変で、あまり彼の写真は残っていません。でもこの写真を見ると、今の姿と随分違うなぁと思います。湿疹なのか脚が赤く、痒いのか噛んでばかりいました。顔も毛がボシャボシャで、目が隠れていてよく見えませんでした。口の付近からナマズみたいな毛が伸びています。毛を短く刈ってからは結構かわいいだとかハンサムだとか言われるようになりましたが、うちに来たばかりの頃はそんなに愛らしい感じではありませんでした。
さて、施設で色々な書類の手続きを済ませ、チャッピーを無理矢理キャリーに押し込み(暴れたのでスタッフが手伝ってくれた)、すったもんだの末にタクシーと電車を乗り継ぎ、やっとこさ家に連れて帰ってきたのが夜でした。体重は事前に聞かされていたものよりかなり重く、実家の先住犬が使っていたハネスなどを持っていきましたが入らないので急遽その足でホームセンターで色々購入しなければならず焦りました。その間、チャッピーはずっと大音量で吠えていました。小さい体に見合わない、耳をつんざくような大声でした。怖かったんでしょうね。いきなりキャリーに押し込められて長距離移動させられるのですから恐怖でしょう。なるべく揺れないようにキャリーを持ち、自宅に到着した時にはチャッピーも私たちもヘトヘトに疲れ切っていました。
玄関でキャリーを開けてもチャッピーは出できませんでした。余程警戒していたのでしょう。そして私はある重大なことに気がつきました。というか今気がついたわけではなく、タクシーに乗ったあたりから薄々感じてはいたのですが、今やその事実は否定しようがないくらい確たるものでした。
こいつ臭い…!
今思うと移動で興奮して汗もたくさんかいていたのでしょう。でも実際、鼻が曲がるようなひどい匂いでした。掃除されていない公衆トイレに何か酸っぱいものを足したような、決して大袈裟ではなく目が痛くなるような臭気でした。それにワキガ?のような汗の匂いが追加され、非常にパワフルなものになっていました。まさにガツンとくる、強力な悪臭です。割と昔から鼻が利く私は、ものの5分もしないうちに気分が悪くなりました。なので、初日はゆっくり休ませてあげたかったのですが、仕方なくチャッピーを洗うことにしました(ひどい)。
すったもんだの末、夫と二人でシャンプーし(事前にAmazonで犬用シャンプーを買っておいてよかった)、嫌そうなチャッピーをドライヤーで乾かした私は絶望しました。
あまり臭いが変わっていない…!!
どうしてでしょう。念入りに洗ったつもりなのに。今思うと年単位で飼育放棄されていたのだから臭くて当たり前なのです。毛や皮膚にまで染みついた臭いはそう簡単に取れません。私はショックで呆然としていました。一方夫は「保護犬はそういうもの。何回も洗っていくうちにだんだん臭くなくなるでしょ」と言っていました。夫は普段から菩薩のような良い人なのです。私は自分を恥じるべきです。なぜならその夜、夜中に目が覚めてチャッピーの臭いを思い出した私は眠れなくなりました。そしてこんな考えに至りました。
あいつをどうやって返品しようか…
せめて自宅でトライアル期間がある犬にすれば良かった。そうすればなんだかんだ理由つけて拒否できたのに。私は本当にひどい人間です。控えめに言っても鬼だよねと自分でも思います。でも、あんな臭いが彼の普段の匂いだとしたら、私はこれから一日中オエオエしながら過ごすことになる。ご飯もおいしく食べれなくなりそう。もう何というか生理的に無理。その日はチャッピーを別室にケージに入れて就寝させたのですが、こっそり夜中に見に行ってみると、暗闇の中で彼は起きていました。そして相変わらず猛烈な臭気を放っていました。引っ越してきて半年も経っていない新居のその部屋が既に一部その臭いに汚染されていることに気づき、私は殺意を覚えました。その後自分のベッドに戻りましたが、その日は明け方までチャッピーを保護団体に返すもっともらしい理由を考えて眠れませんでした。
そんな私に比べ夫は、チャッピーに早く新しい環境に慣れてもらおうとネットで犬のことについて調べまくっていました。チャッピーという名付け親は夫で、英語でとてもしあわせな様子をHappy Chappyということからこの名前に決まりました。ちなみに夫は子供の頃実家で10年以上ボーダー・コリーを飼っていたため、犬の躾などに関しては私より知識があります。ボーダー・コリーは最も頭の良い犬種の一つで、夫実家の犬もとてもお利口だったようです。田舎だからという事もありそうですが、散歩などはリードをつけずに毎日行っていたようです。日本ではそれは叶いませんが、チャッピーのこともしっかり躾してお互い過ごしやすいようにしたいのが私たちの考えでした。
ただ、躾うんぬん以前にチャッピーには普通の犬と違うことが多くあるのに私たちが気がつくのに長い時間はかかりませんでした。まず、異様に警戒心が強い。最初の数日間はご飯をあげても私たちが一緒の部屋にいると食べませんでした。おやつは、今までもらっていなかったのか、あげても食べませんでした。後はおもちゃやベッドです。チャッピーを受け入れることが急に決まって私たちは犬用品を揃えに買い物に行く時間もなかったので、Amazonでフカフカの犬用ベッドやおもちゃをいくつか、シートなどの日用品を慌てて買い揃えました。そのベッドをリビングにおいてみたのですが、チャッピーは最初の何日間かそれに寝ませんでした。自分のベッドだという認識がないみたいで、いつも部屋の角の硬い床の上にいました。なぜ部屋の角かというと、多分死角がないからです。それ程常に何かを警戒していました。おもちゃも、ボールやおやつを入れたコングなどいつくか試してみましたが無関心でした。一日中虚な目をして家中をうろうろと歩いていました。疲れた時は眠っていましたが、少しの物音で飛び起きるくらい緊張していました。なので私たちはなるべくあまり構わずにチャッピーをゆっくりさせる事に徹しました。犬らしくない。まさに無関心・無感動…。こんなに覇気のない?犬は初めてでした。呼んでも来ない、尻尾も振らない。ぺろぺろと手を舐めたりすることもない。
私は、このとき初めて、はっきりとショックを受けました。ベッドに寝たことがない、おもちゃで遊んだりしたことがないから使い方がわからないんだ。臭いのや歯がボロボロなのもショックでしたが、私にはこちらの方がこたえました。犬なのに、遊んでもらったりしたことがなかったんだ、生まれてからずっと。口内の状態も3歳でこれほどまでにひどいなんて、どんな状態で放置されていたんだろう。きっと歯磨きなんか一度もされていない。背中の骨もちょっと変な形に曲がっていたり、狭いケージの中に長時間放置されていた跡がそこかしこに見えました。名前も、うちに来る前は「おこげ」だったらしいので何回か呼んでみましたが無反応でした。ドロンと濁った目をして宙を見つめて微動だにしない様子を見て、ああ、一番大変なのはチャッピーなんだな、と思いました。全然知らない場所に連れてこられていきなりその家で暮らしていかなくてはいけない、それに今チャッピーは必死で順応しようとしている。なので私はとりあえずしばらく様子を見ようと決めました。
この調子では散歩も行っていなかったに違いない、という私たちの予想は当たりました。外に連れて行ってみましたが、まずまっすぐ歩いたりできない。そして車の音などに異様にびっくりして震えます。慣れさせるために1日数回、家の横の車が通れない道まで抱っこして連れて行き、地面に置く、歩きそうなら自由に歩かせる、というのを繰り返しました。
そして家に来てから2週間後、チャッピーが少し落ち着いてきたので獣医さんのところに連れて行きました。チャッピーは体臭も酷かったですが、何より口が致命的に臭く、歯周病を患っているのは明らかでした。獣医さんに見てもらうと、とにかく口内状態が悪く、すぐに手術が必要ということで、その週末に虫歯やぐらぐらした歯を全て抜いてしまう手術をすることになりました。かなり厄介で割と長時間になるとのことでしたが、お願いすることにしました。下の図がその時の手術結果です。
青が元からない歯、赤が虫歯やぐらぐらしているので今回抜いた歯。健康な歯はほとんど残っていません。なんとか温存できた犬歯を含め、残った歯はわずかに10本だけ。3歳にして歯ナシになってしまったチャッピー。でも先生によると、犬はもともとドッグフードなどはほとんど噛まずに飲み込んでいるので必ずしも歯は必要ないとのこと。それよりも歯周病がもっと酷くなってほおに穴が空いたり、脳に細菌が回ったりすると命に関わるので手術しか対処法がなかったのこと。しかしこの手術がチャッピーのその後のQOLを劇的に向上させることになります。
余談ですが、保護犬を飼う際の費用は、ペットショップやブリーダーから引き取る場合とそれ程変わらないと思います。譲渡費用は生体販売の価格より安いかもしれませんが、前にも書いたように、保護犬は「事情のある子」たちです。うちみたいに引き取られてすぐに手術が必要な場合もままあると思います。なのでこれから犬を飼う方がいたら、引き取る費用が安いから保護犬にしよう、という判断の仕方はお勧めしません。
話を戻します。手術の翌日こそ歯が痛いのかちょっとぐったりしていましたが、その後のチャッピーはまるで生まれ変わったかのように元気になりました。まず、ご飯にがっつくようになりました。端的に言えば意地汚くなりました。うちに来た当初約6kg弱で割と骨格が大きい割にあばらが少し浮いて痩せていましたが、その後順調に増量し、今では約7.5kgあります。2ヶ月足らずであばらの浮いた犬が大きいハムかソーセージのようなムチムチちゃんになりました。今ではベランダのミニトマトを盗み食いしたり、観葉植物の葉っぱを食べたりと、隙あらば何かを食べようとします。食べられれば何でも良いみたいです。まぁ、卑しいけど犬ならこんなもんでしょう。肌艶の良い、子豚の出来上がりです。現在、駆け回ったりソファーにジャンプする様子はまるで弾むゴムボールです。これ以上太らせないように気を使う日々です。
そしてあれほど酷かった口臭は、手術後、嘘のようになくなりました。毛も何度か洗ったりトリミングに連れて行ったことで、そこまで臭くなくなりました。散歩も、毎日少しづつ距離を伸ばし、紆余曲折ありましたが今では大好きになりました。現在、朝晩と毎日約1時間半くらいかけて近くの大きな公園を探索することは、彼の犬生の大きな楽しみになったみたいです。チャッピーのこの世で一番好きなものは多分、乾涸びたミミズなのですが、公園へ行けばほぼ年中食べ放題だから公園が大好きです。なるべく拾い食いさせないようにリードを引っ張りますが、3回に一回はミミズをゲットします。ミミズってほぼ一年中いるのですね。夏の間はもう少しの我慢、と思っていましたがもうすぐ12月だというのに至る所で絶賛干涸び中なのでもう諦めました。
そしてチャッピーは日常的に走ったり飛び跳ねたりするようになりました。ジャック・ラッセルは小型犬ですが、筋肉量の多い、言わばガチムチな犬種です。ちょっとぶつかったりソファなどから落下してもびくともしません。ほぼ毎日散歩に行く前述の公園にドッグランがあるのですが、大型犬エリアにはよく大きい犬種に混じってジャックちゃんたちが果敢に遊んでいます。ジャック・ラッセルは物おじしない、勇敢で活発な子が多いそうです。初対面のワンコともすぐに打ち解けて一緒に走り回ります。いわば陽キャコミュ強です。屈託がなく、ガウガウ言いながら自分より大きな犬に果敢に向かっていく子が多いです。それに比べてチャッピーはいまだに陰キャコミュ障、走り回るみんなをじっとりとした目で見て、遊びに混ざれないことが多いです。飼い主に似たのでしょうか、ノリが悪いと評判です。それでも他の犬たちのお尻の匂いを嗅ぐのは大好きです。繁殖犬だった彼は未だにお仕事しなきゃいけないとでも思っているのでしょうか。あまりしつこいと飼い主は恥ずかしいので辞めてほしいです。しかしこの半年程で他の犬をあまり怖がらなくなったので、少しでも社会性を身につけるため引き続きドッグランで遊ばせる予定です。
家の中では、日に日に警戒心も薄れ、今では私たちが日中あくせくと働いている時間、上の写真のようにソファーでお股を広げて上を向いて寝ています。時折伸びをしたり寝返りを打ったり、また天気の良い日はベランダの芝の上で日光浴をしています。そんな時間が夕方の散歩の時間まで続きます。なんという良い生活でしょう。まさに貴族。勝ち組です。洋服なんかも、飼い主よりずっと良いものを着ています。代わって欲しいくらいです。
しかしここまで来るには大変なことも色々ありました。最初の1ヶ月くらいは夜泣きがひどく、夜、2時間おきぐらいに起きて吠えました。人間は睡眠を分断されるとものすごいストレスがかかりますね。私も夫も発狂しかけました。子育てとかしてる方達はこれの何十倍も大変なのだから本当に偉いと思います。私たちもいよいよ仕事に支障が出始めそうだったので、夜中吠えても完全無視することに決めました。そしたらそれを実行して最初の晩はギャンギャン吠えていましたが、2日目には諦めたのか朝まで寝るようになりました。もっと早くこうすれば良かった。
そしてトイレの躾も当然のことながらされていなかったので、一からとなりました。今でも時々失敗もあります。でも、公平に見てチャッピーは本当に良くやっていると思います。ここ10ヶ月ほどで激変した生活にとてもうまく順応しているのですから。私たちにとっても、次々に訪れるチャッピーの変化はは控えめに言っても感動の連続でした。ガリガリでボシャボシャだった犬が弾むゴムボールになっていく過程、初めて自分のベッドに寝た時、ボールを追いかけた時、膝の上で熟睡した時などなど。まさにプライスレスな出来事です。まだまだ他のフレンドリーなわんこのように尻尾を振ったりペロペロしたりはないですが、それが彼のもともとの性格なのかもしれないし、気長にチャッピーの様子を見ていきたいです。
そして私が個人的に一番嬉しいのは、最近チャッピーの目がきらきらしていることです。ご飯の時、散歩の時、ベランダで日向ぼっこをしているとき、前はどんよりと澱んでいた目がきらきらと輝きます。3歳になるまで酷く大変な時間を過ごしてきたのだから、これからは何も頑張らずに安寧な日々を過ごして欲しいと思います。いまだに「待て」と「お座り」しかできませんが、それで良いのです。毎日ソファで惰眠を貪り、あんなに楽しみにしているご飯はものの30秒かからず食べ終え、気ままにギャンギャン吠えてみたり、たくさんわがままを言って気の向くままに過ごして欲しいです。
長々と書いてきましたが、私たちは今回保護犬を飼う醍醐味というか、良い面をいくつか知ってしまったので、次もし犬を飼うことがあればまた保護犬にしようと思います。それは一匹の犬の劇的な変化を目の当たりにできることです。出来ることがどんどん増えて1匹の犬が新しい環境に適応していく様は、もう感動を覚えるほどすごいです。すごいとうか、もう尊い。胸熱です。チャッピーの変化を見るのは、私たちにとって毎日が新鮮な喜びであり、大袈裟に言えば学ぶことも多いです。
もちろん犬を飼うって結構なコミットメントが必要で(主に毎日の散歩、手入れなど)時間もずいぶん取られるのですが、私たちはそれを補って余りある幸せをチャッピーからもらっていると思います。犬ってほんとに偉いですね。ドッグランに行くとよくわかるのですが、どの犬も家族にとっては特別で世界一可愛いのです。チャッピーもちょっと変わっているけど私たち夫婦にとって大事な家族メンバーであり、周りを癒してくれる神と言っても過言ではないのです。皆さんも気が向いたら是非、ムチムチ特大ソーセージを飼ってみてはいかがでしょうか。
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