病院船って、なーに??
どうもMEです。
今日は、病院船について書いていきたいと思います。
「病院船」とは、、、
広義:戦争や災害の現場で傷病者に対して病院の役割を果たす船舶
狭義:ジュネーブ条約の適用・保護の下、傷病者や難船者の援助など、治療と輸送を唯一の目的とし、国が建造あるいは設備をした船舶
軍用病院船や救済団体病院船などがあるが、軍艦に医療機能を付加したものは条約の対象外になります。
まず、2021年3月30日に日本政府が、災害時などに海上で医療活動を行う拠点となる「病院船」について、当面は建造しない方針を示しました。
これは、新型コロナウイルスの感染拡大での活用が検討されていましたが、災害時の医療従事者の確保が難しいことや平時の有効な活用法がないことなどを理由として、新たな船舶の「病院船」は建設しないと結論づけられたそうです。
一方で、「既存船舶の活用により、災害時の医療提供体制の充実に取り組む」と表明しており、2021年度、自衛隊艦船などを使った災害医療の訓練を行っていくとのことでした。
日本では、「病院船」の新規建設は行わないとのことでしたが、世界的に見るとどうなっているのでしょうか。
厚生労働省の第22回救急・災害医療提供体制 等の在り方に関する検討会での「病院船の活用に関する検討について」の資料によると以下のようになっているようです。
厚生労働省資料より引用
また、2020年12月6日に「中国、南シナ海に病院船配備 「国際貢献」誇示狙う」というニュースがあり、軍事拠点化を進める南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島に、中国軍の病院船を新たに配備したそうです。
これにより、中国は南シナ海の実効支配を強化するだけでなく、周辺国への医療支援が可能になり、中国の影響力拡大を図る狙いが見え隠れしています。ちなみに、南沙諸島に設置された病院と連携し、周辺海域で勤務する要員に医療を提供していくそうです。
南シナ海に配備された中国の病院船「南医13」(中国国営中央テレビ電子版より)
中国の病院船「南医13」
・コンピューター断層撮影(CT)スキャンなどの設備
・100床以上のベッド
・同時に3件の本格的な手術が可能。
南医13は国際的な人道支援や海難救助も行っていくとのことで、医療インフラが整っていない地域に派遣することで、中国のイメージアップを図り、外交上のカードに利用する狙いがありそうです。
中国は初の遠洋病院船「和平方舟」を2008年12月に配備しており、昨年12月末時点で海外で9回活動し計43カ国・地域を訪問し、医療支援活動を展開しています。
中国は初の遠洋病院船「和平方舟」
(https://www.youtube.com/watch?v=DfhB46GHvPoより)
病院船は国際支援だけでなく、災害時にも活用できるため、必要だと思いますが、人材をどうするかや費用をどうするか、運用方法はどうするかなどの課題をいかにして解決していくかが重要になりそうです。
<参考>
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120500379&g=int(2020年3月31日 閲覧)
https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/000701735.pdf(2020年3月31日 閲覧)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021033000580&g=eco(2020年3月31日 閲覧)
https://www.med.or.jp/nichiionline/article/009266.html(2020年3月31日 閲覧)