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猫ノミ 3年戦争

3年前に生後1週間程度の野良の仔猫を拾った。
元々うちには10年選手の家猫が2頭いるのだが、拾った仔猫に寄生したノミが他の2頭にお引っ越しを始めたのか?
体長3mmにも満たない恐るべき小さな吸血鬼です。

1年目はなんか猫の体を這う虫がいるなぁ程度で、ノミ除けの首輪を付けて治ったかと思いきや、昨年2022年から猛威を振るい始めた。
私も家族も全員、両脚(膝から下)を喰われまくれ、赤い斑点が50箇所以上も。
これが6月から10月まで、夏の蒸し暑い中、5ヶ月間ずーっと続くことを想像してみて欲しい。
外出しても靴の中で掻くこともできない。イライラ イライラ
痒みは刺されてから1週間は続き、掻きむしってかさぶたになってからもさらに1週間続く。
ありとあらゆる虫刺されの治療薬を塗っても、痒みは治らず一向に傷も治らず、痒みは1ヶ月近く続き、さらに次の患部の痒み、次の痒みって気が付いたら赤い斑点は50箇所以上。
最終的には、抗生物質が入った田辺製薬の「フルコートf」で落ち着いた。
痒さよりも炎症を治すことが結果的には痒みを止めるのだ。
ムヒだとかハッカ系のスースーするヤツはただの子供騙しだからやめとけ。
なぜか膝下なんだよな。
なんで腹とか腕を刺さないんだろうかノミって。
しかも夜間寝ている無意識下でその吸血は行われる。
1年経ってもその跡が残る始末で、女の子がいる家庭では外の猫は飼うべきではない。一度きりの青春を汚脚で過ごすことになることは間違いない。

とうとう私も堪忍袋の尾が切れて、ノミの駆除に全力で取り組むことにした。
① まず猫3頭のお風呂だ。
湯船にお湯を張って、1頭ずつ1分程浸すと出るわ出るわ。
この光景はそんじょそこらのホラー映画よりえげつない。
数えたら、100匹以上、蟻よりも小さい黒い生き物がじわじわと水面を浮かぶ。
幸いノミは水に弱く、水の上ではその超人的な跳躍能力は功を奏さず、泳ぎも下手過ぎて(馬鹿ウケ!)大体数分で溺れ死んでしまう。
同様に猫も水を嫌うので、猫の爪との格闘で腕が傷だらけに。
3頭全てを洗い終えるのに軽く3、4時間はかかる。
これを毎日、1日おきでも行うのはかなり骨の折れる作業だ。
だがノミの再生産を断つには最も有効かな。

② 次に猫の背中と首の付け根の所に垂らすノミ駆除用の薬品。
これをなんとか猫が体を折り曲げて舐めるもんだから、気が狂ったようにゲロを吐く。
なんせ家中にいるノミとその卵は1000は超えるであろう母数のうち、薬で100駆除できたところで、次から次へと繁殖が進むので、実際どこまで効果があるのかよく分からない。

③ それから部屋の掃除。
掃除機に溜まった埃やゴミの中から卵が孵化して、数匹が出口を探してうじゃうじゃと動き回っている。ダイソンの掃除機だとゴミの収納パーツが透明ケースなので、その様子が確認できる。
吸い口に戻ってきてショーシャンクの空みたいなことはさせてたまるか。ビニールで完璧に蓋をして。
掃除機使う度に排気口の風に乗って穴から飛び出したりしねぇだろーなと。それこそホラーだぞ。
さっさとゴミ捨てるかと、外に出て掃除機のゴミを処分してってのが毎週毎週。

④ それから布団の洗濯。
コインラインドリーへ行って布団と毛布の丸洗い・乾燥を何度やったことか。
しかも羽毛布団は1回1300円くらいで割と高い。
天気の日に布団を干すってのも手だが、竿に引っ掛けて上側、反対に向け直して下側、さらに表裏ひっくり返して上側下側ってやってたら、日が暮れちまう。これはさすがに挫折した。
干した後の布団の匂いはいいんだけどな。これをノミが嗅いで同様に心地良いと感じると想像したら、なんか腹が立って仕方がない。

⑤ 猫のノミ取り用の櫛があるのだが、それで毛繕いをしてやると、小さな黒いフンと共に本体がくっついて出てくる。これがピョイっと凄まじいジャンプをするので見失って、またまた掃除機であちこちを右往左往する。
ガムテープを用意して丹念にこれをこなすのが一番確実かな。

これもういい加減ノイローゼになるぜ・・
埃でも黒い小さな点を見つけるとノミに見えるし、白い点を見ると卵に見える。
どこにノミの巣があるのよ。
ゴキブリは残飯は漁るが人に危害は加えんぞ。
蚊だってそうだ。プーんって入眠の邪魔をする程度で、蚊取り線香炊けば寄ってこないし、仮に刺されても3、4日で治る。

⑥ バルサンだな。
できるところはやってみるが、ノミよりも大きい虫の死骸が床に転がってはいるが、ノミの死骸らしきものは一つも確認できない。
ノミは小さく基本的には猫の毛の中や布団、絨毯に寄生するため、どこまで効果あるのやら・・
猫ごとバルサン炊くか?そしたら猫が死んでしまう。身も蓋もない。
台所や物置部屋、全室をやるには物や服も外に出さなきゃならない。
で出した服にしぶとくついてたらどうすんのって。
2回やったが、バルサンの残りカスは毒なのでこれに猫が寝転ぶことを考えると、あまり使えないかなって結論。

で11月あたりの気温が10度を下回る頃に、ピタッとノミは姿を消す。
この時期に産んだ卵は孵化できずに死ぬんだろうか。
それとも熊のように冬眠を図るのだろうか。

で翌春、現在です。
待ってましたぜーこの季節とばかりに、久々に猫を風呂に入れたら、1頭目=0
2頭目=3ノミ退治、3頭目=45ノミ退治・・戦慄
シャワーで流しても流しても出てくる。
流石に顔を水に浸すことはできないことを分かっているのか、目の周りにもノミが這い回ってる始末で。
排水溝から、まだ死んでないぞと壁を這う輩もいて。これホラーだろ・・

あー疲れる。
こう言ってる間に私の脚は見るのも嫌なくらいに赤い斑点が増えている。昨年の傷跡も癒えぬまま。
おまけに12歳の愛猫は、背中から尻尾にかけて度重なる炎症によって被毛が薄くなってしまっている。ちくしょう・・

どこかにノミの本陣がある。
これを叩かないことには解決しないだろう。
どこだ。誰か教えてくれ!

そもそも虫が繁殖する家って家としての寿命も終わってるかなとも。(ちなみに築40年一戸建て)

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