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「お嫁さん」になりたい

わたしの小さい頃からの夢、それは「お嫁さん」だった。
恥ずかしながら、この夢は24歳になった今でも健在している。

小学生時代

小さい頃というと小学生の頃だろうか、その当時夢見ていた「お嫁さん」像というのは、ウェディングドレスを着ている「お嫁さん」だった。
小学生女子というのは、可愛いドレスを着た綺麗なプリンセスが大好きな生き物で、わたしも紛れもなくそんな生き物の1人だった。そして、プリンセスになんかなれないことを知っていた小学生のわたしは、綺麗なドレスを着ている人、つまり「お嫁さん」に憧れを持ったのだった。

中高生時代

それから数年経ち、わたしは中高一貫の女子校へと進学した。
中学生、高校生になると、将来進む道を考えるようになる、というか考えざるを得なくなる。自分が将来したい仕事は何なのか、その仕事なら大学はどこに進むべきなのか、などなど。
わたしも真剣にやりたい仕事を考えるのだが、なんかぴんとこない。
それより、彼氏欲しいが口癖。女子校に進学した弊害だ。
仕事するより、結婚して専業主婦になりたいな〜なんて思い始めたのがこの頃。

大学生時代

結局、将来やりたい仕事なんて見つからないまま、地元の大学に進学した。
将来何したいか、なんて考えることを放棄して、全力で人生の夏休みを謳歌していた。
21歳のころだったか、ぼちぼち就活をしなきゃいけないなぁという頃、わたしが将来どうしようかと思い悩んでいることを知った祖母から、「どうしようもなくなったら永久就職しちゃえばいいのよ」、なんて言われた。
祖母はもちろん冗談のつもりだっただろうが、わたしは、うーん、ナイスアイディア!と思った。だけれど、将来を託してもいいなんて思える相手はいるはずがなかったし、だからといって無理に相手を見つけることはしたくなかった。
結局、これならやってもいいかなと思える仕事を見つけたのだが、お給料はそんなに高くないし福利厚生も最低限。
3年くらい働いたら結婚して辞めるつもりで就職を決めた。

現在

そして話は今に至る。社会人3年目。
結婚の「け」の字もない。困ったもんだ。
誰か早くプロポーズしてくれないかな、こっちはいつでもウェルカムなのに、と思いながら過ごす日々。

ある日、とても仲が良い友人から結婚の報告を受けた。
結婚式に呼んでくれるくらいの近しい友達の中では第1号。
みんなてっきりまだまだだと思っていたから、とても衝撃を受けたし現実として受け入れるのにかなり時間がかかった。
結婚するのか、いいなぁ、と思いながらも、わたしはまだ結婚できないなと思う自分に気づき驚きを隠せなかった。

結婚できないというのは、相手がいないからとかいった不可能という意味ではない。まだ結婚したくないというわたし自身の意思。
頭ではずっと結婚したいと思っていたし、なんなら今すぐにでもしたいと思っていた。けれど、友人の結婚によって、急に現実味を帯びてわたしの前に現れたそいつは、わたしにとってはまだまだ必要のない存在だった。

いつになったら夢叶う?

「お嫁さん」になりたい夢は今でも健在だ。憧れる理由は成長するにつれて変化しつつも、ずっと変わらず持ち続けてきた夢。
だが、その夢が叶うのはまだ先の話。いつになるだろうか。楽しみだ。
いつかこの夢が叶うと信じて、また今日もしぶしぶ仕事に行く。

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