マリコとオペラ - 林真理子のトークコンサート
マリコとオペラ
昨日は少し遠出してマリコとオペラに行ってきました。林真理子さんのトークショーと歌とピアノのコンサートです。
アーティストと同じ空間を共有する喜びは、ネットやテレビなどでは味わえないものです。行ってよかったなと満足できるコンサートでした。
ナビゲーターは浦久俊彦さん。はじめてでしたが、いい感じに進行してくださいました。出演するオペラ歌手は小林沙羅さんと望月哲也さん。お二人とも日本を代表するオペラ歌手です。ピアノは河野紘子さん。笑顔の素敵なピアニストでした。河野さんは学生時代に「のだめカンタービレ」の手と音の吹き替えを担当された方でした。
演目は安心して楽しめるポピュラーな曲ばかりでした。オペラで聞くのもいいけれど、コンサートでは歌手がアリアに集中できるので歌を楽しむならコンサートの方がいいように思います。特に蝶々夫人などは、ソプラノが歌いっぱなしのブラック労働ばりのオペラなので、単体のアリアの方がよいパフォーマンスができると思います。
曲目
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より “わたしのお父さん”
歌劇「トゥーランドット」より “誰も寝てはならぬ”
歌劇「蝶々夫人」より “ある晴れた日に”
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲(ピアノソロ)プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」より
“冷たき手を”、“私の名はミミ”、“愛らしい乙女よ”
カタラーニ:歌劇「ラ・ワリー」より “さよなら故郷の家よ”
ヴェルディ:歌劇「椿姫」より”乾杯の歌”
トークの入るコンサートは、音楽自体の楽しみに加えて、一流のアーティストから他では聞けないようなエピソードを聞けるのが嬉しいところです。
印象に残ったお話をいくつか紹介します。
妊娠出産と歌手のパフォーマンス
小林沙羅さんは先ごろ出産されたところで、出産前には大きなお腹で歌われていたそうです。妊娠中はしっかりした声がでるらしく、それは、お腹に赤ちゃんと羊水など6キロほど入っていてどっしりと落ち着くからだそうです。もっとも、お腹が大きいと息をたくさん吸い込めないのが大変だったといいます。
出産後は、その分、筋肉を使ってしっかり音を出さなければならないので、そのあたりが違うかな、とおっしゃっていました。
オペラ歌手今昔
昨日の会場は、日本のオペラ歌手の草分けの三浦環さんにゆかりのホールでした。三浦環さんの残っている音源をきくと、あまりうまくないようにも聞こえるけどどうしてかな、という話題がありました。
プロのお二人のお話では、当時の日本人と今の日本人では体格が違い、力強さに差があることや、当時は誰も指導する人がない中で学んでいたけれど、現代の日本のプロはイタリアやオーストリアに留学して学べること、また、ホールの音響も今とは違って、当時は木造のホールだったり、小さなホールだったりして、そのホールに合わせた歌い方がある、といったお話がありました。
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