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シンディ@香港の気まぐれ日記(友人編2)

 「まるで天にまでつながりそうな階段」と勝手に呼んでいるこの場所は、黃埔(ワンポア)地区の一角にある。今日のような蒼く澄み切った空の下から見上げると本当に映える。ここに立つ度に私はあることを思い出す。

 昨年3月、仕事を退職することになりその挨拶回りをしていた頃、あるお客様からネット広告の件で相談を受けた。残念ながら私の範疇ではないが、ある適任者をご紹介したところ直ぐにプロジェクトがスタートすることになった。

   その適任者とは当時私が毎日のように一緒にいた仲間というか、ツレ。日本でメディアに勤めた後香港で大学院を学び仕事をした後独立した。独立したのは私より一年先輩だが、歳下でなかなか喰えないというか何考えてるか全くわからないい宇宙人みたいなタイプ(笑)

 昨年はこのツレと一緒にこの坂を何度も上り、そして下りた。一緒にそのお客様を訪問したこともあれば、ツレが一人で訪問している間近くのマクドで待っていたこともある。今考え直しても何をしていたのかあまり思い出せないが、ただただ毎日一緒にいて週に4、5日はランチを共にしていた。運命共同体みたいに。

 色々あって今はあの時ほど一緒にいないけど、未だあのプロジェクトは続いているらしい。今日この階段と空を見上げながら、去年真夏にスーツを着込ん出ても汗ひとつかかずいつも涼し気だったツレのことを思い出した。

    

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