お茶のながやま園ポストカード|制作後記
またひとつ、お手伝いをさせてもらった案件が旅立っていった。今年2月に開催した「隣のお茶は、青い」からの繋がり。お茶農家の小売事業の広報媒体として、ポストカードの制作を請け負った。地場産業の後ろ支えができて、本当にやりがいのある仕事だった。この座組みで、仕事ができたことが何よりの幸せである。
Client : お茶のながやま園 @kazuhiro.nagayama
Illustrator : norahi @norahi
Writing : サトーコーヨー @kohyohsato
Design : チャコ @chacopanic
norahiは、国内主要フェスに続々と出演するなど勢いの止まらないTENDREのCDアートワークや、アパレル関連のイラストを手がけるなど幅広い活動をしている。出会ったのはもうかれこれ6年前になる。宇宙CAMPというイベントでTシャツのイラストを描いていた。Spaceman、あの衝撃的な独特に可愛いイラストが衝撃だった。
鹿児島から帰ってきてから、ずっと依頼したいと思っていた。
僕らのエゴが詰め込まれた提案書を永山さんは快く受け入れてくれた。(僕らへの期待も込めて一任してくれている部分が大いにあったことを、納品した際に気付かされた。)
イラストの発注が進み、最初に描き起こされたイラストラフ案を見たとき、僕らのテンションの上がり方は尋常じゃなかった。(この後、現在の形に方向性を提案し、まとめていただいた。)
なぜ、このような表現にしたのか、それは、
永山さんがイケメンで、かつ、思いがとても強い方だからだ。
「イケメン+思いが強い」
これをポストカードという限られた表面積|表・裏で表現したかった。
「可愛いイラスト+読み込みが必要なポエティックな文章」
これだ!
コーヨーは、本当に文を紡ぎ出すのが、上手である。インタビュー中、自分を落ち着かせ、急にヨガのポーズであぐらをかき出したときは、(こいつ、お客さんの前で何やってんねん、、、)って心の中で叫んだが、これが彼のやり方かって思ったら、なんとも思わなくなった。自分自身を平常心に保ち、人の話を受け入れやすくする。現場で確実に永山さんの真髄を拾っていたと思う。いかに人の話を聞いて頭の中で解釈し、記憶し紡ぎ出すことに長けているか。
一個でもつまずきがあると、「もう少しあそこの言い回し考えさせて欲しい」っと、彼のプロ意識が冴える。がしかし、待てども待てどもやってこない。僕は”待つ顔”と原稿を待つ編集者のように”ツンツン突く顔”とを使い分けるのが大変だった。
僕がレイアウトで工夫したのは、縦書きでいかに文字数を少なくするか。彼の文章は、緻密に設計されていて、さらっと読んでしまうと、なかなか理解できない。何度か反芻することにより、景色が広がってくる。反芻がしやすいよう、文字数を少なめにし、行数を多めにとった。
4月からだから、苦節5ヶ月の時を経て、このポストカードは誕生した。
お茶農家は、秋からがお茶を売るシーズンに入っていく。秋の商戦に挑むために、僕らをわざわざオンシーズンの4月によび、プロジェクトを開始させた。新茶でアドレナリン全開の永山さんの姿は、スーパーサイヤ人で、無茶苦茶にテンションが高かった。あの時期に、話を聞けたから、今の文がある。「あの時期のお茶畑を見せたかった。」って言っていたけども、僕らは、永山さんを見ることができたのが何よりも貴重だった。忙しい時期の農家の姿を見せるということ自体、並大抵のことではないと思う。
こっからがスタートラインだ。このポストカードが売上に貢献し、これからのお茶の未来を創造する人との縁を紡いでくれることを期待している。
余談ですが、僕らは、永山さんからかなりおもしろい提案をしてもらった。「自分は忙しいからできないから、どんどんやってって!」と。ガンガンやる!
軽くぼやっと宣言をしておくと、焙煎を始めようと思う!
ここをもっと好きにする チャコでした。
(多くの方にオススメされ、レトロ印刷さんへ依頼。仕上がりがめっちゃ良くて、そのことも書きたいんだけど、また別件で発注したので、改めて記載することにする。)