2023年の編集を振り返る
X(旧Twitter)に書こうかと思ったけれど折角なのでこちらに。
タイトル通りの内容です。
五星の魔女
去年の年末辺りからYOASOBI『祝福』がヒットして、この曲で編集したMADが次々公開されていく中、「たまには流行り物にも手を出さなきゃ!」という気持ちで合わせる映像ソースを探していた記憶が。
この曲をフルサイズで使用する場合の最大の難所は、「乗り込んできたコックピットには」という歌詞の部分だと思っていて、シーンを合わせようとするとどうしてもロボットアニメ等にソースが絞られてしまいがちで、それは安直だなぁと思いつつ手持ちのBDソースを眺めていたら、ふっとこの組み合わせが思いついた次第です。まあネタ被りすることもないだろうし(笑)。
メカもののイメージがあるけれど、映画では実際にモーターヘッドが動くシーンは少しの時間だけなので、そこを動画の最後のピークに持ってきて、ラキシスとソープのあのシーンはその前に…という風に組み立て自体は比較的順調に進んだものの、なにしろ映画としての尺が短く(約1時間)て、使えるシーンが限られるのには苦心させられました。当時の角川映画は同時上映2本、3本という上映形態が珍しくなかったんですよね(これの同時上映は『宇宙皇子』)。
あとは『水星の魔女』の改変ロゴも何気に苦労しました。元になるフォントもないデザイン文字と思われるので、最終的にはそれっぽく見えるフォントで置き換えました。
おかげさまで予想以上に多くの方に気に入ってもらえたようで、特に特定コア層のツボにはまったのかご支援いただき、本当に有り難いことです。
エアリアルのうた
それなりに長い年月編集して来ましたが、初めてのガンダムソース(笑)。
これはもう開始25秒がすべてといっても過言ではないかと。
ちなみに曲の元ネタはこちらになります。作曲は田中公平大先生です。
LittlePrincess!
自分でも入れ忘れてますが、タイトルの最後に「!」が入るのが正解です。
なぜなら『リトルバスターズ!』だからです。
基本的に編集の組み合わせを考えるときは曲先行です。
この曲を使うにはどの映像ソースがいいかと考えながら、移動中に音楽を聴いて妄想を膨らませていきます。とりあえずその時点では、思い浮かべたシーンが実際に存在しているかは気にせず、曲から受ける印象だけで構成を組み立てて行き、それを再現するのにふさわしい映像ソースはないかと記憶を探っていく、というのが大体の流れです。
組み合わせが決って実際に編集する際には、「絶対にここはこうする」というポイントを決め、そのポイント間をどう繋げて行くか全体の構成を試行錯誤していくんですが、そこがうまく決まらないと難産になります。まさにこのMADのように(笑)。
まずイントロが軽く難産。『リトルバスターズ!』のゲームやアニメでバージョンが数種類あるOPをモチーフにああでもないこうでもないと頭を悩ませ、とりあえず後回しにして他のパートに手をつけたりもしたんですが、フルクリップの場合特に編集中イントロは1番回数見るところなのでここがバチッと決まらないと後ろのイメージが固まらないんですよね。最終的にはゲームの周年イベントのカットを利用して満足のいくものが出来上がったのですが、今度はそれをニヤニヤしながらループ再生してしまって編集が進まない罠が(笑)。
またTVアニメ2期分だけではなく、ゲームの動画シーンやスチル画像も抜き出してソースとし、TVアニメと違和感のないよう加工するのも結構手間がかかりました。
具体的にはゲーム中で使われている動画の解像度は1024x576でビットレートも低めで荒いため、一旦AIでアニメを4Kに解像度を上げ(その際荒い部分も補完されて滑らかになる)、その後1920x1080に再エンコードするという工程が発生しています。
そんな膨大なソースからトライ&エラーを繰り返してこのMADは完成しました。特に各カットごとの、キャラの動き出しと終わりのタイミングは納得いくまでこだわったのでそこを気持ちよく感じて貰えたら幸いです。
余談ですが、曲ソース的に野球シーンは必須だと思ったので入れました(笑)。イントロ、間奏と合わせてオマージュのつもりです。
二人の愛した世界
曲と作品のシンクロ度が高かったので、タイムラインを埋めるのには1日もかかりませんでした。もちろんそれ以前に脳内で編集はしてましたが、実作業に入ったらあっという間でした。本当はもっと使いたいシーンがあったんですが、そういうシーンに限って特殊EDでクレジットが被っていて……AIさんが消してくれる未来が早くこないものか。
やっぱり美少女同士がガチでいちゃいちゃするのはたまらんなぁ、等と考えながら編集していました。
ちなみに曲はアニメ『グリザイアの果実』のED曲の1つです。
僕たちが恋をした季節
MADMAX2023提出MAD。
「言いかけて止めた言葉 大切についた小さな嘘」という歌詞がこの組み合わせのすべてと言っても過言ではないかなと思っています。
元々編集する予定はあった組み合わせなのですが、某氏がMADMAXに参加表明した流れで、静止画中心のアウェーなイベントでこれなら戦えるのではないかと考え参加したものです。勢いって怖い。
コンセプトというほどではないですが、昔の静止画MADの文脈を意識した編集になっています。構成そのままにアニメ部分をコミックの画像に置き換えてもほぼ成立するのではないかと。もっとも『四月は君の嘘』のアニメ自体2クールで原作の完結まで、ほぼ完璧に破綻することなく再現した希有なアニメだからこそ出来た話ではあるのですが。
ピアノの音とシンクロした指運を前面に出すことで、実は演奏者が2人の想いをこめて演奏した曲だったのだと視聴後に感じ取れる構成がうまく完成したかなと自画自賛しています(笑)。
それだけにMADMAXで不戦勝になったのはほんと不完全燃焼でした。
最後に
何か書きたいことは他にも色々あった気がするけれど、文章としてまとめるにはただ漫然としてだらだらと長ったらしいものにならないようにそぎ落とせざるをえなかった。
とにかく2022年は2本、2023年は紹介した他も入れて8本編集したのでかなりがんばった方じゃないかなと。
元々今年は編集に集中しようということで、ソシャゲの本数も減らしたし。
あとここ数年は体調がおもわしくなくてPCの前に長時間向かう気力が沸かなかったのが、運動して健康になったのも大きかったかな。
皆の記憶に残るMADを多く残せたいい年だったかなと自負していたりします、はい。
来年はどうなるか判らないけれど、タイミングが合えばMADMAXには出したいなと思っています。
では、みなさんよいお年を。
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