よく見てみると。
ついに2023年の新茶の波が大きくなってきました。
鹿児島の種子島から始まり、静岡も早い場所だと摘み始め、市場も開きました。
これからドカッと市場に農家さんの手塩にかけて育てた茶葉たちが押し寄せて来るでしょう。
この波に乗るか乗らないかも、茶師または茶商の腕というか気分というか、どういうお茶を狙うかという気持ち次第です。
早く販売開始して、新茶を求める人へいち早く届けたい気持ち
好きな農家さんや好きな品種が出てくるまで待ちたい気持ち
それぞれがこだわったものを作るから
それぞれがこだわった買い方をして
こだわった売り方をする
さらにこだわったものを作る
そして、こだわりのある消費者さんの元へ届く
お茶はいい流通の形をしています。
どこにも凄く儲かるようなシーンはないけれど
誰もが1番欲しいものが手に入り、誰もが幸せになれる道が出来ています。
農家さんは自分が1番信じる方法で畑を管理して市場に出品して
茶商はそれを評価して全量買い取って仕上げ、そんなお茶が好きなお茶屋さんに分配し
そのお茶屋さんのお茶が好きなお客様が小分けされた茶葉を買ってお家で飲んだり、贈り物にしたり消費していく
茶商に買われなかったものは、次のそのお茶を好きな茶商に当たり、同じ流れで買われていく
好きが連動して日本中、世界中に届くようなシステムが出来上がっている
あとは、この好きがちゃんと届いているのかどうか
たくさんお茶を飲んで、たくさん好きを消費して
みんなで好きを共有していく
お茶を淹れながらそんなことを改めて思い出しながら
いい世界だなぁとしみじみと感じたわけです。