中国古代のお葬式Part3
中国古代のお葬式では
1. 初喪礼儀
2. 治喪礼儀
3. 出喪礼儀
4. 終喪礼儀
という段階を踏んで行われますが,前回ではその2.の(1)「銘旌と魂帛を立てる」についてご紹介しました。そこで今回は2の治喪礼儀(2)「弔喪と賵賻」についてご紹介したいと思います。
弔喪とは,遺族にお悔やみを述べて慰める一連の行動のことです。死者を哀悼することを「弔」,家族を慰めることを「唁」といいます。
泣く
そしてその際には,遺族もお悔やみを述べる方も,死者を悼んで哀哭しなければなりません。ただし死者との関係が近いほど多く泣かなければならず,2,3声から10,20声まで,段階があるようです。
焼香
時代や民族によっても多少違うのですが,三拝三叩したり,四拝四叩したりします。そしてお弔いの席には,酒肉や歌舞も供されたようです。
手を執る
南北朝以来,お悔やみを述べるときには,手を執って述べるのが礼儀とされました。特に唐代にはその風習が盛んだったようです。
ただし手を執るのは,位の高い方からであり,決して位の低い方からそれを求めてはいけません。
お悔やみは欠かせない礼儀
お悔やみは,親戚友人との関係性を示す秤だったようで,知人で同じ街に住み,3日たってもお悔やみに来なければ,その人との関係を絶ったといいます。また遠方の場合は手紙でもいいのですが,手紙が来なければ,やはり関係を絶ったそうです。
死の表現の違い
亡くなった方の身分によって,死亡したことの表現が厳に定められていました。
天子 崩
諸侯または高級官僚 薨
士 不禄
平民 死
また年齢によっても表現が違ってきます。
100~80歳 棄背
60~80歳 傾背
40~60歳 傾逝
30~40歳 殞逝
20~30歳 喪逝
10~20歳 夭逝
10歳以下 夭喪
3歳以下 離懐抱
つづく
出典:喪葬史など
上海文芸出版社