特別賞というキラ星をもらった話と新たな決意
この度、アルファポリスで開催されていた第2回キャラ文芸大賞にて、拙作「扉の向こうはあやかし飯屋」が特別賞をいただきました。
応募総数701作品の中から選ばれ、大賞、優秀賞、読者賞、部門賞のほかに設けられた特別賞という枠に入れていただけたので、かなり光栄で幸運なことだと思います。
趣味で書いていた年月はわりと長いのですが、本気でプロを目指し始めたのは2014年のこと。おまけに初めて長編(八万文字)を完結させたのもこの年です。
そこからがむしゃらに書き続け、2016年にとあるコンテストに応募した作品が特別賞を受賞したのが紙書籍デビューのきっかけでした。
そこからも慢心することなく書いていたのですが、かろうじて一次選考は通過するものの受賞にはいたらず、箸にも棒にもという状態が何年も続いていました。
おまけにネットで作品を公開しても読まれない・反応がないなど、思うようにいかないことも増えてきました。(人気のある作家さんたちの“読まれない・反応がない”とは比べることができないほどの“ない・ない”でした)
時流を捉えられていなかった、勉強不足だったなど、理由はいろいろあるでしょう。おまけに2018年の春からは私生活でも変化があり、それに振り回されて思うように書けないということも続いていました。
そういったことが重なっていくうちに、執筆スピードは落ち、気力もあまり湧かないというような、いわゆるスランプに陥っていました。
自分が書くものは世間には受け入れられないんじゃないか、誰も私の作品を待っていないんじゃないか、私がある日突然書けなくなっても悲しむ人など誰もいないんじゃないか……などなど、物書きを志す方なら一度は陥ったことがあるだろう辛い心持ちになっていました。
そんな中での、今回の特別賞の受賞です。
嬉しかった。ただ純粋に。知らせをいただいたとき、泣いてしまったほど。
書いていていいんだ、私の書くものはちゃんと面白いんだ、書いたものが誰かに届いたんだ
そう思えたことが、本当に救いでした。
特別賞なので、一等賞ではありません。
でも、今の私にとっては何より素敵なもので、素晴らしいもので、この先を照らしてくれるキラ星のようなものです。
この賞に恥じないように、これからもまず自分の“書きたい”という物語を愛する気持ちのために書いていこうと思います。
そして、ここに新たな決意をひとつ。
今年は、これまで自分にはまだ早すぎると思って足踏みしていた大きな公募に挑戦します!(ここに名前を書けないあたり、まだチキンですが…)
逃げないように、サボらないように、特別賞を受賞した日に、嬉しかった気持ちと共に決意を記しておきたいと思います。
憧れのあの公募に!今書ける全部を注ぎ込んで!挑みます!
今までも攻めてきたつもりですが、今年はもっともっと攻めの一年にしたいと思っておりますので、よければ猫屋の挑戦を応援していただければ嬉しいです。