【自著紹介】「偽りでもかまわない?〜初恋の王子様と結婚したのですが〜」
【あらすじ】
シュテラは憧れの幼馴染の男性・イヴァンと結婚した。だが、ある日父に「彼はお前の持参金と我が家の援助が目的だ。恋愛は、外でしなさい」と言われる。ショックを受けイヴァンに尋ねると、「妹のようにしか思えない。君を妻として縛るつもりはない。自由に生きてくれ」と言われてしまう。イヴァンは優しくしてくれるし、仲良く暮らせているが、その関係はまるで兄と妹のよう。何とか愛してもらおうと、あの手この手で気を引こうとするシュテラ。ある男性と親密になったことで嫉妬したイヴァンはシュテラを溺愛するようになるが、そこから二人の気持ちはすれ違っていくようになる。こじれた初恋がほぐれるまでのジレジレラブストーリー。
TL小説11作目はすれ違う幼馴染の男女を描いたお話です。
シュテラはお兄様と呼んで幼い頃から慕っていたイヴァンと結婚するのですが、可愛がってくれるけれど女性としてみてもらえていないという悩みを抱えていました。そんなときに父から「彼はお前の持参金目当てだから、恋愛はよそでやりなさい」なんてことを言われてしまうわけです。おまけにそれをイヴァンに確認すると否定しないどころか「君を妻として縛るつもりはない」なんて言われて大ショック…というわけです。
その後シュテラは社交界で出会った愛の伝道師のような男性のアドバイスを聞き入れ、どうすればイヴァンに愛してもらえるだろうかと試行錯誤していくのですが、その男性と親しくしているとわかった途端、イヴァンはシュテラを溺愛するようになります。
これにて一件落着、とはならず、シュテラは疑心暗鬼にかられて苦しむ事になり…というお話です。
好きだから伝わらない、好きなのにすれ違うという、やきもきしてしまう展開となっております。
スリリングな事件はないけれど人間関係のあれこれを楽しみたい方、幼馴染の恋愛が好きな方などにおすすめしたいです。
表紙イラストはまろ先生に描いていただきました。ザ・王子様なイヴァンと守ってあげたくなる可憐なシュテラがとっても可愛くて素敵な表紙となっております。
一枚絵としてもすっごく可愛くて素晴らしいのですが、電子書籍サイトのサムネサイズで見たとき、パッと目を引くイラストなんです。そのおかげで、久しぶりに初登場時のランキングでトップ3に入ることができました。多くの作品の表紙を手がけられているまろ先生のなので、やはり見せ方というものがわかっているのだなと感激する出来事でした。
というわけで、まろ先生のこの可愛らしいイラストを眺めるためだけに買っていただいてもいいのかなと私は思っています。素敵なイラストのおまけに小説がついてくるよ、みたいな。
短めのお話でサクッと読めますし、怖いことなど何も起きない作品なので、猫屋作品の入門編としてもおすすめできます。