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実戦将棋問題#11
今度は将棋の番です。読んでくださる皆さんには、さくっと解いていただきましょう。
第31問
第32問
第33問
ヒント
第31問
後手は居玉のまま身動きが取れなくなっている。ここはとにかく攻めを継続したいところ。後手玉は3-4筋には逃げられないことと、6筋の飛車を活用してどうにかできないだろうか?
第32問
前の問題で技を決められず迎えた盤面。ここでもチャンスがある。お互いの持ち駒を見て何か感じられないだろうか?
第33問
またも決め損ね、もつれ始めたようにも見える盤面。後手は馬を引いて守りを固めに入ったところ。先手陣もやや不安定になってきているようだが、前に出るか後ろに下がるかしっかり考えてもらいたい。
答えと解説
第31問
▲6二角打
ここは先手の4三にある成銀が後手玉の逃げ道を塞いでいるという強い主張を生かして、6二の地点に角を打ち込む。王手である以上、後手は銀または金で取るしかない。普通は △同銀 だろうが、ここも先手は普通に ▲同歩成 と成り込む。△同金 の一手に、そこでおかわりと ▲6三歩打 と叩きの歩をする。
このおかわりの歩がどうにも痛くて後手は助からない。仮に金を逃げたとしても、 ▲6二銀打 と王手して △同金 ▲同歩成 で詰む。かと言ってこの手を受ける適当な手が後手には見当たらない。ということで決定打である。
まあ実戦からしばらく離れていたことを言い訳にしつつも、この手筋が見えなかったのは情けない限りである。ということで、これからしばらくは振り返るだでけ修行となる展開が待ち受ける。
第32問
▲1五角打
よくある角打ちの手筋でありつつも、逃げ場所がないことを理由に躊躇うかもしれない。でもここで躊躇っては勝負師ではない!なぜならこの時点で後手玉は詰んでいるのだから!(はい、自分は勝負師ではありませんでした、スミマセン……。)
本題に戻って、この角打ちに対して後手は4二の地点で受けることはできない。その場合は ▲同成銀 の一手で両王手の形で詰む。ということで、2四の地点かあるいは3三の地点に合駒をするしかないのだが、果たしてその合駒が如何せん悪すぎる。打つとしても桂馬一択しかないのである。仕方なく △3三桂打 とするが構わず ▲同角成 △同桂 ▲4三桂打 で見事に後手玉は詰む。これこそ持ち駒はよく見ておきましょうという好例である。(堂々と勝ちを見落としていたことは棚に上げておこう。)
第33問
▲2三飛成
先手陣は2六にある桂馬が逃げ道を塞いでなんとも気持ち悪く見える。しかしこの瞬間は後手の持ち駒がなく、攻め手に欠けることを利用して飛車を成り込む。そう、桂馬が取れると思うからって引いてはいけないのだ。
この飛車の成り込みによって、後手は4三の成銀を取れなくなったことから △7六馬 などと仕方なくするくらいだが、そこでゆっくり ▲2六角 と桂馬を払っておけば良い。
こうしないで先に飛車や角で桂馬を払ってしまうと、△4三馬 で先手の拠点を失うだけでなく、自然と後手の守りを固めてしまうので要注意だぞ。