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実戦将棋問題#6
ちょっと時間が開いちゃったけど、いろいろ裏で動いてたんだよ。てことで、久々に将棋問題投下するよ。なお将棋に限らず、ストックがどんどん溜まって首が回っていない感じもするが、そこは気にしないことにしよう。
第16問
第17問
第18問
ヒント
第16問
この香車は守りでもなんでもなくて、詰んでます。すなわち実戦版詰将棋ですね。終盤の格言通りに攻めていきましょう。
第17問
お互いの持ち駒をよく見てみよう。こちらから何か技が決められないだろうか?
第18問
こちらの持ち駒が豊富である。詰将棋と思って決め切ってしまおう。
答えと解説
第16問
▲9一同飛成
こういう香車に対してはズバッと飛車を切ってしまう。この時に、先手の持ち駒に角があることと、後手の7筋の囲いが壁になっていることを最大限利用する。「玉は下段へ落とせ」と後手は △同玉 の一手に対し、そこで ▲8二銀打 と詰将棋の如く銀を捨てる。△9二玉 と上がるのは ▲9三桂成 の一手で詰むので、銀打ちには後手も △同玉 しかない。そこで先手は逃げ道まで睨みを利かす ▲9三角打 と追撃する。
以下、後手玉はどこに逃げようとも ▲8二金打までの一手詰めである。終盤は駒の損得より速度。先手陣も多少怖い形をしているが、そう簡単に詰みそうにはない形である。とはいえ決められる時は決めきってしまわないと、変に紛れてしまう場合もある(実際ここからひっくり返った)。投了までが一局であり、そこまで決して気を抜いてはいけないのである。
第17問
▲6八香打(▲6七香打 や ▲6九香打 でもよい)
この下段から打つ香車がとにかく痛い。よく見ると後手の持ち駒に歩がないどころか、銀を助ける適当な駒がないのである。そして後手玉の位置も頗る悪い。もし △7六銀 あるいは △5四銀 と香車の筋から避けたとしよう。するといずれの場合も ▲6一角打 から詰み筋が生じてしまう。
この手に対しては、△8二玉 と逃げるのが普通だろうが、構わず先手から ▲7二金打 と追いかけていく。もしここで △9二玉 と逃げたとしよう。
先手の9筋の歩が切れていることを幸いにと、▲9三歩打 と玉頭を叩く。△同桂 は ▲8一銀打 までで詰んでしまうので △同玉 なのだが、もう一枚残っている角で ▲7一角打 △9二玉 ▲8二角成 までで詰む。
従って ▲7二金打 には2二にいる飛車を使って、△同飛 と取るしかないが、それを構わず ▲同馬 とする。△同玉 は▲6二飛打 から簡単に詰むので、 △9二玉 と逃げる。
しかしここでも上で述べた手筋を使い、 ▲9三歩打 と玉頭を叩く。△同桂は上記手順と同じ詰め上がりとなるので、△同玉 と取る。ここからは ▲7一角打〜▲8二角成 までの詰みもあるし、 別手順として ▲8二銀打 △9二玉 ▲8一馬 でも詰む。
本譜は △5四桂打 として先手陣に迫ってきたが、▲4七金左上 と両取りに対処し、先手が優勢なまま進んでいった。
第18問
▲7六歩
先手の持ち駒が豊富なだけに、どう決めて行こうか悩むかもしれない。そう言う時は、可能ならば歩で玉頭を叩いてしまおう、という発想であり、ここでも間違っていない。先手は8九地点の香車と6八地点の銀が、後手玉の入玉を断固阻止しようと待ち構えている。ということで本題に戻ると、玉頭に歩を叩く。
△6五玉 と逃げると、▲5六銀打 △5四玉 ▲5五金 までで詰む。先手の銀打ちに対し、△7六玉 は ▲7七飛打 までで詰む。
では玉頭の歩の叩きに対し △同玉 と取った場合はどうなるか?これも上記手順を入れ替えたようなもので、▲7七飛打 △6五玉 ▲5六銀打 △5四玉 ▲5五金打 までの詰みである。△6五玉 の瞬間に馬の利きが止まるので、 ▲5六銀 を取ることができない。
今回の終盤2問分の実戦形式詰将棋はいかがだっただろうか?特に第16問の形は、詰将棋の本で類型を見たことがあるかもしれない。詰将棋を反射的に解けるようにしておくと、終盤の力がぐんと上がる好例であろう。
次回をお楽しみに!