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V盤王戦 棋譜と使い方

はじめに

皆様のおかげで第一期V盤王戦も想定以上の盛り上がりを見せております。主催者として、これ以上の喜びはありません。最初にお礼を言いたいと思います。さてこの記事執筆(初版:2月7日)時点でV盤王戦も1回戦が全て終了していますが、「V盤王戦の棋譜は得られないのか?」といった声も聞いております。

主催者として、全部の棋譜は収集し保存・管理していますが、どのように一般向けに見せていけば良いかこれまで悩んでおりました。

というのもV盤王戦は7種目から3種目の(ただし今回は将棋固定であるが)選択制で争われるので、棋譜(と必要ならば解析にも)7種類の表記と表示ソフトが必要となります。その中には対局表記やファイル形式が必ずしも統一されていない場合があったり、ファイル形式がそのまま読めない場合もあります。その点で不便をかけてもいけないと思っていました。

という以上の点を踏まえ、基本的にファイルはテキスト形式とし、個々人が自分の目で棋譜を追っていけるようにしました。それでも一部見にくいところなどはあるかもしれません。その場合は以下で紹介するソフト等を活用してグラフィカルに見ていただければ幸いです。

またここで紹介するソフト等は一例ですので、自分で解析エンジン等を探して入れていただくのもありだと思います。その際は僕も興味があるので一声かけていただければ幸いです。

棋譜置き場(敬称略)

共通置き場

1月24日対局
1回戦第1対局:もるすこちゃん vs 公人直人 戦

1月30日対局
1回戦第2対局:アクセラ vs 常盤台メイ 戦

2月4日対局
1回戦第3対局:サメのフーカ vs 五反田えぬ 戦

2月6日対局
1回戦第4対局:沙久耶 vs ぽやーじゅ 戦


(以下4月18日追記)

2月16日対局
準決勝第1対局:アクセラ vs 沙久耶 戦

2月20日対局
準決勝第2対局:サメのフーカ vs もるすこちゃん 戦

2月27日対局
決勝:サメのフーカ vs 沙久耶 戦


棋譜解析ソフトなど

連珠

Yixin
連珠の世界では有名らしいが、最新エンジンの一般公開等が行われていない?こともあり少々使いにくいかもしれない。

(4月18日追記)

使い慣れると確かに便利そう。併用して使うのもありかな。

RenLib
僕個人はこちらを使っているが、最新バージョンですら10年以上前に更新の3.7という点がネックになる場合があるかもしれない。全体の解析や決定打がない盤面での次の一手を示すことはできないが、最終盤の詰みが見えるところでは威力を発揮する。

VCFボタンは詰将棋みたいに、四の連続手で勝ちを見つける(これを「四追い(しおい)」という)手を示し、VCTは四追いはできないがその準備となる決定的な次の一手を指し示してくれる。なおVCFについては網羅的に探索するので、必ずしも最短手順を示さない(無駄な手も含む)ことに注意が必要。

どうぶつしょうぎ

あにはい
ブラウザベースで、敗着手を教えてくれる。ただ、どうしてその手が悪いかまでは教えてくれないので、実力向上を目指すならば強い人に教えを乞うのが早いだろう。

オセロ

WZebra
最新版も古くなっているものの、Windodws上で解析するには十分な性能を持つソフト。日本語も対応でかなり高機能である。

iEdax
iPhone向け有料(370円)のソフト。スマホでよければこれ一つで全て解決するくらい優秀らしい(自分がiPhoneユーザーでないためこういう言い方になってしまうが)。気になって、かつ実力向上を目指すなら一考の余地があるだろう。

ScoreNow
この記事を書きながら見つけたAndroid向け有料(100円)ソフト。上記iEdaxと同じ思考エンジンを搭載しているらしい。

チェス

GUIソフト

PyChess
lichessベースで世界各国のチェスベースゲームを遊べるサイトPyChessのクライアント版。日本語も対応しておりCPU対局などいろいろできる。なお名前から想像できるが言語はPythonである。駒の表記もlichessベースで親しみやすいかもしれない。

(4月18日追記)

色々中間ファイルが生成されてしまうようで、フォルダ内部がきれいではない。変則チェスと日本語対応なのは嬉しいが、それ以上のメリットは案外ないかもしれない。

Scid vs PC
こちらもグラフィカル表示用のソフト。最近までこちらを使っていたが、全て英語であること、起動がやや重い点や、2バイト文字を含むと処理できないなど、日本人には使い勝手が良くないかもしれない。特に気にしないならばPyChessで十分な気がする。

思考エンジン

Stockfish 12
昔から伝統のあるチェス思考エンジン。通称「お魚さん」。機械学習の進化も凄まじく、他にも強いエンジンはあるだろうが、これを入れておけばまず問題ないくらいには強い。lichessユーザーならばよくお世話になっているはずである。

(4月18日追記)

Stockfish 13が出ており、lichessでも採用されている。NNUE(ニューラルネットワーク)は個人的な設定が悪いのか、やや重く感じる。

囲碁

ここのサイトが一通りまとめてくれていて、どれを使うか迷うくらいである。そこまで使いこなせてはいないが、KaTrainやLizGobanが見やすい気がする。いろいろ触って好みを見つけた方が良いであろう。

将棋

この記事の読者ならば親しみが深くてあえて説明する必要はないかもしれない。が、一応置いておこう。以下は自分の環境であくまで一例である。

クライアントソフト

ShogiGUI
有名どころである。説明とかもゴロゴロオンラインに転がっているので、ここで触れることは野暮に思える。

思考エンジン

水匠3
ほぼ全てのエンジンはやねうら王に帰するところがあると思っている。水匠3はコンピュータ将棋で上位を争うソフトの水匠シリーズの最新版である。体感的に速度が改善されている気がしており、それまでの水匠2よりも同じ時間でより深く読んでいるように思える。

(4月18日追記)

余談であるが、コンピュータ将棋の対局サイトfoodgateには「Suisho 4」の名前が見える。

バックギャモン

GNU Backgammon
無料で使えて強さを求めるならこれで十分と言えるバックギャモン向けソフト。CPU相手に練習するだけでも十分強くなれる。また解析機能も充実かつ強いので、どの手が悪かったかや運の要素がどれだけあったかも数値で教えてくれる。

eXtreme Gammon
有料でもっと強さを求めるならばこのソフト。やや古くなっていることや、手軽に買うには少し躊躇するようなお値段(1アカウント約$60〜)であるが、その分だけ機能や実力等は十分にある。より高みを目指すならば検討しても良いであろう。


一通り解析用のソフト等を紹介してきた。繰り返しになるが、別にここであげたソフトに固執する必要もないし、新しい情報があれば教えていただきたいとも思っている。

これらを使って、V盤王戦のさらなる盛り上がりを期待したいと思う。

(4月18日追記)

第2期V盤王戦は、5月頃を目途に募集を開始して、6月くらいからV名人戦との日程が被らないようにして開催予定である。

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