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実戦将棋問題#2

今回も10分切れ負け将棋より。

第4問

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第5問

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第6問

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ヒント

第4問
9手詰め。初手はすぐに気付くであろう。その時、受けて側の最適な合駒とは何だろうか?

第5問
13手詰め。長い手順だけど、ある意味では一直線である。5手目の軽い筋が見えるだろうかが分かれ目。

第6問
龍ができて威張ってますねえ。ちょっと無理してでも絡めとることはできないだろうか?


答えと解説

第4問

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▲4二同竜

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まあ、普通にこの一手から迫っていくでしょう。まあ、どう受けても詰むことは詰むんですが、どうすれば積みまでの手順を長くできるかがこの問題の本質。最も延命できる筋は △2二銀打 である。

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もし △2二金打 だと ▲2二同竜 △同玉 ▲3一角打 で決まる。
△2二桂打 の場合、▲2一竜 △同玉 ▲3三桂打 △1二玉 ▲2一角 までで決まる。合駒が △2二銀打(あるいは△2二角打)であれば、 先手の
▲3三桂打 △同銀 (あるいは△同角)の筋が一瞬だけ生じる。

とはいえ、先手の持ち駒に角が残っているので、改めて上の図より、
▲2一竜 △同玉 ▲3三桂打 △同銀 ▲3二角 △1二玉 ▲2三金
までちょうど詰む。

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第5問

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▲2二竜

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まあ、(考慮時間があれば)竜をズバッと切って決めにいくところだろう。この手に後手は △同玉 の一手であり、そこで先手から ▲3一角 が入る。
△同玉 に次の ▲3二歩打 が軽快で気持ち良い。

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△同玉 には ▲4三銀 △2二玉 ▲3一角 ともう一度下から角を打てば簡単に詰められる。詰ませる際によくお世話になる手筋ですね。

ということで、後手は △4一玉 として粘りを試みるわけですが、
▲3一金 △5一玉 ▲6二銀打 △4二玉 ▲5三銀成 △5一玉 ▲6二と
まで、これも持ち駒に角を余らせながら綺麗に詰む。

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第6問

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△4五角打

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竜を逃げるなら、▲3五竜 だろうが、△3四歩 ▲4六竜 △6三角成 ▲同金 △4五銀打 とすると竜を捕らえることができる。

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これで竜と銀の交換をしたところで、後手陣に対して先手から角を打ち込む有効なスペースが見当たらない。また先手の8六にある飛車も活躍しにくそうであり、かつ金も浮く形となったので、多少無理しても後手が指しやすい感じである。この形のミソは、5五と4四の地点に馬が利いていることだろう。そのために竜を確実に捕らえられるのが強い。

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