COMITIA146
COMITIA146に参加してきました。
初めての本、初めてのサークル参加。
初めては1回しかありませんからね。
なるべく多くを記録しておこうと思います。
今回の記事は17,528文字です。
思い出した事があったら追記するかもしれないので、右下に最終更新日を記しておきます。
【最終更新】2023/12.17
1.サークル申し込み
COMITIA145に一般参加しました。
開場前から会場に行くのは初めてだったのですが、ものすごい人が外に並んでおり、ボソッと
「こんな並ぶならサークル参加しよかな」
とTwitterで漏らしていました。
「〇〇しようかな」は結局、大きな原動力となるものがなければやらないんですよね。
この時は
「ま~、言うだけ言うけど別に参加しないだろ。社会人は忙しいぜ」
などと思っていました。
それから10日ほど過ぎ、9月12日にフォロワーとご飯を食べに行きました。
この際に「ま~、いつかはサークル参加したいよね!何事も経験だよね!」と、何も考えずに酒の席なのも相まって脳から直接言葉を発していたら、
「次のCOMITIAは12月か!COMITIAも一回行ってみたかったんだよね!」
「有給とれるかな!?」
「飛行機まだ取れる!取った!」
「サークル申し込みページから申し込むぜ!」
マジかこの人、と思いました。
まあ酒の席だしな、と思っていたら数日後に
本当に申し込んでる。
・・・
2023年12月3日に東京ビッグサイト西1・2・3・4ホールで開催予定のイベント「COMITIA146」へサークル「acetic acid」で申し込みました。
初参加で両隣知らない人に挟まれているよりも、片側だけでも知ってる人の方がやりやすいからな。
いいタイミングだったんじゃないでしょうか。
折角ある機会というのは逃さない方が良いし、興味はあるけどやった事がない事はやった方が良い。
サークルカットには出す物を書いておいた方が良いらしい、という事をインターネットで調べたので、
くらいなら3ヵ月あるしできるだろ!ワハハ!と思って書きました。
後で泣きを見ます。
2.イラスト本の制作
予定としては9月中にイラスト本の編集を終えるつもりでした。
年齢制限なしで公開できる一次創作のイラストを集める所から始めました。710個ほどのファイルが対象となりました。
なんだかんだとは言いつつ、「絵を貼り付けるだけの作業だろ!」と甘く見ていたのが本当に後から響きます。
まずは印刷所を選ぶ所から始めます。
どこが良いかもわからないし、そもそも売れるのか?とも思っていたので、なるべく低コストで印刷できる所を探しました。
安い上に刷った冊数分と、同じ数だけの名刺印刷サービス!?
価格比較するのも案外に難しいので、名刺印刷サービスに釣られてこちらを選びました。
初めての参加なので、名刺もあった方が良い。
あった方が良いけどわざわざ名刺を発注してまで刷るか?と言われると微妙なんですよね。
「カラカラセット/ジャックプラン」を選択しました。
大体出荷日の2週間前の入稿で「超早割」が適応され、更に「.pdfで入稿すると10%OFF」です。
送料も一箇所までは「無料」と来ています。
流石、商売文化が深く根付く大阪といった感覚です。
カラー原稿であれば、350dpi相当でも普段使いのお絵描きソフトが使える事も確認。
AzPainter2を信じろ
「いくら押しても二週間前には入稿!」というのを確認して、編集作業に入ります。
そもそも、紙に印刷して本にした事がないのでやり方を調べます。
「タチキリの線を越えると断裁時に切れてしまう」くらいの知識しかこの時点ではありません。
たすけてインターネット!!!という事で調べると、
これらを意識すれば良さそうな事が分かりました。
これが編集時のデータ一例になります。
一番外の線が「タチキリ線」で、内側の線が「内枠」と言われるようです。
この本は左綴じ(左側に紙の付け根がくる)なので、偶数ページの場合は内枠の右側を超えて配置しないようにします。
これ、実際に印刷する際には奇数ページなので、この後に手直しが入ります。
配置してる時は
「こんなに余白いるか?」
「露骨に避けすぎて、流石にちょっと不自然になるかもな」
と思っていましたが、全然そんな事はありませんでした。
ページ数が膨大である上に何日かに跨いで作業をしていたために、この「右に寄せる・左に寄せる」が一部ぐちゃぐちゃになっている事に、入稿前に気付いて狂いました。
全てのイラストが未透過で保存されているので、正方形のイラストの余白を削って強引に収まるようにしたり、そもそもファイル数が膨大すぎるので本当に時間がかかってしまいました。
全ファイルを編集し切った後、ページ毎に「ノンブル」というのを振っていない事に気付き、更に狂います。
「ノンブル」というのは、落丁や乱丁を防ぐためのもので、「これは〇ページ目ですよ」という目印となるものです。
これを全ページに記載していきます。
今回は「隠しノンブル」という、製本をした状態だとノンブルの数字が見えないように配置していきます。
「タチキリ」より内側1mm程度の距離、ノド側に記載する事で隠れるようになります。
この際に「medibang」を使用する事で、一気にノンブルを振る事ができました。
多分もう使いませんが。
普段使いしてないソフトって、ちゃんと想定通りの動作してるか不安なんですよね。
「普段使ってるから分かるソフトの癖」みたいなのを把握できてないので、不安だ!!!!!
AzPainter2を信じろ
仕上げに「.pdf」への変換を行います。
「Windowsであれば仮想プリンタを用いて変換できる」という記事を見つけ、Adobeいらないじゃん!と喜んでいたのですが、この方法だと「印刷用紙として規定されたサイズ」での出力しかできない事が判明。
「A5(タチキリを含む)」が「A5(タチキリを含まない)」になるんですよ。
これ本当に罠だった。
色々調査を行い、最終的に「Adobeの無料版を使う」が正解でした。
放置すると月々払いが発生するので即解約。
また必要になったら…Adobeが使えるネカフェに行くか、持ってる人に頼むのが適切解だと思います。
9月中に終わるだろ!から大幅に時間を通り越して、10月30日に入稿しました。
その後、データの不備があり電話連絡があったのですが、お仕事中でスルーしてしまいました。
スルーしてしまいましたが、メールでのご対応を頂けたのでかなり助かりました。
電話、出られないタイミングが多すぎる。
以下に、今回の発注要項を記載します。
俺は初めての印刷にかけて、こういう情報が欲しすぎたのですが、全然見かけなかったですね。
本当は公開したらダメなんですかね?
ダメみたいな記載があった覚えはないのですが、ダメなら教えてください。
これを参照しながら、次回以降の紙選びなどすると思うので、自分用でもあります。
担当の方と何度か再入稿や仕様のやり取りを行った後、11月1日に完全入稿。
イラスト本の中には何本か漫画も載っているし、最悪これ一冊出しておけば無のスペースは回避できるし、いいか!もう時間ないし!疲れちゃった!
「フォロワーのみんな~!イラスト本入稿できたよ~!」
「お疲れ様!まだ時間あるから漫画も描けるよね?」
えぇ…………
3.漫画本の制作
「こういう登場人物がいて、最終的にこうしたい」
くらいの事は考えていて、
「いくら短くても本文16ページはあった方が良いだろう」
という判断の元、ここから先が全然どうにもならない。
話を作るのって難しくないか?というかこの話、面白いのか?
そもそも思いついてから数年寝かせていた話なので、面白い面白くないの分別がつかない。
キャラデザもできていない。
俺って、どうしたらいいんですか?
いや、サークルカットやイラスト本の表紙に描いた女の子は話のイメージと合致しているので、そのまま使おう。
2冊同時に出すなら漫画本の表紙は、もう一人の女の子かな?
ポケットモンスターブラック・ホワイトみたいにしたいぜ!
内容がないのに表紙の話をしても仕方がありません。
どうしたらいいか分からないまま、インターネットを見ていると「chatGPT」の存在を思い出す。
これ、一回「chatGPT」に丸投げしたらいい感じに話作ってくれて、なんなら俺はもう作画するだけでいいんじゃないのか!?
と思い、早速登録&質疑応答。
この時、自分が考えている世界観や話を文章化するの、本当に気恥ずかしいというか、「うわああああああああかゆいかゆいかゆい!!!!」ってなっちゃいました。
これが人間相手だったら一言もアウトプットできていません。
「chatGPT」から何個かアイディアが出てくる。
調教次第だとは思うのですが、結構「chatGPT」のセンスって欧風的なんだな、と感じました。
会話してる時は「あ~、面白そうだね~」とか「登場人物の名前考えてみてください」とか、「その人の容姿を教えてください」とか喋ってたのですが、最終的にこれらの情報は全て没になりました。
作る話や調教次第では有用な手法と感じますが、決めているオチに向かうのではなく、話が逸れて行って連載っぽくなっちゃったのと、ジョークを入れたかったのですが、センスがアメコミすぎるのが没の理由です。
アプローチの仕方を変えます。
16ページで作るのは確定です。時間もありません。
そうなれば、起承転結を4ページずつ書けば、整ったものができるような気がしました。
なんとなく1~4ページでこうして、4~8ページでこうして、オチは〇ページ使うから16ページから逆算して、あと数ページはどうしよう…。
この考え方はかなり良かったです。
どんどん文章に起こしていきます。
コマの中の絵も、この時点で想定できるものは文章で記録します。
所謂「プロット」の状態です。
起承転結の辺りから、所謂「セオリー通り」に制作していく事がなんだかんだ一番早いような気がしたので、これを元に「ネーム」を作成していきます。
これが完成したのが11月12日頃です。
これを元に、原稿用のデータを作成していきます。
今回はモノクロ原稿なので600dpi、ピクセル変換すると「3496×4961」です。
AzPainter2は、4500ピクセル以上のキャンバスを作成する事ができません。
AzPainter2、嘘だよな?
観念してClipStudioを起動するも、ツールの多さに眩暈がする。
やりたい事をするために毎回方法が分からず、検索エンジンを介する必要がある。
検索エンジンを介した上でどこにそのボタンがあるか分からない。
これ古いバージョンの情報である可能性もあるわけだもんな?
・・・
どうにかしてAzPainter2でやりたい。
AzPainter2しか信じられない。
助けてインターネット!!!!!
信じてたぜAzPainter2!!!!!!!!!!!!
ここから本格的に作業開始。
15日時点での進捗がこれで、5日後の20日から「#名取といくなすど」と「学会出張」が組み合わされ、ほぼ1週間家にいません。
実際の入稿締め切りは、もう少し後の27日ぐらいだったと思うのですが、一週間家に帰れないならもう実質20日が締め切りなんですよね。
「締め切りがイラスト本の時より遅くない?」
そうなんです。
実は別の所で漫画本は印刷しています。
先述していた「超早割」が効かなくなっていた事もさることながら、折角2冊出すなら印刷所の比較もしたいな?と思っていました。
本当です。
「超早割」が効かなくなったから、というだけの理由ではありません。
結果的に、二か所に頼んで同業他社比較できて良かった~というのが後の感想になります。
何か所か印刷所を調べて、もう一箇所はこちらにさせていただきました。
めちゃくちゃ有名所ですね。
「スタンダードセット」で発注を行いました。
こちらは先ほどの印刷会社様と違い、webページ上での仕様や金額確認となるので、以下に一部抜粋して記載しておきます。
こちらも公開したらダメみたいな記載があった覚えはないのですが、ダメだったら教えてください。
話を原稿に戻します。
死に物狂いでやってたので、ほぼ記録が残ってません。
ダイジェストで。
16日
ネーム時点でのキャラデザを変更・確定させる。
17日
表紙イラストを描き、プロットから台詞を吸出し埋め込む。
18日
一緒にCOMITIAに申し込んだフォロワーと会い、敷き布を購入したり、卓上レイアウトの話をしたりする。
19日
線画が全て終了する。間違えて未完成の原稿をPNGで保存してしまう。
もうおしまいだよこの原稿。
トーン貼りくらいはクリスタの方が楽だろう…と思ったものの、結局AzPainter2じゃないと無理だ。今から新しいソフトなんか使えるわけがない。AzPainter2を信じるしかないんだよ!ウオオオオオオオ!!!!
20日(早朝5時頃)
どうにか入稿………。
20日(夕方)
旅行と出張の合わせ技に、出発~!
(一部内容は別記事へ)
15日以降、毎日睡眠時間が限界だった。
明け方までの作業が酷い時は、寝ずに職場に行って、職場の更衣室で寝ていた。
誰かが来たら流石に起きるため。
少なくともこの2倍の期間、10日間の作業日数があればもう少し健全だったと思います。
後から聞いたのですが、
「漫画作れるよね!って煽ったけど、まさかあの段階から本当に作るとは思わなくてびっくりした」
と言われました。
君たちさぁ………
4.家で作れるものの制作
11月20日に出発し、11月26日に無事家へ帰る事ができました。
帰りのバスの中で強い寒気に襲われ、翌日ぐらいから猛烈にお腹が痛くて、とにかく養生しよう!と思いました。
やっぱり万全の体調で臨みたい。
仕事の空き時間に急いで出張分報告書を書いて提出。
勤務中にやるのがベストって、はっきり分かんだね。
予定がポシャッて特にする事はないのですが、次は12月1日に飛行機に乗って東京へ向かう事になっており、途中から養生だけしてたらもう間に合わない!と思い作業机とトイレを往復しながら作業を開始。
29日におしながきと、原画を1枚、シールを20枚産みました。
「合体サークルとコラボ商品みたいなの並べたら楽しそうじゃない!?」
という話をしていて、原画用のポストカードを隣のサークル主へ預けていました。
こちらはそれに起因してシールを作る事になっていたのですが、もう書き下ろしていられる状況ではない。
イラスト本をまとめている時に、これいいな~と思った絵を採用して、家にたまたまあった透明シール印刷用の台紙を駆使して、印刷!
家にたまたまシール用の印刷紙、普通はないらしいですね。
翌30日に、フリーペーパーも生産して、40枚程度印刷したと思います。
同時におしながきも印刷し、スペースナンバーを記載したサークルカットも印刷します。
おしながきとこのポスター、ラミネート加工をしました。
結果的にラミネートしてもしなくても良かったかな?とは思いました。
加工なしだと「欲しい人いたら持って帰って!」ができたので。
今回は初参加という事で、記念品としてお持ち帰り。
30日に全ての作業を終え、荷造り開始。
朝の6時には家を出たかったので、早めに寝たかったのですが、荷造りなどをしていたら2時くらいになってました。
お腹壊してしまって、大人しくしていた1日がなければもうちょっとだけ余裕ありましたね。
5.売り子の依頼
サークル申し込みを行うと、1サークルにつき3枚のサークルチケットがもらえます。
このサークルチケットがあれば、入場券代わりとなるカタログを購入しなくても入場する事ができます。
今回は合体サークルという事で、合計で6枚のサークルチケットが我々の元に届きました。
2人の配分として
1枚目:自分
2枚目:共通のフォロワーに設営・売り子を依頼
3枚目:設営・売り子を手伝ってくれそうなフォロワーに渡せたら渡す
というような感じになりました。
2枚目の行き先として、ことさんと×□さんに白羽の矢を立てました。
二人とも快諾してくださって本当にたすかりました。
ことさんの方はめちゃくちゃ宣伝してくれてて、こんな宣伝してくれる売り子いる?と思いました。
打ち上げオススメ会場も彼女の提案です。
打ち上げの会場や精力的な宣伝、次回もお願いしたい人材。
やっぱり1サークルに1人、気が利きまくる人間だね。
自分とどろくん的には、「席立ちたい時に店番してくれればOK!」のノリだったので、「こんなに精力的に!?」と驚きを隠せませんでした。
お菓子も作ってきてくれたし、発信力も自分より圧倒的に強いので、本当にたすかりました。
×□さんの方はCOMITIA参加経験豊富なので、何か粗相や変な事しないように見ててほしい~!と思っていましたが、知らない間に宣伝用のイラストまで描いててもらって、す、すごい~!うれしい~!となりました。
ファンアート第一号です。
めちゃくちゃかわいいな。
彼女は来年5月のコミティアに出典予定なので、是非。
COMITIAの古参オタクなので、宣伝効果バッチリすぎます。
撤収・片付けの時に「ゴミ捨ててこようか!?」って言われたの、その場では「たすかる~!」の気持ちだったのですが、後から考えると
「あの場でゴミ箱の位置を把握していた人間は何人いるんだ…?」
という気持ちです。
流石毎朝ゴミ出しチャレンジをしているだけあります。
次回もゴミを捨てて欲しいです。
俺は貪欲にフォロワー増やすみたいな行動が自尊心や他者への配慮といった自己都合でなかなか取れないので、そういうのをせずにナチュラルに多い人たちを経由して宣伝してもらえるの、本当に助かります。
「これしたらバズってフォロワー増えるんやろなぁ(笑)」みたいな気持ちはあるんですが、そういう事をしてバズると、SNS上での承認欲求がそれでしか満たされなくなり、生活や活動の枷になりそうなので、自己都合と承認欲求などとのバランスや折り合いがついたらちゃんとその辺も考えたい所ではあります。…っていうか場末のSNSで、いつサービスが終了してもおかしくないTwitterで今更宣伝効果高めてどうするんだ?というような気持ちも、無きにしも非ずなんですよね。ツイ廃なので多分最後まで辞めないんですが、なんで凍結されたか分からないアカウントがある以上、Twitterで数字伸ばしても仕方ないだろ。@ch3cooh3を解放しろ。
話が逸れました。
残り1枚ずつは、自分の方からは曖昧さ回避さん、どろくんの方からはホラタローさんを呼びつけ、6枚もあったサークルチケットは綺麗さっぱりなくなりました。
6人もいれば、4人ずつ席を外しててもいいから、全員行きたいサークル全部行けるぜ!というほぼ完璧とも思える布陣が敷かれる事になりました。
男女比1:1なので、くたびれたおじさん二人ぼっちの参加よりも、華があって大変良かったと思います。
6.初参加に際して購入したもの
初めてのサークル参加ですが、一般参加は何度かした事があるので、ある程度の見栄えは大切である事を知っています。
最低限でも「机に敷く布」「見本誌を立てるスタンド」「ポスター用のスタンド」は欲しいです。
それに合わせ、今回は頒布する側です。
そうなると必然的にお釣りを用意する必要が出て来ます。
辺りの要項を踏まえ、以下の商品を購入しました。
原画販売もする予定だったので、原画を見せる用のスタンドかボードも欲しかったのですが、ピンと来るものがなかったので断念。
三角コーナーふせんは、見本誌などに貼って値段を書く想定で購入。
値札も作る余裕があれば作りたかったのですが、こちらもスケジュールが押したら作れないだろうな、と思っていました。
作れなかったので、三角コーナーふせんを買って置いてよかったです。
敷布、ポスタースタンド、タブレットスタンド(見本誌立て)があれば、見栄えに関しては申し分ないものができると思います。
7.COMITIA146当日
今回は前泊をしました。
想定通りに進まない事もあるだろうと思い、石橋を叩いて渡る姿勢。
1名の方には事前に会う機会があったので、サークルチケットを先に分配しておきました。
全員に分配する事ができなかったので、自分がサークル入場開始前からビッグサイト近辺で待つ、という打合せをしていました。
当日蓋を開けてみると、
全員遅刻。
そうそう、オタクの集合ってこんな感じだよ。
安心感あるな。
自分のスペースは自分が設営道具を持っていたので、到着時点から設営作業開始。
設営作業中、ほどなくホラタローさん、ことさんが到着。
どろくんのスペースは、「届いていた本を開封して、誤字脱字や落丁ないか確認しておいて!」との指示だったようです。
どろくんの本は合同誌の形態を取っていました。
それ故、誤字脱字や落丁に関しては、どろくんしか全貌が分からないので、その指示を聞いていた人達は「どうすれば…?」となってて面白かったです。
全員が揃ってようやく完全設営完了。
これが10時54分頃。
自分のスペースと自分の頒布物のみなら9時43分頃に終了していたので、単独の場合は設営に要する時間はおおよそ30分といった所でしょうか。
どろくんの方は黒い敷布にポップなカラーがアクセントになってて、売り物がより目立っていいな~!
主張しない黒い敷布、正解だったな。
スタッフに献本を渡して、一般入場開始。
拍手と共に開場。
11時~12時半ごろまで座っていたのですが、思ったより漫画の売れ行きがよくて、30部刷ったのですがこの時点で残り8冊に。
隣のサークル主のフォロワーたちや、売り子のフォロワーたちがついでに買っていってくれるし、差し入れも山のようにくれるし、この人達の人脈、すご~…。
俺は「無害なオタクの置物ですよ」みたいな顔で座ってました。
12時半ごろから時間をみてちまちまと離席し、買い物に行ったりヤニを吸ったりしていました。
1時40分頃に売り子の人から「漫画の在庫なくなった!」との報を受け、「え!?売り切れるの!?」とびっくりしちゃいました。
この時に2冊ほど持って出ていたので、戻ってその2冊を補充。
補充から30分もしない内に、完全完売。
行きたかったサークル全てを回る事は、結局終始バタバタしていてできなかったのですが、そうこうしている内に撤収の時間です。
いそいそと撤収作業を行います。
6人がかりで2スペースを30分程度で片付けました。
イラスト本1冊、ステッカー1枚を残して、ほぼ完売状態だったため、片付けるものも少なく、結構早かったんじゃないでしょうか?
ここからいざ、打ち上げへ!!!
自分とどろくんは都内にもう一泊するため、宿へと向かいます。
どろくんが何故か着いてきていて、「どこ方面に行くとも言ってないのに何故…?」と思ったら、「ふふ、宿ないわ」とか言い出して、めちゃくちゃ笑った。
バスに乗り込んで揺られていると、前泊していたホテルに荷物を預けていた事を思い出して、どろくんを残してバスを飛び降りる。
撤収作業してる時は覚えてたのに、バスに向かいだした途端忘れるの、宿なしの他人を笑えないんだよな。
結局同じカプセルホテルに泊まる事になりました。
お互いに荷物を預けて、大井町へ移動。
大井町、都内の中ではスカしてなくていいよな~!りんかい線も通っててビッグサイトまで乗り換えなしだし!都内に住むならやっぱ大井町!などと言いながら、他の4人と合流。
ファミレスで差し入れの分配作業を行い、打ち上げ開場の予約時間が近くなってきたので移動。
会場は大井町銭場精肉店。
ここで今日の感想とか反省会とかするつもりだったのですが、
みんなもう「肉がうまい」「ワサビがうまい」しか言えなくなってて、感想も反省もなかった。
うますぎるだろ。
もう二度と普通の焼肉に戻れないかもしれない。
COMITIA、完全優勝です。
女性陣3人を駅まで見送る。
男性1名が当日の夜行バスで帰るとの事で、都内宿泊組で一緒に時間を潰す事にする。
一通り歩いて見て回り、「おでんがいい」「うな串いいねぇ」などと意見が出てきた所で、おでんとうな串の表示が見えたうなくしに入店。
うなぎ、うますぎる。
うなぎの串って初めて食べたかもしれない。
うなぎとおでんと熱燗で、だらだらと雑談をする。
お店が閉まる頃合いに退店し、解散。
どろくんと同じホテルだったので、共有スペースで戦利品を少し読んだり、本の感想を言ったり、次はこういうの描きたい!みたいな話をして、各々のカプセルへ戻り、就寝。
イベント後にフォロワーと同じホテル泊るの、いいな。
カプセル内でスマホをスイスイ触りながら、寝落ち。
翌日は都内を夕方頃まで一人で観光して、飛行機に乗り込み、家まで運転して帰って、全日程終了です。
8.COMITIA146の感想
一冊売れて、また一冊売れて、
「本当に買うの!?これを!?1個ずつ!?」
という嬉しさと驚きとで、完全に動揺していた。
絵も漫画も、面と向かって人に見せることにすごい抵抗があったのですが、立ち読みでも購入でも、見てくれる人って、好きで見てくれるから別にそんなビビんなくてもよかったのかもしれないと思いました。
地方からの参加、それだけでスケジューリングや荷物の問題など、ハードルが高いというのもあるし、そもそもCOMITIAサークル参加って「創作する人間が一同に会して、交流したりアフターで焼肉行ったりする"持ってる人達"の場」という認識があったので(Twitterによる歪んだ認知)、地方だし…持ってないし…と二の足を踏み続けていたんですが、本当に良い経験だった。
自分が作ったものが売れる。作ったものをその場で良いと言われる。地方では枯渇しがちな何か作る人達と交流ができる。なんなら差し入れまで頂ける。
こ、こんなの気持ちよくなりすぎてしまう…!!!
死に物狂いで頑張って作ったもの、フォロワーに手に取ってもらえるのも勿論嬉しいけど、通りすがりに立ち読みしてこれ1冊くださいとか言われるの本当に良すぎる。
ネット上での交流はあったけど、実際に会った事はない人とも初めて会えたりして、本当によかった。
自分、粗相してなかったですか?
自分が作ったものが「金を払う価値がある」とみなされて買われて行くのは、本当にモチベーションにもつながるし、嬉しい。
地方ではこういう経験を得る機会が少ない。
イベント後に作ったステッカーを貼ってる人や、本の感想を伝えてくれた人など、作ったものに対するリアクションが普段より圧倒的に多いのも本当に嬉しかった。
やっぱりデータじゃなくて物、なんだよな。
本当に嬉しい。
感想が共有できる形で見える、且つ自分が観測できているものを共有しておきます。
COMITIAの準備に追われ続けて結構「疲労!疲弊!くたびれたおじさん!」って感じだったのですが、それがなくなってお釣りが来るぐらいの活力をもらったように思います。
またお金がかかる趣味を増やしてしまったのかもしれない。
以前のアカウントが凍結されて、相互フォローじゃなくなった人のスペースに本を買いに行ったら声をかけてもらえて、生き別れのフォロワーと再開!みたいなアツい展開も。
インターネット上での繋がりって存外に希薄なものなので、アカウント消えた事すら気付かれていないと思っていたのでびっくりした。
ありがとうございます。
差し入れもたくさんもらってしまった。
自分は何も用意してなかったのに、お菓子長者になってしまった。
差し入れ、自分宛というよりも、売り子宛(?)とか隣のスペース主宛とかの物が多くて、そのおこぼれをたくさん貰っていたような感じです。
お恵み頂きありがとうございます。
お菓子なんかいくらあってもいいですからね。
お菓子以外にも入浴剤やホットアイマスクなども貰い、ありがたく使っています。
この時期、シャワーじゃなくて湯舟が一番気持ちが良いですからね。
この流れで戦利品も一挙公開。
もっと欲しい…!もっと買いたい…!全部回りたい…!
また、また出たい…!!
9.金銭の話
頒布物の値段設定をしたりする際に、結構困ったし悩んだんですよね。
これを見て何かしら参考になる人がいれば良いなと思います。
1)出資額
イラスト本は予備本込みで38冊届きました。1冊単価は614.5円。
漫画本は予備本込みで34冊届きました。1冊単価は262.1円。
イラスト本、予備本の冊数を確認するまで
「1冊単価が778.3円になるため、800円にして、漫画とセットで1,000円にするか?買う時お釣り出にくい方がいいよな。でも売り子頼む事考えるとセット販売とか考慮する事が増える要素足したくないな…」
などと結構悩んでいました。
結果的に端数切り上げの700円・300円、併せて1,000円の形にできたのは本当によかったと思った。
本の価格設定、大手サークルで「利益あげるぞ!」の姿勢でなければ、1冊単価の10の桁切り上げが一番いいと思いました。
切り下げにしてもいいんでしょうが、100円安くなっても買う側からしたら
「買いたいものが300円でも200円でも一緒。買いたいから買うぜ」
という気持ちなので、ありがたく10の桁の端数は切り上げましょう。
自家製本のコピー本になると、値段設定難しそうですが。
2)収入額
イベント後、ざっくり計算だと収支がトントンくらいだったのですが、いざ計算してみると「-3,168円」になりました。
・ステッカーは家に残っていた素材を使いまわしたので原価0円ですが、次回以降も出すとなれば買い足さないといけない。
・次以降も使える原画用のポストカードやフィルム、見本誌用のスタンドやブックカバー、敷布やポスタースタンドが残っている。
・コミティアカタログ(1,300円or1,500円)を買わずに、1サークル当たり3名が入場できた
辺りなども加味すれば、体感でギリギリ収支が釣り合ってる。
会場で得たお金は、ほぼ他サークルでの買い物に使われたため、無料のコミティア、タダティアをしているだけなのかもしれない。
みなさんが本を買ってくれたお金で、他のサークルの本を買う事ができました。
当日は持ち合わせの現金が、お釣りとして用意した分しかほぼなかったので。
本当に何年もちゃんと社会人やってるのか心配になる金銭感覚してる。
たすけてくれ。
3)DL販売
再印刷の予定はないのでDL販売を開始。
漫画が300円→100円で200円引き下げなら、イラスト本は700円→500円が妥当だろう!の気持ちだけど、DL販売の500円、たけェ~…。
俺ならえっちなCG集買う。
俺「DL版は印刷費もかかんないからDL版は値段下げるぜ!」
作者俺「どっちも100円でいいよ~」
消費者俺「会場で値段差あって両方買って1000円だったのに、後出しDL販売で合わせて200円!?バカにするなよ!?」
頒布者俺「本を買ってくれた人がいるんだから、漫画は100円にするにしても、イラスト本は700円-200円の500円になるんじゃないの?」
DL購入俺「過去に全部タダで見られたデータ集に500円、高いな~」
あれ?DL販売の値段設定、難しくないか?
やっぱ余らせるぐらい刷るのが一番良いんだな。
出さなきゃ考えなかった事だから、考える機会ができたのでよかった。
とにもかくにも、今回の値段設定はこれで行かさせていただきます。
すでに何冊か売れているので、ここで値段を変えたらそれはまた不誠実になってしまいますので。
自分で作ったものに自分で値段を付ける事が、こんなに難しいとは思わなかった。
10.次回以降のために
1)印刷に関して
(1)印刷する冊数
印刷を頼んだ当初は
「在庫なんか持って帰りたくない!全部売るぞ!」
「コミティアに来そうな交流があるフォロワーは〇〇人で、提出見本誌と自分用に1冊ずつ抜いて…30冊頼んだら余り10冊以下になるか!40冊は刷りすぎ!」
などと思っていたのですが、本当に、もう、ちょっと、すみません…。
×□さんが「本は余るくらい刷れ!そしたら次回参加した時にも売れるから!って師匠が言ってた」とおっしゃっていました。
DL販売で動いてる冊数も見つつですが、次回以降は最低でも30冊+10冊を目安に印刷します。
(2)フルカラー印刷の発色
RGB→CMYKで想定以上に色合いの変化が起きる事が分かった。
今回は過去イラストの総まとめという形式だったので仕方ない部分もあるが、イラスト本を作るためのイラストを描く時には留意しておきたい。
(3)印刷所の比較検討
①同人誌印刷るるる
・発注した冊数と同数の名刺を印刷してくれるサービスがある。
・キャンペーン期間中であったため、余部が多めに届いた。
・大体発送前2週間を目安とした「超早割」があり、「.pdf」で入稿した場合更に10%オフになる。その上、発送先一箇所目までは送料無料。
早く入稿すれば1冊単価がめちゃくちゃ抑えられる上に、名刺も刷ってくれる。
とにかく安くできるが、会場への直接搬入が現在依頼できないため、早めに入稿して、早めに届けてもらって、自分で搬入する必要性がある。
ページが増えれば増えるほど、冊数が増えれば増えるほど運搬の負担が増える。
制作進行に余裕があり、荷物としての負担が軽そうと判断した場合は選択したい。
②株式会社ポプルス
漫画制作の際に、上記印刷所の超早割期間を過ぎてしまった為、別の印刷所も試そうと思い選定。
・大体イベント5日前の午前中が入稿締め切り。それ以降は割り増し料金。
・表紙のマット素材などはスタンダードプランを選べば追加料金なしで選択可。
・会場への直接搬入対応。
同人誌と言えば表紙のこのマットな感じだよな!これこれ!
こちらは会場への直接搬入をしてくれるため、地方勢からするととても助かります。
今回のカツカツ進行でも正規料金で、比較的安価に印刷ができたのもよかった。
印刷所とはポプルスマイページ内でのやり取りになる?ので、このページのUIが良ければもっと良かった。
その時々のシチュエーションで2社を選択できるのは、今後に活かしやすいかもしれない。
2社使えてよかった。
2)設営に関して
(1)設営時間
今回の自スペースの設営に要した時間は、二人がかりでおおよそ30分程度。
(2)設営作業
家で事前に模擬設営をして、写真を撮るなどしておくと設営しやすかったと思う。
(3)撤収時間
撤収時の片付けは2スペースを六人がかりで30分程度。1スペース三人がかりとしても同程度になると思います。
3)宿泊場所
(1)今回使った施設
りんかい線で国際展示場駅から一駅の東雲にある東京有明ベイホテルを使用。
コミティア帰りの人は逆方向の電車に多く乗り込むので、電車の面では非常に快適度が高い。
施設内も綺麗でよかった。
喫煙所が外にあるため、喫煙者は冬場、凍えながら喫煙しなければならない。
タオルや館内着もあるため、都内での宿泊を考えた場合、かなり当たり。
打ち上げやアフターを想定した場合、割高に感じるりんかい線に
国際展示場→(りんかい線)→ホテルで荷物を預ける→(りんかい線)→打ち上げ開場→(りんかい線)→ホテルで宿泊→翌日→(りんかい線)→………
と、4回も乗る必要が出て来るため、身一つであればいいものの、荷物がある場合はベストではないかもしれない。
ただ、国際展示場から1駅なので、イベント後すぐ休める。
バスのタイミングが合えば、りんかい線を使用しなくていい、など、複合的な条件下では選択肢に入る良い所だった。
(2)どこがベストなのか
大井町ですね。もう間違いないです。大井町しか勝たん。
大井町であれば、Smart Stay SHIZUKU 品川大井町が、都内宿泊の際に何度か利用しており、安い!綺麗!駅近!浴場・サウナもあり!なのでお気に入りです。
4)その他
(1)サークル参加時に、他サークルを回るタイミング
一般開場の30分前くらいには、サッと近場だけでも回っておくと良いように思いました。
また、売り子を立てる場合であればおつかいを頼めるサークルへはおつかいに行ってもらうなど、事前打ち合わせをした方がいいように思いました。
全部回れなかったし、この辺の塩梅が難しく感じた。
自分は普段買う側なので、めちゃくちゃ買いたい。
(2)差し入れ
①受け取り
「〇〇さんから××を受け取った!」など、しっかり管理できていれば、個別にちゃんとお礼を言えたのですが、差し入れしてもらえるとは露とも思っていなかったため、そこまで気が回りませんでした。
次回以降はなるべくちゃんと管理したいです。
②お渡し
売り子を頼んだ人のおやつくらいは持って行ってたのですが、他のスペースの人に渡す物までは考えていなかった。
ちょっとした物でも用意できればよかったな~、と後から思う次第です。
上述したように「管理をする」という部分にもかかってくるのですが、イラストが入っているものも頂き、「〇〇さんからもらった!」というのが分かりやすくて良かったですね。
名前を書くと主張が過ぎるけど、イラストを入れる事で袋の内側が見えないようにするための「パッケージング・ラッピング」の領域になるので、渡すなら真似したいな~と思いました。
(3)宣伝
なるべく早くおしながきは作ってTwitterにアップする。pixivにも忘れずに投稿する。
前日ギリギリに思い出してぇ…。忘れててぇ…。
11.謝辞
サークル参加するぞ!と勢いで引っ張ってくれたどろくん。
人間、勢いがめっちゃ大事ですね。
次はお互いに余裕を持ったスケジューリングをしましょう。
イラスト本を発行するに当たって、過去に合同誌へ寄稿したイラスト使用の許可を快諾してくれたかしわくん。
当日もわざわざ会場まで足を運んでくれて、本も買ってくれて、嬉しかったです。
またメシ行きましょう。珍獣屋以外で。
売り子を快く引き受けてくれたことさん、×□さん、ホラタローくん、曖昧さ回避さん。
常にスペースに人がいる事で、安心してフラフラ出たり戻ったりできました。
設営撤収も本当に助かりました。
もう、本当、めちゃくちゃに助かりました。
スペースで何か買ってくれた人達
買った本を読んでくれた人達
DL版を購入してくれた人達
差し入れをくれた人達
フォロワーたち
多くの人達にでっかいラヴと、クソデカい感謝、クソデカンシャを。
12.添付資料
売り子をしてくれたことさんのnoteです。
併せて読みたい。