僕がesportsディレクターやってる理由
※この記事は約10分で読めます(長いですw
1.はじめに
はじめまして!
esportsディレクターをやっているchanjiro(ちゃんじろ)と申します。
ウェルプレイド株式会社というesports専業の会社で、ディレクターという立場でゲームの番組を作ったり、大会を作ったりしています。
いま一番たくさん遊んでいるゲームは、DOTA auto chessです。
早くビショップに上がって、ナイト以下の平民を見下したい一心で必死に勉強しています。めっっっちゃ真剣です。
※つい先日のオートチェス社内大会で優勝。煽りもゲームの楽しみのうち。
...esports専業会社のディレクターは、当然、真剣にゲームをやるんです。
なぜ真剣にゲームをやるかというと、その真剣さが価値になる仕事だから。
...この記事の目的は、そんなesportsディレクターなんぞという変わったことをやってる僕自身について、少しでも知ってもらうことです。
この記事タイトルの問いに対する結論は、「夢の実現のため」です。
だからこれは、僕が自分の夢について話す、超「自分語り」記事です。
自分語りスペシャル・コンプリートエディションですw
なぜちゃんじろは、ウェルプレイドでesportsの仕事をしているのか。
これについて、僕の人生の浮き沈み波乱万丈も含めつつ、エモみたっぷりにお伝えしていきます!!
2.僕の夢
まずはじめに、僕の夢についてお話します。
僕の夢は、
「ゲームに真剣に取り組む人が報われる社会を作ること」
です。
なので、
これを実現するために生きていて、
これを実現するために人生の時間を使っているわけです。
真剣に取り組む人って?
報われるって?
言葉の定義が気になるとこかもしれませんが、まあ細かいことはいいやろw
要するに、めっちゃ頑張ってゲームやってる人が、
「めっちゃゲーム頑張ってやって良かったな」と思えることが少しでも多くなればいいな、という感じです。
大きく言うと、そんな状況がたくさん生まれるように、僕自身が社会を作っていきたい。
僕は、この夢の実現に向かって真摯に生きていくという決心をしています。
じゃあなぜこの夢を持ったか?
それは...!
悪魔的に面白いゲームと出会ってしまったから!
League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド) です!
3.価値観の崩壊
元々僕は小さな頃からゲームが大好きで、幼少期から毎日遊んでいました。
...が、中学生~大学生はバスケットボールやバンド活動に精を出しており、
ゲームに関しては「情熱を燃やす対象」というよりは、「単なる暇つぶしの娯楽」と捉えていました。
この価値観は、僕の世代では割と一般的なものだと思います。
例えば「ゲームに関する仕事に就きたい!」とか、この頃は全然思ってませんでした。
「コスパ良く働けるところがいいなぁ~」と願いながらボンヤリ過ごし、
まんまと社会インフラ系の超ド安定な鉄道会社に安着しましたw
社会人になった僕にとっても、ゲームはひとつの娯楽にすぎない。
そのはずでしたが...
2014年の3月、悪魔に出会った僕は、あれよあれよという間に魂を吸われ、変わり果てた姿になってしまいました。
4.LoL漬けの生活
LoLに触れたその瞬間から、もう僕はLoLのことしか考えられなくなってしまいました。
形から入るタイプの僕は、1週間後にはゲーミングマウスを買い、1ヶ月後にはゲーミングPCを買いました。
ここまでわずか1ヶ月、LoLのために約20万円の課金です。
通勤中はLoLの日本語Wikiを読み漁り、休憩中は次に触りたいチャンプのことを考える。
帰宅した瞬間からボイスチャットに入り、深夜まで仲間とLoLをプレイ。
取り憑かれたように、LoLを考え、LoLをプレイしていました。
あのゲームはヤバいです。本当に深くて面白すぎる。
しかも環境がどんどん変わるからまっっっったく飽きない。
やったことない人は絶対やった方がいいし、絶対やらない方が良いです。二律背反が成立しすぎてます。
LoLの中でやりたいことがどんどん溢れて、生活のプライオリティの最上位がLoLになりました。
極限まで睡眠時間を削ってLoLに充てるなど、完全に仕事に影響が出るレベルまでやってました。
こんだけハマったら、やっぱり他人にこの面白さを理解してもらいたくなるものですよね。
しかしこのとき僕が働いていたのは、鉄道会社の不動産部門!(めっちゃカタいw
ゲームには1ミリも関係のない業界・仕事でした。
当然ながら、会社の同僚は誰ひとりとしてLoLのことすら知りません。
僕が命を削って、仕事のクオリティも削って...w
いろんなものを削りながらも抜け出せないほど魔力が高いモノを、会社の誰も知らないし、興味も持ってもらえない。
どんなに面白さをプレゼンしても、共感を得る以前の問題。ネットゲームもPvPも、やるヤツぜんぜんいやしない。
自分が大好きなモノが理解されないのはやはりどこか寂しく、なんとなくマイノリティとしての疎外感を持っていました。
5.LoLプロシーンのファンボ化
LoLへの興味は止まらず、日本のプロシーンを観戦するようになりました。
2014年のLeague of Legends Japan League(以下、「LJL」)の決勝では、
新加入のSupportであるA選手(仮名)が、圧倒的な知識に基づいた戦略でDetonatioN FocusMe(以下、「DFM」)を優勝に導いたことを覚えています。
A選手(仮名)は当時のインタビュー動画の中で、
「私は今のDFMで一番技量が低いプレイヤーですけど、一番重要なプレイヤーです」と話しています。
ハンドスキルには秀でていなくても頭を使って日本一になれるゲーム、それがLoLなんだ...!
感動が押し寄せていました。
さすが僕が惚れ込んだゲーム、まだまだ底が見えないし、奥深い魅力を持っているゥ!
そんなことを思いながら、僕の生活はさらにLoL漬けになっていきました。
そして当然のように僕は、LJLの会場に足を運びました。
2015年1月に行われた、LJL2015 Season1の開幕戦。
会場となった秋葉原のe-sports SQUAREは、入場規制がかかるほどの超満員。
そこには本気でLoLに取り組む選手たちと、ワクワクした目でゲーム画面を見ながら展開予想を語り合い、時に大きな歓声をあげる観客がいました。
マイノリティであると疎外感を感じていた自分と同じ熱量でLoLを観戦する人たちがたくさん存在していました。
この熱量を含んだLJLは大きなうねりとなって、もっと多くの人を魅了し絶対に大きくなっていく...僕はこの日に確信しました。
6.涙に震えるその声を聞いた日
そしてLJL2015 Season1 Finalのこと。
ベルサール秋葉原で行われたこの大会は、用意された250席を大きく上回る観客が入場し、立ち見が出るほどの盛況でした。
当然 、僕も見に行きました。
対戦組み合わせは、王者DFM vs. 新進気鋭のルーキーチームDetonatioN RabbitFive。(以下、「DRF」)
下馬評から一枚上手と目されていたDFMが、圧倒的な力を見せつけ3-0で優勝を決めました。
DRFは、DFMという大きな壁に挑戦したものの、何もさせてもらえず終わってしまった印象でした。
...各選手のインタビューを経て、
負けてしまったDRFのチームマネージャーB氏(仮名)にもインタビューがありました。
壇上に立ったB氏は、悔しさのあまり今にも涙が溢れそうな表情で、震えながら、なんとか振り絞って言葉を発していました。
そんな状態になりながらも、最後には力強く、「来年はDFMに勝ちます」ということを宣言しました。
その姿を見た僕は、強く胸を打たれました。心から彼を応援しようと思いました。彼の輝かしい未来を願いました。
しかし...
冷静に考えていくと、彼が宣言した道は非常に険しいものだと理解してしまう自分がいました。
日本一になることにコミットするには、あまりに保証がなくリスクの高い現実がある。
挑戦することが無謀に思えるうえ、懸命な努力をもって仮に勝利をつかんだとしても、その先に何を手にするのかもわからない。
彼のために、いちプレイヤーの自分が何かできることはないか。
...探してみたけど、当時の自分には何もありませんでした。
その無力感の先に、未来に対する願いが生まれました。
彼のように実直に道を追い求める人が、ちゃんと報われなくてはならない。
いつか、彼のような人が安心して日本一を目指せるような社会を実現したい。
これが僕の夢のつぼみが生まれた瞬間でした。原体験と言っても良いと思います。
7.そして転職へ
このことをきっかけに、僕はesportsに能動的に関わることを考えはじめました。
僕は今後どのようにesportsに関わっていくのか?
ただLoLを遊んでハッピー、また別の面白いゲームが出たら遊んでハッピー、これで終わりでいいのか?
僕が日本のesportsを発展させるためにできることは本当にないのか?
マネージャーB氏のような立場にある人を、少しでも幸せにすることは出来ないのか?
そんなことを悶々と考えながら、
ひとつの結論と、ひとつの決意に至りました。
今の自分じゃ、esportsに対して何も貢献できない。
でも、そう遠くない未来には、絶対に何かしらの形でesportsに関わっていたい。
...だったら、まずはゲーム業界で働くしかない。
2015年の9月、僕は転職活動をはじめました。
8.現実と苦悩
転職活動を経て、
縁あってモバイルゲームを主力に事業を行うベンチャー企業に内定することができました。
(今働いているウェルプレイドの前職にあたります)
インフラ系のド安定企業から、イケイケのベンチャー企業への転職。
不安な気持ちもめちゃめちゃありましたが、大好きなesportsに近づけるというその思いだけで、飛び込むことを決めました。
転職は2016年3月だったのですが、現実は簡単ではありませんでした。
真逆と言っていいくらいの環境、まったくやったことのない仕事。
うまく力を発揮できず、バリューが出せない状況が続きました。
ゲーム業界の会社には入ったけど特にesportsに関わることもできない状況も続き、何のために生きているのかと自問自答する日々。
追いつめられるように、どんどん苦しくなっていきました。
※このあたりの自分は非常に悩みながら生活していますが、暗くなってもしょうがないのでスキップしますw
※この会社自体はいまでも大好きですし、めちゃいい会社だと思ってます。単純に当時の僕が当時の会社に合っていなかったということです。
9.League of Nippon-no Salaryman
悶々とした状況を振り払うように、esportsに関わりたい一新で、うごきはじめることにしました。
2017年3月、LNSという「忙しい社会人のために」をコンセプトとするLoLアマチュアリーグの運営に加わりました。リーグオブニッポンのサラリーマン。ふざけた名前ですね。
この団体に入って1年間くらい、リーグの設計・日々の運営・オフラインイベントの企画など、中心となってゴリゴリと動いていきました。
(もう僕は団体を脱退しましたが、団体の思想には今も共感しており、ひっそりと応援しています)
この団体での活動は心から楽しく、生き生きとした自分を実感できました。
大好きなesports、LoLに関わることでこんなにも自分は幸せを感じることができる...!
生きるって素晴らしい...!
そう思って、フルスロットルで仕事とLNSにコミットしてたら、
お腹の病気で倒れ、2週間ほど入院することになりましたwww
10.入院生活の中で
何もできない入院期間で暇だったので、自分の人生について改めてゆっくりと考えました。
その結果...!
「いつ動けなくなるかわからないから、本当にやりたいことをやろう」という、めっちゃくちゃ当たり前の結論に達しましたw
じゃあ本当にやりたいことは何やねん?
それは、自分が心から楽しくて、生き生きとして、幸せを感じることができるesportsなんや!
確信できました。
これが「ゲームを真剣にやりたいと思ってやっている人が報われて欲しい」という願いになり、
「そんな社会を自分で作れたらやっぱり最高だな」という思いになりました。
「じゃあそれをやることが自分の人生の夢だな!もう近い将来とかじゃなくて今だなぁ」と思い、ウジウジと悩むのをやめることができました。
退院後に転職活動をして、ウェルプレイドに入ることになりました。
ちなみに、入院中はiPadで一生Vaingloryをやっていました。
点滴を替えに来た看護師さんに「今ゲームがいいとこなんで後でいいすか」と言って怒られたのもいい思い出。
11.ウェルプレイドでの仕事
ウェルプレイドに入社して約1年経ちましたが、まず一番言いたいこと。
ゲームオタクの仲間たちに囲まれて、最高に楽しい日々を過ごしています!
マジなんですよ。いまめっちゃ会社が楽しいw
みんな働きながらゲームして騒いでるし、社内で複数人がおもむろにゲーム配信始めたりします。
僕も、どうぶつタワーバトルの奥深い魅力に感動しながら、
Mirrativでどうぶつタワーバトルの配信を50日間連続でやったら褒められました。ふざけてるでしょ。
そういうふざけたことも含めて、ゲームを楽しむことに全力で、そしてゲーマーに愛を持ちまくってる会社です。
ゲームしまくる我々だからこそできることがあるというか、それを価値に変えて仕事にしている、という形です。
これだとただ遊んでいるだけみたいなので、ちょっと真面目に説明...
この1年の間に、ディレクターとして責任ある仕事をさせてもらいました。
とある格闘技イベントRでとある格闘ゲームタイトルTの国際試合を行う仕事とか。
とあるモバイルのDCGタイトルで勇者と魔王が2人の乙女を育てる番組を作る仕事とか。
直近では、とあるモバイルタイトルの世界大会(ラスベガス開催!)で、メインディレクターとして企画運営全般をやらせてもらいました。
ラスベガスですよラスベガス!!!ヤバくない!?
ゲームめっちゃやってたら、仕事でラスベガス行っちゃうなんて、ほんと最高の体験です。
実際はどれも複雑で超大変で、ほんとにゲームだけをやっているんじゃ絶対できない仕事です。
心すり減らしながら、反射的に逃げたい瞬間もあるんですが、それでも向き合って、ひたすら問題解決していってます。
そういう辛さ以上に、esportsのなにかに関われているっていう喜びが大きくて...とにかくめっちゃいい感じで働いてますw
夢の実現に向かって、日々自分が進化してる実感もあります。
そんなこんなでお仕事をさせていただく上で、一番大切にしていることはふたつあって、
・ふざけて楽しむこと
・とことん真摯であること
です。
説明は偉そうになってしまいそうなんで詳しくはやんないですが、
「なにそれwウケるwww」って言いながらどんなしんどい状況も楽しんでいきつつ、
目の前のひとりひとりのゲームファンやプレイヤーに対して、とにかく真摯にいること、絶対に諦めないことを心に置いています。
プレイヤーとファンが最高に楽しめるモノを作るうえで、このメンタリティは必須だと思っています。
ウェルプレイドという会社もそうであるように...ほんとそんな感じの代表2人なんですよ。
彼らのそういうとこすげえいいな~と思って、僕もスタンスをパクってます。
...そんな感じです!自分語り終了!!!
書きたいこと好きに書いたらクッソ長いw
自己紹介記事で6,500文字はバカやん...
...というわけで、僕の夢に共感していただける方がいましたら、
お気軽に絡んでくれると嬉しいです!
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これからもウェルプレイドのちゃんじろを、よろしくお願いします!
応援してください~!!
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