国土地理院の「最適化ベクトルタイル」の試験公開データを見てみた
お久しぶりです。
最適化ベクトルタイル試験公開データ
最近は、昨年秋、2022/9/6に公開になっている最適化ベクトルタイル試験公開データ(以下、最適データ)のデータを地理院地図Vector(仮称)提供実験(以下、従来データ)との比較で見始めています。
地理院が公表しているこの資料(第14回地理院地図パートナーネットワーク会議資料)によると、「地理院地図Vector(仮称)によるベクトルタイルの試験提供を通して ウェブブラウザでの高速表示に課題を認識」とあります。
(当然、ウェブブラウザでの利用に主眼が置かれています。)
同資料のまとめを見ると、より高頻度(現状四半期に1度)なデータ更新を目標とするともありますので、簡易にすることでこの目的も果たそうとしているのでしょうね。
現時点での、最適データの更新日は2023/1/1、一方、従来データのそれは2023/4/1。さてどうなるんでしょうか。
業務実施年度内で地図が頻繁に変わったら、どうなるんだろうと思ったりはしますが、その場合は、何処かに時点を固定したいでしょうね、自分の場合は。
6/1の更新ならともかく、年度末3/1に大きな更新があったら泣きます、多分。まあ目に見えての大きな地図の変更は数年に1度しか無いとは思いますが。
さっそく、一部のデータを見てみた。
上記の資料にもありますが、建物のデータの外周線は軽量化のためになくなったようです。GIS的に言えばラインが無くなってポリゴンのみになったということですね。従来データでは、建物外周線とポリゴンが不一致だったりして、正解がよく分からなかったので、これはありがたいです。
でも、まだ、建物が突然タイル間で不連続になったりする場所は残っているようです。
あと道路については、「道路」で一括りだったデータが、「道路中心線」、「道路縁」、「道路構成線」の3つになっています。これは面白いです。
道路構成線は、聞き慣れない言葉ですが、「トンネル内の道路」や「分離帯」を指すようです。
道路縁は、まさにそのままの意味です。このデータを欲している人もいそうです。もちろん道路台帳図ではないので、そういう用途では使えないと思いますが。
今後ももう少し見ていきたいと思います。