Sentinel-2から影の影響を減らす法(改訂版)(0)-プロダクトアルゴリズム更新によって地理院DEMをSen2Corが受け付けない場合-
今回は短報です。
Sentinel-2のプロダクト作成アルゴリズムは、年々アップデートしているので微妙に違うのですが、プロダクトのバージョンによって、Sen2Cor2.8による地理院DEMの適用ができない場合がありました。
以下の条件で改善できたので、短報としてお知らせします。詳報はいずれお知らせします。
追記)製造アルゴリズムのバージョンであるPROCESSING_BASELINEの3.0(2021/3/30)以降から、Copernicus DEM(90mのDEM)を使うようになったとあります。処理時にはバージョンの違いにも注意してください。このバージョンについては画像データに付随するMTD_MSIL1C.xmlやMTD_MSIL2A.xmlに記載さ入れています。ご注意ください。
Sen2Cor2.10のコマンドライン版を使う(2.10自体まだ正式版ではないし、SNAPのプラグインもまだ出来てないようです)
デフォルトで使っているSRTM-3のタイル割(5度単位)と命名則でなく、Copernicus DEMのタイル割(1度単位)と命名則を使う。デフォルトではCopernicus DEMとしては90mのDEM、GLO90を使うようです。ファイル名はCopernicus_DSM_30_N34_00_E133_00_DEM.tifのようになっていて、太字が緯度経度(タイルの南西端)になっていますので、これに合わせて作ればOKです。Copernicus DEMの入手先にはいくつかありますが、何故かESAの本体サイト(PANDA)にログイン出来ないので、AWSから入手しました。
計算時間は14-15分というところです。
副産物ですがSen2Cor2.10を使い、新しいプロダクトを使うとBRDF補正実行時のエラーがなくなりました。秋で太陽高度の低いときには日陰部分が過補正気味になってしまうので、そのオプションを有効にすると画質が良くなります。
以下は兵庫県宍粟市辺りを撮影した画像の補正前後の画像です。
画像はフォルスカラー画像としています。
いつもは北海道に本拠地を置くNPOに所属し、環境保全を主な題材としてGISやリモセンに関する仕事をしています。
コンサベーションGISコンソーシアムジャパン の活動もその1つです。
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