マスクの下は笑顔で

彩子さん（70歳代）のお宅に訪問看護の為、お邪魔した時のこと。
とても暑い日だったので、失礼して訪問中に水分補給をさせて頂くためにポットを持ち、マスクを外した。

その時、「ちょっと待って〜」と彩子さんは、面白そうにニコニコしながら近寄ってこられた。
「どうしたんですか？」
「だって、だって、マスク外した顔初めて見たんだもん！意外！」と。
「へー、優しい顔してたんだー・・・メガネとマスクしてるから顔がよくわからなくて真面目な感じなのかと思ってたわよ。よかったわ顔が見れて」と。意外って…（笑）

彩子さんの訪問開始になったのは、感染予防を強化し始めた頃だった。
初めてお会いした時からこちらはマスクをしっぱなしだった。

よっぽどご自分が想像していた顔と違っていたのか彩子さんは、いたずらっ子みたいに
「ねぇねぇ、もう一回、マスク取って見せてよ〜。見たい〜。」と言っていた。
そ、そんなにぃ？いやいや・・・照れるわ（笑）
でも、照れてる場合じゃなく、これは、大問題かもしれない。口角が上がって笑っているのに相手には怖く見えてしまっているのは、大いに反省すべき点。私自身なんらかの対策を練らねば。

今日も訪問したお客さんにもメガネをかけていると顔がわからないと言われたんだった・・・。
（できればコンタクトの方がいいのかもしれないなぁと思うけど、眼科的な弱点もありメガネが手放せなくて、しかも眩しくないように薄い色も入れている）
メガネもマスクも外せないとなると、本当に表情もわかりにくいだろうなぁと思う。
およそこんなイメージだろうか？

そういえば、最近、入職してきた看護師さん・・・マスクをしたところしか見たことなかった。先日、職場でランチを食べてる人がいて「こちらのかた、誰だっけ？」となり、行ったり来たりして顔を覗いた（笑）名札を見ると彼女だった。
こういう現象が、地球のあちこちで起こっているということなのだろう。

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マスク生活が長引くことで表情筋が低下しているらしい。ほうれい線も深くなっていくらしい。何という恐ろしい話。その記事を見た頃は、こりゃ、大変！と思い、マスクの中で舌をぐるぐる回したり、ほっぺを膨らましたりマスクの中が忙しかった。
私は、熱し易く冷め易いタイプなので、何事も残念なことに長続きがしない。
すっかり忘れてサボっていたことをこの記事を書きながら思い出した。
＜夜中に誰かほうれい線を掘りにきてんじゃないか？＞と誰かのせいにしかけていた。

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そんな私が、一つだけ心掛けているのは、マスクの中でも口角はできるだけあげておきたいなぁとは思っている。私の場合、気を緩めるとやっぱり口角は下がってしまっている。マスクで口角は見えないんだけど、やっぱり口角を上げている方が自分自身、なんだか明るく前向きな感じになれる感覚が好き。
そして、やはり、相手にも見えなくても伝わっているんじゃないかと思うからできるだけ口角は上げておきたいなぁと意識している。

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以前の記事にも書いたけど、ある研究によるとアルツハイマー型認知症の方に色々な表情の写真を見せて、どんな表情か？と問うと「笑顔」だけは認識できたらしい。それなのにマスクがあるために笑顔を見せることができないのは、アルツハイマー型認知症の方は、不安じゃないかなぁと思ってしまう。見せれない分、笑っていることがわかるような表現方法は必要だと思う。

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笑顔繋がりで・・・今日、訪問に向かう道中の車の中でFMラジオを聞いていたら、もう中（ピン芸人『もう中学生』）が、ゲストだった。
「中々、笑顔が作れないんだけどどうしたらいい？」というリスナーの方の質問に、もう中は、「石焼ビビンバを頭の中で思い出して、“じわーっ感”を感じれば笑顔になれますよ」と言っていた。
意味はさっぱりわからないけど、彼の笑顔は、本当に癒される。
ラジオの声を聞いていても常に口角が上がっているんだろうなぁとわかる。

ファンのかた、ゴメンやで。男前なのに和田アキ子氏風？
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・・・ということで、マスクの下は、“もう中”を目指そうかなと。

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個人的には、マスク・・・もういいんじゃない？って思っているのだけど。
マスクをしていて辛そうな方が沢山いらっしゃるのを見ていて、気の毒になってしまう。マスクをし続けることで酸素供給量は下がるし、二酸化炭素を取り込むことでトラブルも増えそう。低酸素自体、もちろんいいことではないと思う。身体中の細胞達は、酸素くれ〜と言ってるような気がしてならない。酸素はエネルギーの源・・・免疫力低下も気になるところ。
マスクの問題も感染のことが心配でたまらない方には、マスクがとても重要だと感じられていると思うので、マスクを外すなんてとんでもない！と思われるだろう。これだけ人間がいれば、色々な考え方があってもおかしくない。
ただ、みんな「元気でいたい」という気持ちは共通しているように思う。
目指しているところは同じ。

今の幼児たちは、物心ついた頃から周りの人間がマスクをしていたので、マスクを外すと泣く子もいるという記事をどこかで読んだ。結構深刻な問題だと感じる。人が人の表情を認識できなくなる世界になってしまうのだろうか？
マスク依存症とかも増えていくのかもしれないなぁ。

とにかく・・・今は、マスクがいらない世の中になることを祈るばかり。
そして、マスクの下の顔は、“もう中”を合言葉にいこう！