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永遠の夢|2.2及びピノコニーの感想

※これは勢いでプレイした人の脳直な感想です。間違ってることもいっぱいなので話半分、夢うつつで読んでください。考察はできません。崩壊3rdはやってません。

はじめに

思いっきり群像劇だったなということで、一言で感想を言うと夢の中の夢の話。そして唯一、同じ夢を見れないサンデーへ送る夢と目覚めの物語、でしたね。すごく好みなお話でした。

ミュージカル「ヴェラキッカ」とか「LILIUM少女純血歌劇」とかのTRUMPシリーズが好きな人は今回のピノコニー編めちゃくちゃ好きな気がする。私がそう。言ってることがわかる人は本当に仲良くしましょう。私は永遠の繭期です。
あとエナの夢で終わった1回目のエンディングは伊藤計画の「harmony」を読んだ読後感に近かった気もする。

ピノコニーのお話について

このお話は夢の中でのみ生きる人、現実で生きる人、夢の中で夢を見る全ての人が夢から覚めるためのお話でした。とはいえまだ何かありそうなので2.3が早くも楽しみです。

夢の中の夢の話

宴の星ピノコニーは結局のところ夢の中の夢。みんなで見る共同幻想の世界で、そこに生きる人はその幻想に「永遠」を求めてしまうんだろうなって思います。だってその方が幸せだし、みんなで同じ夢を見続ければ怖くないでしょってところですね。
でもそのために、これは夢であると自覚した「人々に夢を見せ続ける」存在が必要となるわけで、それが今回サンデーだったんだろうなと言う解釈です。
サンデーは夢を見せ続けたい、けれど主人公含むロビンは、夢から覚めたい。というよりも夢の外の世界(現実)で生きることを選んだ。だからこれは夢の中の夢を見たい人と、夢の中から覚めたいと思う人たちの物語。

何度も何度も夢の中の「死」が描かれること、そして「死」を経ることで目が覚めるというのは結構面白い仕掛けで、夢の中で死ぬことで夢(みんなと同じ夢)を見れなくなるということなんだろうなって思います。
夢の中で「死」を経験する=夢の中なのに眠ること、その両方とも夢の中ではありえないことで、秩序が目指したみんなが見る同じ夢ではあってはならないんです。だって夢を見続けて欲しいんだから。夢の中で眠って別の夢を見ようとするこてゃあってはならないこと。だから夢の中で「ねむる」ひとはドリームリーフへ導かれる。

おそらくなんですが誰よりも夢を見続けたかったのはきっとサンデーなんだろうな。でもサンデーは夢の中で夢を見る人ではなく、夢を見続けさせる人だった。
ロビンは夢の中で夢を見続けた人だけど、彼女は夢から覚めることを選んでいる。銃弾に打たれても彼女は現実と向き合うこと、傷つくことを選んだ。ロビンの言う夢は眠りの中で見るものではなく、起きている現実で理想として掲げる夢なのかなと思います。彼女はかなり強い人ですね。
一方サンデーは、同じ秩序の夢をみんなに見せる、悲しみも苦しみも全て調和しみんなが同じ共同体として秩序を保つことで守ろうとする。おそらく傷つくのが怖い人なんだろうなって思いました。というか妹を守ることに必死で、自分が傷ついたらどうしたらいいかわからなくなってしまうタイプかなと思います。ギャラガーと接してる時のサンデーが割と直情的なので、自身の弱いところに触れられることに本当に慣れてなさそうな印象です。
別にそれはサンデーが悪いわけではなくて、彼はずっと妹を守るために自分を後回しにしてきただと思うんですよ。幼少期の二人が願い事を言うときにサンデーがロビンの願いが叶うことを願うので彼は自身の欲よりも「妹が傷つつかずずっと夢を見続けられますように」ということ願う、つまり自分ではない誰かの幸せ=自分の幸せなんだろうなって。
だからこそ苦痛も喜びもエナのもとで完全なる調和、そしてそれを実現し続ける秩序を実現することで、苦手なことである自分自身に向き合うことよりも他者と一体化(調和)することに傾倒していったのかなと思いました。

いろんな陣営が暗躍するピノコニー編ですが、ナナシビト・カンパニー・ファミリー・時計屋・愉悦・巡海レンジャー・ガーデン・純美ってめちゃくちゃいるな。しれっとアルジェンティが出てきたのは面白かった。あの人ある意味一番宇宙で強い人かもしれない。

今回は時計屋の遺産という存在しないものを仕掛けに、夢の中の夢を見続けるピノコニーが夢から目を覚ます話で、それはおそらく「開拓」の運命を辿る開拓者たちが必要だったんだろうなと思います。
なぜなら彼らは諦めないので。

かつてのナナシビトの物語

過去の開拓者と現在の開拓者、それらが「夢」を通して混じり合う。
時計屋の守ろうとした「夢」を愛した「ナナシビト」に託す物語。今回かなり群像劇システムになってるのは叙述トリックに近い、最初から全てが夢だったに気付きにくくするためだったんでしょう。

ラザリナ・ティエルナン・ラグウォークの3人が始めたピノコニーの物語
私の勝手な解釈ですが、おそらく現在軸で当てはめるならこうなるのではと思います。完全にははまらないけどなんとなく意識されてるなって感じ。

ラザリナ=ホタル
ラザリナは夢の地の真の創造者です。彼女の研究、発見がピノコニーを作る礎となっている。
今回、夢の中の夢(夢の中の死という存在の発見)をいち早く知り、主人公を導いた存在はホタルです。彼女がまず2.0でこの物語の舞台を作ったのだと思います。だってホタルが死んだとき、みんな怒ったでしょ。夢の中の死をいう存在めちゃくちゃ意識したし、夢の中で死んでどうなるのかって考えたから、彼女はラザリナに近い役割なんだなと思います。
ラザリナも研究の中死んでるしね、ホタルも最終局面で彼女が本当に目を覚ますには死ぬしかないって言ってたし、意識されてるんじゃないかな。

ティエルナン=アベンチュリン
ピノコニーのために戦い散っていった純粋、高尚、公正な戦士。
彼はピノコニーのために戦うんですよね。ピノコニー、本当の意味での夢の地を守るために。2.1のアベンチュリン、彼は一人で全てを敵に回して戦うんですよね。本当のピノコニーにたどり着いて、現在のファミリーからピノコニーをあるべき姿にするために。
黄泉との会話のシーンでティエルナンは最後に正体がわかるんですが、ずっとティエルナンは虚無のところにいるんですよね。そして黄泉によって巡狩の意志は虚身の傀儡になるのではなくあるべきところへ導くことができた。
役割としてはアベンチュリンとティエルナンが近いなって思っています。ピノコニーのために虚無による「死」を作り出すこと。アベンチュリンが虚無の影響を受けながらも生還するのは、最後黄泉の力によって虚無から遠ざかるティエルナンと似てるなと。多くの仲間の死を見守り、虚無に消えていく中を見ていたティエルナンが黄泉によって虚無から脱出する、アベンチュリンは逆ではあるけど多くの中が死んでいく中で自ら虚無に向かうことを選んでいる。どちらも孤独に「死」に向き合ってる二人です。
黄泉がティエルナンに対しても主人公に対しても虚無の出口でかける「あなたたちはきっと太陽の下で再会できる」この言葉、「私たちは次のカカワの「オーロラ」の下で再会する」にも通じるところがあるなと。
そして「この雨はなぜ私を選んだ?」というティエルナンのセリフ。雨といえばエヴィキン人にとっては祝福です。そしてアベンチュリンは祝福に受けた子ですね。アベンチュリンはきっと雨に縁がある子なんだろうな。

ラグウォーク=主人公
ここはイコールになるようでならないかもしれない。けれど、役割としては2.0でホタルによって暗示された死の先の世界、2.1でアベンチュリンによってもたらされた死の先の世界へのレール。
その先にいるのはかつてナナシビトだったラグウォーク。彼は夢という共同幻想から目が覚めて、ピノコニーにいる誰もが自分自身の夢を開拓して欲しいという望みを持っている人です。
最後黄泉と話すシーン、大事なのは自ら決断を下すことだと言います。どんなに凄惨で辛い運命だとしても自らの意志で選択して欲しいというのは時計屋が思う理想の「(開拓の)夢」で、それを実現するには共同幻想である「夢」からは目が覚めないといけない。
主人公の役割は一貫して「開拓」を続けることなんですよね。だから最後の読みの質問の答えは全てを捨てても前に進むことになるんです。それは時計屋が夢見た、理想で願いです。

今回はラザリナ、ティエルナン、ラグウォークの開拓の旅を2.0、2,1でなぞり、2,2でラグウォークが夢半ばで実現しなかった理想(夢)を叶える物語なのかもしれないですね。

登場人物たちの話

ざっと話して疲れたので、登場人物雑感だけ書いて終わりにします。 ここまで読んでくれてありがとう。

ブラックスワン

彼女の立ち位置はもう少しストーリーテラーになるのかなって思っていたけど、そうでもなかったですね。彼女も「記憶」を見る人の役割として、物語を開拓者側で見ている。ある意味カンパニーにおけるアベンチュリンのコインの役割かも。
一度目のエンドロールの後、ブラックスワンの語りが始まり、もう一度夢に戻っていくのがゾクゾクしました。
彼女が面白いのは全ての事象に対して一歩引いた目線をもてるところですね。たとえ自分が夢に囚われていても。そのことすら踏まえて一歩下がり対局を見据えることができる。ある意味一番メタ的な人で、開拓者というより、我々プレイヤーに近い人ですね。

黄泉

すべてがかっこよかった…。名前を名乗るところが好きです。
彼女は虚無の使令でありながら虚無から人を遠ざけようとする矛盾の人ですね。面白いです。
そして彼女の言葉がピノコニー編全体を通してすごく鍵になっている。
虚無の使令だから調和・秩序の影響を受けにくい人ということで、彼女もまた物語の中に入れない人なんだなと思います。ブラックスワンは中にいながら一歩ひいてる人ですが、黄泉は物語の主人公になれない。面白い対比ですね。
一度目の夢の目覚めで、ブートヒルと丹恒が思い出せない人は黄泉だったのかな?調和(秩序)の中に虚無は要らない。だから調和の夢の中で彼女の存在が消されるってことかなって解釈をしてます。
あと、2,1のアベンチュリンをぶった斬るムービーがとても好きで、ここ最近毎日見てます。

サンデー

だいぶ前半で語っちゃった。お口がωになってるお兄さん。花火ちゃんが面と向かって手羽男呼ばわりしてるの強すぎて面白かった。
前半でもいったけど、なんで彼は秩序を求めたのかっていうのは何度だって深掘りしたい。ある意味で夢と現実の両方に諦めちゃった人なのかなと思います。現実のしがらみや苦しみから解放されるというピノコニーという夢の中でも懺悔という形で人の汚い部分を見せられる。夢でも現実でも人間は醜いものだという思いがつよくなってしまったのかなと。
だからすべてを調和し自身と他者の境界線をなくすことでその醜さを乗り越えようとしたのかな。とても孤独で、寂しい人ではあるんですが、彼にはロビンがいる。ロビンがきっと寄り添ってくれることが救いだなと思います。

ロビン

彼女ある意味で一番現実見てる人ですね。
夢の中でありながら気持ちが現実世界にある。それはピノコニーを離れて各国で歌っているからだと思うんだけど、彼女自身の自分自身の生きる道を自分で選びたいという思いが強いからなのかなと思います。
だからこそ、銀河でロビンの歌がヒットする。現実を生きる人々に寄り添うことができるので。
ある意味歌で世界を救えるヒロイン・・・。マクロスかな・・・。
花火ちゃん演じるロビンが結構ギャルなのが良かったですね。

ブートヒル

声を大にして言いたい「君がいて良かったー!!!!」誰やねんワレとかおもっていてごめん。今回の2.2のストーリーでブートヒルがいるところが一息つけるところだった。すごく大事。丹恒との掛け合いがよいですね。
訳のわからないにいちゃんながらも、彼は彼で巡海レンジャーとしての筋がしっかり入ってる感じですね。
2.2の終わりにアベンチュリンに銃を突きつけているので今後のストーリーが気になるところ。
通常攻撃の銃の音が気持ち良すぎてロビーでいっぱい撃ってた。ごめんなピピシ人。。。あと銃構えるとき、えぐい反り腰になるの好きです。あれなんのアピールなんだ。

ギャラガーと時計屋(ミーシャ)

記憶域の二人。列車には来ないのかな。
ミーシャは来なくなっちゃうのかな、寂しいですね。
ある意味光円錐にそのまま慣れちゃうくらい強い思いと記憶の具現化のお二人。ギャラガーはちょっと違うのかな?
今回の筋書きはギャラガーが書いている部分が多いですね、招待状や夢の中での殺人とか。それが全て時計屋の意志に繋がるのが、かつて始まりのピノコニーで見せた開拓者たちの語る夢がいかに希望に満ちるものかわかるなって感じです。
ストーリークリア後にクロックボーイの像に行ってください。現場からは以上です。

花火ちゃん

なんだかんだピノコニーを守ろうとしている…!いい人なのではってちょっと思っちゃいますね。サンポにも思ったからこれが愉悦・・・!
あの爆発ボタンが何を示すのかすごく気になりますね。宮下パークでの1周年イベントで私は押しました!横にいるお兄さんに何かが起こるかもよ〜ってずっと言われてましたw
花火ちゃんの目的は結局なんだったんだとうなと思いつつも可愛いからいいかになりがち。
是非次回はもっと物語をミスリードしまくる存在として出てきて欲しいな。

ホタル with刃ちゃん

刃ちゃんは別に語ることないんだけど、運転免許持ってる刃ちゃんがおもしろすぎた。宇宙共通免許とかあるのかな。うちは刃ちゃんがメイン主力です。

ホタルちゃんの3つの死の解説と彼女の生死情報が今一番欲しいかもしれない。3つの死が気になるんだよね。
初めは記憶域ミームによる死、そして夢から覚めるために死が必要で2回はわかるんだけど、あとの1回はちょっと説明では腑に落ちなかった。
今回夢の中で一番死んじゃうのはこの子なんですけど、面白いのがホタルはロストエントロピー症候群を患っているということですよね。
よく、人は二度死ぬと言います。一度目は肉体が死んだ時、そして二度目は誰からも忘れ去られた時。彼女は自身の死を忘れ去られた時だという意識が強くて、だからこそ墓標に刻む名を探しているんだろうなと印象です。唯一無二の自分の存在を刻む名前。忘れられる子が死であるという認識をしてるからこそのセリフかなと。
道中一緒に来てくれるの嬉しかったですね。私は星ちゃんでプレイなので星ちゃん、ホタル、なの、姫子って感じの女子力高いパーティになってて良かったです。アルジェンティも混ぜたかった・・・。

最後は彼女の死を無駄にしてはいけないということで、彼女は出てこないのだけど、今後またホタルが出てくるのが楽しみですね。

アベンチュリン(とカンパニー周りの皆さん)

正直この人に関しては色々言いたいことがあるので別機会を設けるかも。
アベンチュリンが本当にドリームリーフに行ったのかから私は疑ってます。なぜなら虚無に切られているので。「ネムリ」によって死をもたらされたホタルやロビンとは違い、アベンチュリンは「虚無の使令に斬られる」という方法で夢の中で死んでるんですよね。なのでアベンチュリンはドリームリーフに行ったのではなく、そもそもエナの夢から覚めているのでは?と疑っています。一足早くエナの夢から覚めてる(虚無の影響で秩序・調和の影響が受けにくくなってる)ことで再度夢境には入れなくなるかつ、2.2のストーリで出てこなかったのかなと。
だから後から遅れてやってきた純美ことアルジェンティが助けたのかな。来たばかりでおそらくエナの影響が薄いアルジェンティが、エナの夢から強制退去されたアベンチュリンを助けるみたいなことを考えてしまってます。本当はどうなんだろうね。

エナが見せたアベンチュリンとレイシオの解像度が割と低くて好きです。トパーズはましに見えるんだけど、アベンチュリンが「切られたけど、世界平和に繋がったのならOKです」みたいなこと言うのめちゃ違和感。賭けに負けてるじゃんってなっちゃう。レイシオもなんか違和感があるので、この辺のエナのカンパニーの解像度はどうなってるだろうね。

レイシオはエナの夢の中で自力で目を覚ましていた人の一人なので、彼は凡人ではなくやはり天才・英雄寄りの人なんだなと思いました。
おそらく2.1の時点でレイシオはピノコニーの本質や秩序の存在、アベンチュリンがやりたいこと全部わかってたんじゃないかな。分かった上で、カンパニーと「同行している学者」の立ち位置を忠実に守っていた感じ。できる社会人ですね。

あと最後にジェイドが出てきました。あのアベンチュリンとの会話いいですね。姉に逆らえない弟感がある。
ジェイド相手に賭け事したくアベンチュリン面白いなって。翡翠がピノコニーの内部に持ち込まれたこと、開拓者たちの会話が1番の収穫と言っていたように、おそらく事前に検討をつけていたピノコニーの真実の裏付けをアベンチュリンが行ってたって感じなのかな。
とはいえ、アベンチュリンはしばらく休暇かつ、悪夢を見ているようなので労災申請してしっかり休んで欲しいですね。

最後に

「なぜ生命体は眠るのか」の疑問に開拓者は「それはいつの日か夢から覚めるため」と返しました。
そして「夢から覚める時よ」のロビンの言葉にサンデーは「いつの日か、夢から覚めるためには夜は短すぎる」と返しました。

このセリフがめちゃくちゃ好きです。
メメントモリの概念が散りばめられた物語で、夢とは何かを考えさせらるピノコニー編でした。

主題歌のWHITE NIGHTの日本語版の歌詞がすごく好きなので共有して終わりにします。

Yes/no, yes/no 関係なくて
夢オチから覚醒
ずっと浸ってたい この夢
眠らぬ夜を共に

主題歌「white night」の日本語版の歌詞

面白いかったよ、ほよばくん!
星核ハンター勢揃いのストーリー待ってます。

ふせったーくんだとふせったー読んでの感想もネタバレになっちゃってポストしにくいかなっと思ったので、noteに書きました。このnoteのコメント欄は自由にみなさんの解釈ネタバレ気にせず書いてくれればいいなと思いますので、ぜひみんなの感想書いて欲しいです。(荒らしはNG)