法人税が還付されます！資本金10億円以下の企業が範囲に

欠損金の繰戻による還付制度はご存知でしょうか。

この制度は、欠損金額が生じた場合、その欠損金額をその事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度(以下「還付所得事業年度」といいます。)に繰り戻して法人税額の還付を請求できるというものです（国税庁）。

かなり簡単に言うと
前期が黒字で法人税を納めていた場合に
今期が赤字となった場合は
前期の法人税納付額を還付してもらえる制度のことを言います。

この制度は資本金１億円以下の中小企業が適用対象となっていますが、今般の新型コロナウイルスの影響を鑑み適用対象が拡大されます。

以下、日経新聞の記事です。
政府・与党は赤字の中小企業が前年度までに納めた法人税の還付を受けられる制度の適用対象を拡大する。現行は資本金1億円以下だが、資本金10億円以下に広げる。新型コロナウイルスの感染拡大で赤字を出した企業の資金繰りや雇用維持を支援する。中堅企業にも深刻な影響が及んでいる状況を踏まえた。政府が4月にまとめる緊急経済対策に盛り込む。

法人税の還付制度では中小企業が税務上の赤字である欠損金を出した場合、確定申告で前年度までに納めた法人税の還付を受けられる。国税庁によると、資本金1億円以下の企業は約268万社。資本金10億円以下では約1万6千社が加わる。

政府による入国規制や外出自粛要請により利用者が激減した飲食店やイベント業者などを想定している。学校の一斉休校に伴い、食材を廃棄した給食業者なども対象になるとみている。

自民党税制調査会の甘利明会長は30日の幹部会合後、記者団に「税の還付は中小企業にできて大企業はできない。一定の赤字が出ている中堅企業に一部広げていくことを検討している」と述べた。

2020/3/31付日本経済新聞　朝刊