届け!この思い 西日本豪雨から2年
こんにちは。
先日、エフエムくらしき編(愛称:FMくらしき)の『届け!この思い 西日本豪雨から2年~災害とコミュニティFMラジオ~』を購入して読みました。
★西日本豪雨から2年後に放送した特番を書籍化
2018年7月に西日本など日本の広い地域を襲った「西日本豪雨(平成30年7月豪雨)」。岡山県倉敷市では真備町が大きな被害を受け、51人が犠牲に遭いました。
地元のコミュニティFM局である「FMくらしき」では、約1ヵ月に渡って特別編成を敷き、被災した地域向けの支援情報や、被害に遭われた方々の生の声をそのまま伝える特別番組を放送しました。
それから2年経った2020年7月6日、FMくらしきは『届け!この思い』という特別番組を放送しました。2年前に届けることができなかった思いを、リスナーからリクエストとともに募り、ラジオでそれを伝えるというシンプルな番組でした。この本は、その特番を書籍化したものです。
★FMくらしきについて
FMくらしきは、岡山県倉敷市と総社市、 都窪郡早島町をエリアとするコミュニティFM局で、FM岡山に先駆けて1996年12月に開局した県内初の民放FM局です。「まちづくり」と「防災」を放送の柱に掲げています。
開局当初から多くの自社製作番組があり、地域情報はもちろんのこと、お坊さんが出演するユニークな番組などを送り出しています。また、倉敷ケーブルテレビと共同で、災害時に自動的に電源が入って大音量で災害情報等を伝える、緊急告知FMラジオ「こくっち」を開発。主にコミュニティFM用として、各局向けに製造・販売をしていて、2019年現在で約22万台が全国に流通しているそうです。
★7時間46分、一人で伝え続ける
FMくらしきの特番『届け!この思い』は夜9時から始まり、当初の予定を大幅に超える翌朝4時46分まで放送。パーソナリティーの大谷利文さんが、一人で7時間46分の生放送を担当しました。
なぜ7時間46分という長丁場になったのか。そして、大谷さんがこの放送を通じて感じた「寄り添うこと」の意味とは何だったのか。さらに、番組に一番最後に寄せられた、ある方からのメッセージとは。
ぜひ、この本を読んで追体験して頂き、感じて頂ければと思います。
★局の歴史にも触れた貴重な本 他局もぜひ
この本は、特別番組の内容をそのまま収録しただけでなく、FMくらしきが開局した経緯や歴史にも触れていて、非常に貴重な資料になっています。
FMくらしきは開局して24年になりますが、全国のコミュニティFMで開局から20年を超えている局は、FMくらしきを含めて123局もあります。
北海道札幌市西区の三角山放送局も、開局から20年の歴史を綴った本を昨年出版しました。他のコミュニティFM局でも、こういった本を出して欲しいと願っています。放送は形に残りにくい性質のメディアですが、活字で残すことで、ゆくゆくは貴重な資料となっていくと思います。
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