大人になってもオシロイバナを愛でる心はあるけれど
子どもの頃はオシロイバナを見つけるとウキウキとした気持ちに包まれた。
かわいらしい花が心を躍らせてくれたからだ。
成長して少し知恵がつくと、摘んだオシロイバナでピンク色の汁を作って遊ぶことを覚えた。ピンク色の汁が服につくと落ちにくいからと、家で怒られたことも楽しい思い出だ。
しかし、大人になると様子は変わる。
子ども心をときめかせたオシロイバナだが、今の私にとっては、根絶やしにしたい雑草のひとつとなった。
自宅の裏庭に自生していたオシロイバナ。何度も何度も根から掘りあげたが根絶しない。なかなかシブトイのだ。
確かに花はかわいらしい。だから、裏庭での共存も考えた。
好きな雑草だから、いい按配で残したいと思ったのだが、オシロイバナの生命力の逞しさは計り知れず、共存は諦めるしかなかった。
子どもの頃は、オシロイバナの扱いがこれほど変わるとは思ってもみなかった。
「想像を超える未来がある」と、前向きな思考を好む私ではあるが、オシロイバナの扱いが変わる未来は全く想定していなかった。
想像を超えるというより、想像すらしなかった未来だった。
オシロイバナを愛でる心は持ちつつ、それはそれとして割り切って行動する。
大人になるとはこういうことなのだろうか?