スプリンターズS全頭診断

●アグリ　B
今年の高松宮記念までは基本的に先行、直線で前の馬を交わして突き放し、そのリードを生かして勝ち切るという競馬が多くあった。前走横山典Jに乗り替わり、差しで2着であった。前走を見ると直線ギアが入ったタイミングで飛びは大きくなるタイプで、中山競馬場で差しを選択した場合に若干坂でスピードに乗り切れないのではないかと懸念している。ただ阪急杯などをみてもしっかり伸びるタイプの馬なので飛びが大きいからといって極端に割り引くことはない。ローテがよく前哨戦で脚を測れたという点も本番を見据えて良い収穫になると思う。
一週前追い切りは映像がないので最終追い切りをしっかりチェックして状態面などを見極めたい。
最終追い切りでは若干気になるのが後脚の蹴りの強さが少し物足りなく見えた。前脚の一歩が大きく伸びるものの中山では若干の割引くことにする。

●ウインマーベル　C
昨年の2着馬ではあるがここ最近は成績が安定していないが敗因が、斤量やスタート接触、不良馬場など明確である。昨年はスタートから直線伸びる内を突いた好騎乗で2着まで来たが、走法的には平均で坂には対応できるものの得意条件ではないように見える。うち目の枠に入りスタートが決まれば良いが外枠発送や、差しに回る展開になると厳しい。
一週前追い切りはGOサインを出してから加速するまで少し時間がかかってるように見える。最終追い切りでその辺が良くなってきてくれないと買えない。
最終追い切りは反応は良くなっているがすごく良いと言う程ではない。

●エイシンスポッター　B
追走力に課題があるものの、末脚は良いものを持っており堅実に追い込んでくる。走法もピッチが効いており、地面から脚が離れている時間が短いので急坂は適性があると思う。
一週前追い切りの映像はなく最終追い切りをしっかりチェックしたい。
最終追い切りの映像を確認して動きがすごく良いと言う程ではないがやはり足の回転は走法的には合ってると思うので軽視はできない。

●オールアットワンス　C
前走はメンバーレベルからいうと低レベル。直線スムーズではなかったが勝ち切った点は評価したい。1000m以外のレースがあまり良くないので評価し辛い感じはある。今年の参考レースが前走しかないため走法など直近のものが判断しにくいので追い切り動画もしっかりと見て適性を見極めたい。
一週前追い切りは、走法は平均的で目立った点はなし。
最終追い切りは中間よりも動きは良くなった印象がある。

●キミワクイーン　A
前走は直線に入る前から荒れた内を選択しての7着で全く悲観する内容ではなかった。2走前は二位に0.3の上がり差をつけ差し切りをしており能力的にはここでも通用すると思わせる内容だった。3走前もあの馬場の内を通って2着と強い内容だった。スタートも基本的には上手で折り合いも良く、先行も出来るし溜めれば切れる脚もあるので色々な競馬ができるのも強み。またピッチ走法で地面から脚が離れている時間も短いので中山への適性もある。メンバーの中で唯一坂を味方につけられる馬だと思っており中団で脚を貯める競馬になれば頭まであり得る。ここ3走かなり充実しているので今回が狙い目だと思う。
一週前追い切りは、脚がしっかり回転しており、また中山を好走するポイントとして私が注目してる首というか、上半身のブレが少ないというポイントも満たしている。
最終追い切りも上半身のブレがなく、楽に併せた馬を交わしておりかなり調子は良さそう。

●ジャスパークローネ　A
ここ2走充実しており、特に前走は外が伸びるバイアスを逃げ切っており評価できる勝ち方であった。走法は平均くらいだが後脚の蹴りが強く、急坂もある程度こなせると見ている。逃げてレースを運びたい馬なので、真ん中より内側の枠であれば高めの評価はつけたい。
使いすぎ感もあるので最終追い切りは慎重に状態を見極めたい。
最終追い切りでは全身を伸ばして上手く走れておりピッチ走法ではなく平均的な走法だが足が空に浮いてる時間は短くこの感じであれば中山の急坂もこなせると思える内容で、良い最終追い切りであった。

●ジュベリーヘッド　B〜C
上がり最速を出すタイプではなく、先行グループからの抜け出しが好走パターンの馬。ややピッチ走法であるもののもう少し力強さというか後脚の蹴りが欲しいが、広いコースよりも急坂で適性の差が出やすい中山なら張り合いやすい。
一週前追い切りはまずまず。最終追い切りも気になる。
最終追い切りもまずまずで特筆すべきポイントはない。

●テイエムスパーダ　C
前走は久々の逃げで大穴を開けたが、走法は平均〜やや大きめのストライドで中山替わりがプラスに働く気はしない。今回は同型が多く逃げれない可能性も少し高そうであまり評価はできない。　
一週前追い切りは映像がなかった。
最終追い切りは少しフラつくところもありそこまで良い評価ではない。

●ドルチェモア　C
近走不信、前走も早めに脚が上がっており今の所立て直せるイメージが湧かない。走法については前走などを見ていても前脚の回転が急坂をこなすには足りない気がしている。
一週前追い切りは全体の走りは悪くないが中山に適性を感じるポイントは特になかった。
最終追い切りも動き自体は悪くない。

●ナムラクレア　A
能力は戦歴をみても最上位でスタートも良く、追走力もあるのでスプリント路線では現在間違いなくトップクラスの馬。昨年のスプリンターズSで坂で若干減速しているのが気になったので過去5レースほど理由を探しに見てみた。スプリンターズSは内伸びの馬場を外を膨らみながら回してるのでこのレースだけで坂が苦手とは判断できない。今年のシルクロードSでは中京の坂を登ってる最中はそれほど伸びず登り切ったところから、勢いがつき始めている。中山1200は最後に坂が待ち受けているので、それまでに先頭や2.3番手であれば押し切れそうだが中団から差しの場合に差し損ねは充分に考えられる。とはいっても能力があるので適性が多少なくても上位評価には変わりない。
一週前追い切りは全身をうまく使って走れており状態は良さそう。足が地面から離れてる時間が少し長いとも感じ個人的には、急坂適性を見抜くポイントの一つだと思ってるので、最終追い切りもしっかりチェックしたい。
最終追い切りでは全身バネのように走れており一週前追い切り（CW）よりもピッチが効いているように見えてかなり良いと思う。

●ナランフレグ　B
前走は出遅れから荒れた内を通っての敗戦なので負けた理由は明確だが、荒れた馬場でも走れる馬にも関わらず少し前で同じく内を通ったキミワクイーンに離されてる点で能力に疑問がついた。
この馬の走法は片脚ずつ掻き込むピッチ走法で中山への適性はかなり高い。
基本的にスタートと追走力の関係で後方待機になり展開が向かなければ出番はないと思っているので軸で積極的に買う予定はない。
一週前追い切りは少し重いような気がしてるので最終追い切りもしっかりチェックしたい。
最終追い切りも一週前追い切りから劇的に良くはなってないが昨年もこんなもんで、上半身のブレは少なく、ピッチなので中山の適正をどこまでの割合で評価するか。

●ピクシーナイト　B〜C
このレースの勝ち馬なので軽視は禁物。前走は位置取り的に掲示板に来れなかったのは仕方ないがしっかりと末脚を見せていた。能力どうこうよりも最近前目の位置が取れていないことが気になっている。平均的な走法で急坂もこなせるが差しに回して坂で前の馬を差し切れるほどの適性ではないと見ている。スプリンターズを勝った時は内をうまく立ち回る完璧な騎乗であり、この馬が好走するならその時と同じような前目につけてというパターンだと思う。真ん中より内の枠が欲しいところ。
一週前追い切りは映像がないので最終追い切りを確認したい。
最終追い切りはまあ普通。

●マッドクール　B
走法的に一歩が大きいストライドで中山1200であれば春雷Sのような早め抜け出し粘り込みが好走する条件で後ろから差す展開になれば急坂での加速を、それほど見込んでないので厳しくなりそう。前走は大型馬の休み明けということもあり敗因はいくつかありそうなので度外視する。シルクロードSではスムーズに逃げて展開が向いたがナムラクレアに差し切られている。ただ着差はほぼないのでここに入っても見劣りしない能力はある。
一週前追い切りの動きはかなりよく、反応も良かった。一点気になるのは首を下げて走っている点で急坂でイマイチ伸び切らないパターンも想定している。繰り返すが動きはすごく良い。
最終追い切りはタイムは良いがまっすぐ走ってないのは少し気になる。一週前追い切り時と印は変わらない。

●ママコチャ　B
まず走法は平均的、急坂に適性が高いわけではないが、伸びはある程度持続する。例えばハイペースを先行から押し切ったり、上りがかかり全馬きつい展開になった時に持続力で馬券内に来ることは期待できるが、坂をうまく使って伸びるイメージはそれほどない。
一週前追い切りを見るともう少し脚の回転が欲しいなと思った。
最終追い切りは最後坂を勢いよく駆け上がってきており良い動きだと思う。

●メイケイエール　C
能力がまだ残ってるのかは正直わからないが、適性から考察すると、走法が地面を叩いて走る感じで足が地面から離れている時間が長いので急坂はそれほど向いていないと考えている。広いコースの方が向いているのではないかと思う。
一週前追い切りでは動きは悪くないがやはり走法が気になる。中山に適性がないように映った。
最終追い切りを見ても一週前追い切りと同様の感想。

●モズメイメイ　C
前走は逃げれず外枠から先行する苦しいレースとなり敗戦。葵Sはロケットスタートから逃げ切ったが負かした相手のレベルを考えるとそこまで評価はできない。また走法はやや大きなストライドでそろっそろっという感じで前足を出すタイプなので中山の急坂に適性はないように見える。
一週前追い切りは良くも悪くも普通という感じ。　最終追い切りは脚を前にしっかり出せてはいるがやはり中山に適正を感じる走りでない。