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ソーシャルイノベーションな読書会を企画するまでと、本好きの一歩目
「読書会応援キャンペーン」を開催します!
シェア型書店でBOOK BARをはじめた私は『読書会応援』という言葉にひかれて、いのいちばんにキャンペーンに申し込んだ。
ありがたいことに当選し、届いた6冊の『スタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビュー(SSIR)』。私はこれを抱え、あたまを抱えた。
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ソーシャル・イノベーションには興味ない
せっかく届いたのでひとつずつパラパラめくって、おもしろそうなところにふせんをつける。
「自分らしさを増幅する」っていいことばだなぁ。
「遠い問題・近い問題」ってあるよなぁ。
『「わかりあえない」を越える』って本、よんでみたいなぁ。
雑誌とおなじ気持ちでめくっていると、タイトルや写真が目にとまる。けどなんだかどう読み進めればいいかわからない。そもそもソーシャルイノベーションというキーワードにいままで興味をもったことがないのだ。
ソーシャルがだいじなのはわかる。教育問題、貧困問題など身近で関心のあるテーマもある。イノベーションはめちゃくちゃ興味ある。デザイン思考、リーダーシップ、マネジメントだってじぶんごとだ。
けどその交差点となるとなんだか急に遠くなる。ソーシャルイノベーションってなに??『ソーシャルイノベーションの始め方』が鹿のイラストなのはなんで?(しかのこのこのこの影響?)
さらっと読めるものではありません
そもそも雑誌気分でぱらぱらめくってたのしむものじゃないことに、冒頭のEditor's Noteを読んでやっと気がついた。
SSIRの記事は情報量が多く、予備知識もある程度必要な内容なので、日本語に翻訳されたとしても決してさらっと読めるものではありません。でもあえて簡単にまとめたり、開設をつけたりはしないことにしました。何度も読む、誰かと読むことを通じて、一人ひとりに意味のあるかたちでの実践につなげてほしいからです。
はて。こまった。この雑誌みためはカジュアルだが中身は重量級。一つひとつの記事に知見と思いと経験がつまった当事者が待ち構えていて、すくない紙面に多くの伝えたいが詰まっている。
ひとまず一つの記事をじっくり読んでみることから仕切り直そう。
「わたし」を犠牲にせずに社会を変えよう
わたしが選んだ記事のはじめに、こんなことばがある。
チェンジメーカーは、問題解決に没頭するあまり自分を犠牲にしがちだ。
しかし近年、彼らの内面のウェルビーイングは、より効果的な社会の変化を生み出すことが明らかになりつつある。
新たなことを始めるひとは、とてもおもたい歯車をうごかすのにとてつもないパワーがかかるし、その手をゆるめるとすぐにもとに戻りそうで怖くなるというのはわかる気がする。この記事は読める。読ませる。いいぞお。
自分よりも他者を優先することへの潜在的な期待
非暴力の原則には、深く自分自身に気づき向き合うことが求められる
ソーシャルワーカーの57%がストレス解消のための食事(過食?)をする
環境活動家は環境が破壊されていく様子を目にしつづける
いまだにこのセクターでは過労が勲章だという考え方があると感じる
めくりながらマーカーで線をひいていく。知らないことを知っていく。
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じぶんの中のストッパーとアクセル
ひとつ記事を読んで気がついたのは、自分のなかにたくさんのストッパー(遠さ、受け入れがたさ、読みにくさ)があること。
論文のような文面。権威性や真面目さをかんじ冷静になる
カタカナが多く、固有名詞に馴染みがない(エラ・バットってだれ?)
研究結果の数字をみても、真に受けずに疑ってしまう(ほんと?)
大きな驚きがないと、当たり前のことのように感じる
具体的にどう実践したらいいか、わからないと物足りない
一方で、もちろんアクセル(近さ、関心の高さ、読みやすさ)もある。
じぶんをみつめなおす内省に興味がある
「過労は勲章」という考え方に賛成と反対の両方の気持ちがある
挑戦者のウェルビーイングについて日本での実践例が知りたい
うん。ストッパーのほうが多い笑 さてさて。読書会。どうしたもんかな。
読書会するときどうする?
ストッパーになるところも多い、デコボコ道な記事を題材にする読書会。
こんなところに気をつけるとよさそうだ。(自信ないので太字にしません)
朝がいいかも。なるべくフレッシュなきもちと場所でよみたい
10分じゃ読めない(記事もある)。ゆっくり時間を確保したほうがいい
はじめに期待したことを気にせず、自由に関心と学びをみつけたらいい
書いてある言葉を、自分の言葉に書き直したり言い直せるといい
気になることばを調べてみたり、読んでみたい本をみつけられるといい
9月にひらいてみる読書会では、こんなことに挑戦してみたい。
主語を「わたし」に戻すことができる読書会にしたい
編集者や記事の著者の思いをうけとめる時間をもちたい
できたら何かしらアクションにつながる会にしたい
読書会をひらいてみてどうだったかも、またnoteにまとめます。
本好きのソーシャルイノベーションの始め方
SSIJを手にしたことをきっかけに、近所にある障害福祉NPO法人スウィングにたちよった。「生き方は、ひとつじゃないぜ。」ってかっこいい。
上賀茂神社ちかくにあるスウィングは公共図書館であり福祉施設でもある。
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『まともがゆれる』というオレンジ色の本も、このスウィングの物語だ。
本好きのソーシャルイノベーションは、本を読むことと、その場を訪れることからはじめてみたい。