【BRAND STORY02】場所が変われば気分も変わる
10年継続を目標にしていたブランドも、それを過ぎれば次の目標が見つからない。
ぽっかり穴が空いたまま過ぎていく日々が続きました。
「次は20年目?!いやいや、それは無理でしょ」
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原宿の会社の周りはアパレルの会社が多く、終電まで帰る人たちのしゃべり声が毎日聞こえていました。遅くまで仕事をしていても寂しくもなく、遅いことさえ感じられない。0時1時まで仕事をするのが当たり前、休みもほとんど無く、仕事ばかりの日々でした。
その頃から、「実家に帰りたい」というのが口癖。
誰も追いこんでいないのに(一人で追い込まれている気分)、
常に新しいものを提案しなければという妄想(誰も望んでいないのに)。
毎日のように更新されるファッションのルールに追い詰められ、最新に依存し、目減りしていく。
『そうだ、人を雇おう!新しい風を入れよう』
そうなのです、スタートからバイトは何人かいましたが、
○デザイン
○出来るものはパターンも
○営業
○生産
○出荷
○経理
と、全部一人でこなしていました。しかも9年目までは年4回の展示会。3ヶ月に1度は新作発表会です。
さすがに今考えれば無理ですよね。
若さ!?とやる気だけで頑張れた30代も、40代になればそうはいきません。
『そうだ、事務所を引っ越そう!』
古く、狭く、暗いマンションから
新しく、広い、日の当たるマンションへ。
がちゃがちゃした忙しない場所からゆったりした場所へ。
自宅近くにステキな場所を見つけ、すぐさま契約をしました。
考えていた予算を上回ってはいましたが、何とかしようという気持ちがやる気を奮い立たせたと思います。
(引っ越す前に運気が上がってきている感じがあったので、一応方角は見てもらいましたよ。)
思い切って引っ越したのが良かったのか、(方角が良かったか、JOJOさんありがとう!)
新宿伊勢丹Restyleさんや地方の三越伊勢丹さん、日本橋三越NEWYORK RUNWAYさんなどの百貨店とのお取引も始まりました。
ですが本当は怖かったですよ。
やっと順調に増えてきた卸先です。
展示会の場所が遠くなる事で来てくれなくなる、という不安。
周りからも「誰がここまで来るの?」と言われる懸念。
ですが、わざわざ足を運んでくれるお客様だからこそ、ブランドを大切にしてくれている証拠、それこそ必要とされるブランドなんじゃないか、と。
蓋を開けてみると、場所が遠いからという理由で取引が無くなるお店さんはありませんでした。
むしろ、ステキな箱に飾られているサンプル達は、今までより輝いて見え、地方の名のあるセレクトショップさんとのお取引が始まったのもその頃からでした。
展示会でお客様とのお話しをする時間も増え、プライベートの事まで話すようになり、グッと距離が縮まり信頼関係も育まれていったと思います。
場所が変われば気分も変わる
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作っているお洋服といえば、大人の上質なデイリースタイルとして確立していきました。バギーデニムがヒットし、シャツとデニムのスタイルにファンも増えていきました。
新しいものを追い求めるデザインから、よりこだわりへの閃きに。
雑音が入らなくなった分、好きなものへの追求へと変わっていきました。
そして「次は20年継続が目標」に。
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ちなみに停滞していた運気が動き出したからなのか、プライベートも充実し始めました。
「人を雇う」ことで時間が生まれ、「場所を変える」ことで出会う人達も変わる。この時は大きな迷いがあった分、大きな環境の変化になりましたが、
日常的に感じるモヤモヤや違和感も
通勤の道のりを変えてみる
散歩のコースを変えてみる
など、小さなうちに取り除きながら超えたほうがいいかもしれません。
見る景色や四季の匂い、聴こえてくる風の音。
五感が研ぎ澄まされ、感じ方にも変化が現れます。新しい出会いがあるかもしれませんよ。
鬱々する時は、その時いい香りと感じるアロマを焚いてみるのも、リフレッシュする事ができオススメです。私は毎朝不調な部位のマッサージをしながらアロマの香りで整えています。お部屋がどんよりした時には、ホワイトセージを燻すことで「場」や「気」を浄化させます。自分に問いかけてみてください。
スピリチュアル系の話しではありませんので、あしからず。
まずは運気を流動させるというお話。