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フェノトピア感想文(ネタバレ有)
こちらはレビューではなくとりとめのない感想です。全ての要素についてのネタバレが含まれます。まだクリアしていない人はあまり見ない方がいいですが、ネタバレされた方が興味が湧く!という人やクリアした人はどうぞ。
以下にネタバレがあります。よろしいですか?
▶︎いいえ
はい
人型生体兵器フェニックス
途中から薄々感づいていましたが、やはりゲイルがフェニックスでした。普通の村の女の子が騎士や古代兵器と互角以上に戦えるのはどう考えてもおかしいもんね…。
エンディングでゲイルはこれからもっと強くなるよと言及され、実際にフェニックスとして目覚めた彼女は最後に当たり前の如く飛翔し侵略者から村を防衛する為に飛んでいきましたが、設定上のフェニックスが人類の生み出した究極の生体兵器だとしたら一体どれほどまでに強くなっているのだろう…。
エデンのラボで見られる古代の記録からすると、昔の人類はトロールやハーピー等の生体兵器達が自我を持ち、子どもを作って繁殖する事は想定外だったようです。
フェニックスについても例外ではなく、バートは「フェニックスは人間に絶対服従する」と思っていたようですがゲイル自身が立証しているようにフェニックスは自我を持ち人に反抗的な態度を見せることがあります。マザーコンピュータも「不良品のフェニックス(言う事に従わないフェニックスの個体)は始末しなければならない」と述べています。マザーコンピュータが把握している以上、古代の人類も「不良品のフェニックス」が発生する事があるのは認識していたでしょう。バートは過去の地球を滅ぼし大戦を終わらせたのはフェニックスであると述べていましたが、もしかすると自我を持ったフェニックスが人間に反逆した結果なのかもしれません。
ただ、トロールにせよハーピーにせよアヌリ族にせよフェニックスにせよ、過去に兵器として生み出された存在達が自我を持ち、子を作り、平和に暮らしてきた事実は一貫しているので、そこに何らかのメッセージはあるのだろうと思います。
月のアーティファクト集めで知ることができる情報やステラナイトと人類の関係から、度々過去の人間や異なる種も今の人類と同じであることが言及されていますので、生体兵器達も人間と変わらない同じ生命であるということなのだと思っています。古代の人間もある人は戦争が終わったから生体兵器は処分すべきだと言い、ある人は兵器達も互いにおしゃべりをし仲間が死ぬと悲しむ…と言って悩んでいる事がラボのログからも見て取れます。
こういう展開になると力の強い兵器達に異端の目が向けられるのが世の常ですが、今のところゲイルに向けられる目は皆を守ってくれる存在という期待のそれであり、本人も家族や村を守る為にフェニックスの力を使う事に積極的です。バートも今の地球は生きようとする人類の希望で満ちているとコメントしていますし、何より「人類は自分勝手だ、フェニックスは眠りにつくべきだ、平和な時代が来たら起こしてあげる」と言うマザーコンピュータに対し、ゲイルは眠りにつく事をはっきりと拒否し、人間として家族を守る事を選択していますのでそういった心配はないかなと思っています。
むしろ、アストラル帝国にせよ宇宙連盟にせよ、これからは地球を資源発掘場と見なして現地の生命体を蹂躙したり、兵器達の自我を否定し自分達の戦いの道具にしようとするような「身勝手な人間(ここにいう人間は種としての人間の意味ではないです)」とそれを否定し調和と平和を目指す「自由と独立を求める人間」の戦いにシフトしていくんじゃないかなと思っています。いずれにせよゲイルが前向きで毅然としているのできっと最後はハッピーエンドで終わるんだろうなという謎の安心感があります。エンディングのBGMも「Resolute」という題名ですし。
アブダクション
結局UFOにアブダクションされた村人を救出出来なかったのですがこれについてはあまり心配していません。バートは「宇宙海賊に攫われたのだろう、地球はこれから攻撃を受けて滅ぶからそれを見越した海賊が動物園に売り飛ばす目的で地球人を捕まえている」というとんでもなくエグい話をしてきましたが、攫われた村人の中にはゲイルの双子の弟のキットが入っています。ゲイルと一緒に村に連れて来られた子ですし村人からゲイル共々武闘のセンスがあると言われているので彼もおそらくフェニックスでしょう。フェニックスの戦闘力はお察しの通りなので悲惨な事にはならないと思われます。むしろ海賊がキットにボコボコにされることを心配すべきでは?
パンセロ村の謎
フェニックスの正体とゲイルがフェニックスであるという大きな回答をもらえましたが、平和大使であるエイヴァがなぜ16年前にスフィアからゲイルとキットを連れて帰ってきたのか?平和大使は過去の技術に対して相当慎重な姿勢であるのに、フェニックスというかつて世界を破滅させた究極の兵器を2体も解放した目的は何なのか?なぜパンセロ村に預けられその事を他の平和大使が把握していないのか?エイヴァと夫はどこに行ったのか?という謎が残っています。パンセロ村の曲にアトリが反応したり、エイヴァの子守唄がゲイルに限らず全てのフェニックスに対してポジティブな効果を与えたり、ゲイルの部屋にあったギターと全く同じものがエデンの最深部にあったりとパンセロ村に関する事項は怪しい部分が多くまだ何か隠していることがありそうです。
フェニックスの謎
フェニックスの正体が人造の神ではなく過去の人類が作り出した人型生体兵器というのは判明しましたが、フェニックスにはまだ多くの謎が残っています。
もっとも大きいのはフェニックスが地球を滅ぼした要因であるという事、それなのに人工の神として伝説に残り、負の側面は忘れられている事。バートはフェニックスが人類に対し服従する性質からフェニックスが暴走したかフェニックスの命令権を持つ人間が暴走したと推測しています。
私はそれについてはこのように考えています。大戦末期に軍事拡張をし過ぎた人類がフェニックスを作りあげたはよいものの、フェニックスはあまりに人間に性質が近すぎたがゆえに自我を持ち人類に対し嫌気が差して一部の集団が独立、これによって大戦は人類の利権戦争から自我を持った危険すぎる兵器と生存をかけた人類の戦いに変貌し、何とか人類が反逆したフェニックスに勝利したもののその時には地球は利権がどうのという状態ではなくなっており、ようやく自分たちのエゴに気付いた人類は残った(人類に従順な)フェニックスを眠りにつかせ自分たちも眠りにつき、大戦について将来の子孫たちへの教訓として「人工の神フェニックスが愚かな人類の戦いを終結させた」という伝説を残したのではないか。ご存じの通り現代の平和大使は過去の技術に対し非常に敏感で、少しでも軍事転用できそうなテクノロジーは接収して管理下に置きたがります。それは過去の大戦の一般的な教訓というのもあるのでしょうが、フェニックスの暴走から人類は過ぎた技術を持つと必ず暴走を引き起こすとしてアレルギー反応を起こしているのではないかと思われます。
あるいは、フェニックスはアダムの因子を受け継いでいる為、アダムが大戦時に何らかの手段でフェニックスに干渉し暴走させた可能性もあります。カターシュの「主」はアダムと同じく有翼人のシルエットを持ち、エデンのラボには「羽の生えた被検体も二人いた」と記述があることから何らかの関係が推測されます。すべてのフェニックスはエイヴァの子守唄に反応しそれがアダムに由来していることが匂わされていますので、アダムとフェニックスの間に何らかの関連があるのは間違いないと思われます。
ゲイル
最初は主人公補正だよねわかる〜と思っていたらだんだんそれでは説明がつかないくらいヤバい敵を粉砕し始めた普通の女の子。展開的にも古代の技術の話が出てくるタイミングなので少なくとも人ではないという確信を持っていたら案の定ゲイルがフェニックスで、フェニックスとは過去の人類が作り出した究極の人型生体兵器であるというとんでもない事実が明らかになってしまいました。
最初は浮き輪がないと泳げない女の子だったのにエンディングでは羽も無しに当たり前のように浮遊していてこれは…フェニックスとして目覚めてしまっておられる…。もうライフガードもロケットブーツもいらないね…。
こういう展開だと主人公は自分は人間じゃないって悩んだり白眼視されて苦しんだりする展開が多いんだけれど、本人はあまり気にしてないっぽい。さすがにあなたがフェニックスですよって言われた時はショックを受けた様子でしたが、守るべき年下の子ども達や家族、自分に縋ってくる人間達を守りたいという意思があるのかかなりポジティブですね。モーションや人に対する態度から周囲に愛情を注がれて育った事が分かるしゲイル自身も周囲の人間を深く愛しているのがよく伝わってきます。
食べ物を食べるモーションから寝起きの欠伸までかわいらしい動きや生き生きとした表情を見せてくれますが、それは兵器としてのフェニックスではあるけれどゲイルという人格が人間である事の表現なのかもしれません。トロールやハーピーもコミカルでかわいらしいしこんなかわいい子達が殺戮のためだけに生まれてきた存在の筈がない
何度か言及していますが動きがとてもかわいい。短いパートボイスも入っていて全体的にゲイルに愛着を持つように設計されていると感じます。カナヅチなのでかわいそうなんだけれど浮き輪入手前の水に落ちた時にもがいている仕草がかわいい。寝起きの大欠伸(ボイス付き)は言うまでもなくかわいい。あとはお弁当系の食べ物とジュース系の食べ物を摂取している時のモーションが好き。大ダメージを食らった時のふあぁーーみたいなちょっと気の抜けるボイスもいいよね
クエスト画面のゲイルのすらっとしたシルエットがいっぱい大好き。時々周囲から言われているけれど本当にほっそりして綺麗な体型をしておられる…
バート
バーソロミュー皇太子殿下 たま~~~にナチュラル上から目線なところがあったり(フェニックスの正体を最初から知っていながら「試す」ためにずっと黙っていたり)しますがとても善良な人だと思います。まずそもそも自分と直接の利益があるわけでもない星を守ろうとするあたり相当正義感が強い人と思われます。もちろん地球は現在誰から見ても垂涎の資源惑星(特にフェニックスの力はどの勢力にとっても脅威かつ魅力的)なようですのでそれを目当てにしている可能性はゼロではありませんが、地球からしてみれば現地人を根絶やしにして資源だけもらおうとする略奪者よりは詐欺師のほうがマシな訳で。お兄さんがヤバい人で今回の件はバートが個人的に動いている側面もあるので、続編では宇宙連盟ともどもステラナイト内部でも地球独立保護派と地球所有したい派で分裂しそう…。
基本的にちょっと調子のいい人だけれどきちんと地球のトップと会談して方針を決める手筈を踏んでいるのでなかなか外交は悪くないんじゃないかと思います。評価はデンジャラスのDだかファンタスティックのFだそうですが大丈夫?
ずっとロボの頭端末で動いてきましたが最後に生身でやってきてゲイルを抱きしめて頭を撫でていたのが印象的でした。それまでゲイルはずっと頼りにされる側で「大人」として振舞ってきましたが、ただの16歳の少女ですからああやって自分より大人の誰かにねぎらわれるのは嬉しかったんじゃないかなと思います。
キット
ゲイルの双子の弟。最初にアブダクションされたのでぱったり出てきませんが設定的には最重要人物の一人だと思われます。
最初のころからゲイルとキットは双子なのに全く似ていない、二人とも武闘のセンスが卓越している、二人ともある日エイヴァが連れてきた赤ん坊で誰が親なのかどこから来たのかわからない、マザーコンピュータが16年前にフェニックスを二体盗まれたと証言していることから彼もフェニックスでほぼ確定でしょう。次回作の主人公は彼だと思っています。
ゲイルは彼の姉ですが話すときの口調を見る限り二人ともお互いに姉弟関係を意識しておらずあくまで家族という認識のようです。料理も得意で食べ物をねだる姉にも気前よく分けてあげたりするあたり、ゲイルやアレックス、リサと並んで孤児院の年長者として面倒を見るのが得意なんだろうなと感じられます。
マザーコンピュータ
ゲイルとキットのおそらく生物学的な母親。マザーコンピュータ(以下マザー)が嘘をついている可能性は否定できませんがあの場でうそをつくメリットはゲイルを従わせること以外にないのでむしろ嘘をつかない方が自然と思われます。したがってマザーの言うことは(一部意図的に伏せられている面がありますが)真実なのでしょう。
マザーの言うことをまとめると「ゲイルはフェニックスである」「ゲイルとおそらくキットの二人のフェニックスが16年前にスフィアから盗み出された」「フェニックスは平和な時代が訪れるまで眠りにつくべきである」「不良品の(マザーに従わない)フェニックスは殺処分する規定になっている」が挙げられます。
また、マザーの発言内容にかかわらず、彼女の態度からは「マザーはプロトコル規定に従って動いている」「フェニックスを愛してはいるが、それは自分の意志に従う範囲内での話であり指示に従わない個体は処分することに躊躇しない」「人間に対し嫌悪感を持っている」ことがうかがえます。特に一番最後はラボのログにおいて研究者たちがマザーを怖がっていることからもその傾向が伺えます。
なぜ人間のために動くはずのマザーが人間を嫌悪しフェニックスを偏愛しているのか。マザーはフェニックスと違い、ゴーレムのように無機物でできた電子的存在で、人間の定めたプログラム通りにしか動けないはずです。これはゴーレムがプログラム通りにしか動けず、マザー自身もプロトコル規定という単語をよく使う事から「マザーより上位の存在(人間)がおり、マザーはそれが定めた規定に逆らうことはできない」ことを意味しているように思われます。しかし、マザーは「人間はゲイルに一方的に期待し、役目を押し付ける自己中心的な存在である。フェニックスはそんな苦しみから解放された平和な楽園が訪れるまで眠りにつくべきである、その時が来たら母が起こしてあげる」とゲイルに対し優しく諭してきます。無論ここで攻撃するとキレて不良品扱いしてくるのでゲイルを服従させるための演技の可能性もありますが、マザーの人間に対する不審な言動を見るにただの嘘ではなく本心でもある様に思われます。
すなわち、マザーはおろかな人類を嫌悪し、そんな人類に使役されるだけの生体兵器やフェニックスを哀れみ慈しんでいるようにも見えます。マザーの言う通りゲイルがスフィアのタンク内で孵化して生まれた存在なのであれば、ゲイルは大戦時に製造されたフェニックスではなく、マザーが16年前に自己判断で生み出した存在ということになります。古代の人類はフェニックスを封印しその管理人としてマザーを置いていますから、マザーが16年前にゲイルを孵化させた行為は明らかに人類の命令に反する行為です。そんな行為をマザーが行ったのは、可愛そうでかわいいフェニックスたちを自ら愛でるため、自分が生み出した娘と息子を自らの内側に閉じ込めて愛情を注ぐためではないのか。そしてその行為はかつて人間たちがフェニックスを兵器として生み出し「自己中心的に」使役していた行為と何ら変わりないのではないか。つまり、マザーもまた自己中心的な人類と化していたのではないかと思われます。その名の通り、マザーは娘を愛し、言うことを聞かない娘はいらないと宣う自己中心的な母親なのでしょう。
カターシュ
クソッタレわんわん。好敵手みたいな顔をしていますがやったことがえげつなさすぎる…レオの両親をおそらく拷問の上に殺害しているので和解は相当難しいです。これでバーディが本当に処刑されていたら絶対に許さないところだった。ゲイルのライバルポジみたいになっていますがフェニックスの力を使うようになった彼女に果たして太刀打ちできるのか。
フラン博士/トーマス博士
ギャグ時空に生きている人たち。ゲイルも若干その気はありますがああこの人はまず死なないしたいていのことは何とかするんだろうなという謎の安心感があります。フラン博士の焦げカス芸はこのゲームで一番笑ったシーンでした。
トーマス博士の居宅に妹のルティアと一緒に映っている写真が飾られているところとその写真の二人の表情がすごく好き。仲のいい兄妹なんだろうなというのを感じます。兄と妹というのもゲイルとキット姉弟の対になっている感じがしていいよね
エイヴァ
ゲイルとキットが母親と思っている人。一応社会的には母親という認識でいいのかな…。
16年前にスフィアからゲイルをパンセロに連れてきた女性で平和大使。おばーちゃんの娘で、妹と弟がいたが亡くしている。ゲイルとキットの名前は死んだ弟と妹から取られている。彼女の名を冠したフェニックスの歌はあらゆるフェニックスにポジティブな効果を与える(まれな例では腕を失った個体が再生したらしい)…と謎の塊みたいなお人。
平和大使は古代の技術を管理し規制したがっているのでなぜフェニックスであるゲイルを持ち出してきたのかは謎だけれど、上層部はゲイルがフェニックスであることやエイヴァがゲイルをスフィアから連れ出したことを知らないようなのでゲイル周りのことはおそらくエイヴァの独断で行われたことだと思われます。
ゲイルとキットを母に預けしばらく育てた後に夫ともども失踪したようですがその後どうなったのかは分かりません。死亡している可能性は高いですが、平和大使はゲイルの正体に気付いていないので上層部がエイヴァの独断について粛清したのとは違うように思われます。
エイヴァという名前はアダムとイヴのエヴァ(イヴ)から?フェニックスはアダムの因子を受け継いでいるのでゲイルの主観から見てアダムが父エイヴァが母というメタ的なモチーフ?
「フェノトピア」
フェニックス+ユートピアの造語らしいですが作中でこの単語は出てこないので何らかのメッセージやモチーフ的な意味かあるいは続編で出てくる言葉と思われます。
「フェニックスの作るユートピア」なのか「フェニックスにとってのユートピア」なのか…。前者はポジティブなイメージですが後者はネガティブなイメージです。前者は「フェニックスたちが作る(守る)地球=種を越えた友情と愛情の楽園」ですが、後者は「人類の支配が終わりフェニックスたちだけが残った楽園」の意味なので今後の展開でフェニックスたちが人類に対してどういう反応をするかによってどちらになるのか変わってくるのではないかと思っています。いずれにしても、フェニックスの動向で楽園の意味が変わるのでその意味ではフェニックスが人間の作った神(人間に対して裁定を下す存在)というのは間違いではないのかもしれません。
その他こまごました感想
パンセロ
独特な形の家に何か色々秘密がありそうなあれこれとは裏腹な牧歌的で平和な雰囲気 BGMが進行度でちょくちょく変わっているけれどいずれもピアノベースの穏やかで静かな村のイメージ
エンディングで他の町は侵略者の攻撃で結構派手に建物が壊れているのにパンセロの孤児院はほとんどダメージを受けていないのは、ゲイルがずっと守り続けてきたからだろうと思っています ほかの町と違ってパンセロだけ村の周りにシールドが張られているのが見られるのは人類の拠点となっていて設備が充実しているからなのか、あるいはゲイルが守っているからなのか
アータイ
割と最近ロダス国からカステラ国に移った都市でロダスの慣習が見受けられる ただでさえリサが借金の形に奴隷にされていただけでも印象が悪いのにバーディとジークが本当に処刑されたと思った時はキレそうになった カステラが40年前に死刑を廃止していてほんとによかった…
デイア
広い 構造が、構造が複雑すぎる…!と思ったのもつかの間、すぐに慣れたから人間ってすごい
このゲームの偏執的なドットの美しさをこれでもかと表現した町でとても奇麗 でも一番びっくりしたのは表から見ると綺麗な塔が実はホログラムで実際は内部が侵略を受けて壊滅していたこと ここから一気に話が広がって古代の技術も絡んでくるので転換ポイントとして印象深い
コゼット
パンセロと同じ田舎だけれどBGMがそこはかとなく不穏で不気味 ひたすら草原が広がっていて孤独と不安を煽られるような空気感がある
でも住民はパンセロみたいなのほほんとした人が多くてちょっと和む ゲイルも多分故郷のことを思い出していたんじゃないかな
ところで地下のロイヤルアーカイブにいたメインフレームさんはマザーと意識共有しているのかな?そっくりさんだからクラウドで繋がったりしていない?
ファースト~ラストウォール~スコーチランド周辺の廃墟
ファーストはまだまだ豪華絢爛でいかにも強くてかっこいい軍隊!って感じだったのにラストウオールに行くと古代兵器の残滓と命のやり取りをしている殺伐とした雰囲気でいかに大戦が恐ろしいものなのかを実感させられる 廃墟周辺のフリーバトルでそれを体感し心底震え上がった モールマイン怖すぎる… 明確に死人が出ている地域で、現代ののほほんとした雰囲気はここで終わり、ここからは古代の残滓と向き合うシリアスな世界になっていく
スコーチランド~ミュール洞窟~スフィア周辺の台地
地獄。ここから一気に難易度が上がり古代兵器たちの嵐のような弾幕をかいくぐって進むことになる 洞窟物語の最後の洞窟オマージュっぽい赤い鉱石が輝く洞窟はなんとトゲだらけで迂闊に歩くこともままならないし虫地獄なので立ち止まっていると虫にたかられて死ぬ でもワールドマップのスコーチランドの廃墟の奥に見える洞窟からスフィアのある断崖の台地に上ってきたのが見えるのはドラクエ4のデスマウンテンに出るマップとドラクエ2のロンダルキア台地を合わせた感があってすごく好き
ここから先は現代人未踏?の大地なので人間はいなくなり、古代の兵器たちだけの世界になっていく
オーランシア~テラルム
地獄に咲く一輪の花 古代の生体兵器のうち戦いを好まない個体が集まってできた生体兵器たちの楽園 ある意味フェノトピア フェニックスたちも戦いに疲れたらここに住むといいよ
メルリがとてもかわいい 「メルリは責任感のあるハーピー!」いいよね
スフィア~メガリスゾーン
地獄。無慈悲な古代兵器たちのビームがゲイルを弄ぶリョナいゾーン メガリスという鬼が山のようにいるが古代人はこんなのいてどうやって生活していたんだ…
プリスティンシティ
地獄の休憩所 元々エデンのラボで働く研究者が住むための施設なのでこれまでの無機的で殺伐とした場所に比べて生活感のある場所になっている 今は管理用のゴーレムがいるだけだけれど人が住む場所という空気は地獄を抜けてきて張り詰め切ったプレイヤーとゲイルを安堵させる
エデン
×楽園
◯地獄
ラストダンジョンだけあってとても広く敵が強い でも攻撃自体はスコーチランドとミュール洞窟の方が激しいので落ち着いて対処すればそこまで危険じゃない
むしろここで手に入る怒涛の情報の方が大事 どうやって地球は再生してきたのか、古代の人は生体兵器をどう思っていたのか、生体兵器は単なる道具ではなく自我を持つ命であることをここで暮らしていた研究者達のやり取りの記録から見る事ができる 生々しく所帯じみた会話ログから古代の人間も現代と同じである事がはっきり分かる
最深部では遂にフェニックスの正体、そしてゲイルの正体が明らかになる 人間を救う神のはずが人型生体兵器であり、そしてゲイルもまたそれの一個体であるという情報はうっすら予測はしていたものの衝撃的だった
BGM
アヌリ寺院
初見で感動した音楽 ラピュタのオープニング感のある開幕からエキゾチックなドラムとピアノが遺跡がかつては高度な文明を持っていた事、今は自然に帰って朽ち果て、冷たく湿った空気の間を暖かい陽光が差し込んでいる様子を演出する
ボスバトル
ヒロイックな開幕から激しいピコピコ音とロック、そして終盤のピアノの流れるような旋律と激しく展開の変わる名曲 僅か2分ほどの曲にここまでの展開を持たせるのは見事としか言いようがない
ダンジョンブレイカー&白い塔
デイアの地下牢から白い塔のBGM 展開に合わせるように一気にシリアスな重々しいピアノと侵略者のSFバリバリな様を表す電子音が特徴 この辺りから古代の技術が一気に全面に出るのでこれまでとはガラッと印象の変わる重い曲を出すのは印象によく残る
小麦街道&コゼット村
静かで穏やかなんだけれどどこか寂しくて不穏な曲 デイア後は一気にシリアスになるのでほのぼの感はここでほぼ消失するのに合わせているのかもしれない
古城
ラストウォール周辺の曲 ここからは古代兵器によって明確に人が死んでいる描写が入る ラストウォールから先は古代兵器が跋扈する危険地帯で今なお「人間を殺す」為だけに存在している者達の世界となっているからかどことなく絶望感というか悲しい雰囲気が漂っている
スコーチランド&ミュール洞窟
地獄と絶望のBGM ミュール洞窟はともかくスコーチランドは怖すぎる 完全に人間のくるべき世界じゃない
ミュール洞窟は洞窟物語のオマージュなのかなかなか勇壮な曲で、地獄の虫達と戦うプレイヤーとゲイルを鼓舞してくれる はず
オーランシア&テラルム
地獄に咲く一輪の花らしく穏やかで優しい曲 丁度季節が秋の為かフルートの音色が木々の間を抜ける冷たい風を思わせる
テラルムはオーランシアに比べてピアノ重視の穏やかで優しいながらも寂しいBGM 住民達の平和さとは裏腹な寂しい曲調は彼らが生体兵器という人類の業によって生まれた存在だからなのかもしれない
エデン
ラストダンジョンらしく電子的で重々しい曲 水中だからかふわふわした雰囲気もある どこかの軍事基地内のような孤独で重い曲調はこの先にある世界の真実に対するゲイルの不安を表しているのかもしれない エデン内ではバートの通信が切れており文字通りゲイルは孤独に戦う事を強制される為その意味もあるのだろう
マザーコンピュータ
警報音じみたエレキから始まるラストバトルのBGM 不安を煽る電子音と勇ましいドラム、悲しげなピアノが入り混じった曲調 フェニックスの真実と自分の正体を告げられてなお人間を守る為、銃撃されようとビームで撃たれようと電撃を浴びせられようと一人きりで戦うゲイルの痛々しいまでの決心と「不良品のフェニックス」を殺処分しようとするマザーの冷酷さ、人間によって作られた存在同士のぶつかり合いを表したような勇壮で悲しい曲である