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地方公立美術館の学芸員です。ただの記録として。

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最近の記事

【鑑賞記録】没後300年記念 英一蝶 風流才子、浮き世を写す

サントリー美術館で開催している(11月10日まで)「没後300年記念 英一蝶 風流才子、浮き世を写す」を拝見しました。 拝見に伺った時は遠山記念館が所蔵する重要文化財「布晒舞図」は展示期間外だったため見ることができませんでした。入館口に展示されてないことが告知されていました。 展示は初名の多賀朝湖時代、三宅島流罪の島一蝶時代、恩赦で許され江戸に戻ってからの英一蝶時代の三セクションで構成されています。 最初に展示されている「四条河原納涼図」(千葉市美術館蔵)と「投扇図」(

    • 【鑑賞記録】Gold 明治の蒔絵 with 井上涼

      MOA美術館で「Gold 明治の蒔絵 with 井上涼」を拝見しました。 明治の蒔絵作品の展示より前に近代版画を数多く拝見できたのが良かったです。 どちらの作品も明治時代の版画作品としてよく知られています。橋口五葉の作品は雲母がよく残っていて神々しく感じました。 明治の工芸だと超絶技巧が注目されやすいですが、伝統的な技法の解説パネルが用意されていて技術の高さが良くわかりました。 赤塚自得は寺崎広業に絵画も学び白馬会で洋画も学んだ多才な工芸家です。板谷波山や香取秀真と工芸

      • Allie Duun - Subway Surfing

        Allie DunnはNYで活動するシンガー・ソングライター。声が好き。

        • Forget Regret - Hillside

          Forget Regret はロンドンを拠点とするバンドです。爽やかな感じとどことなくアシッドジャズ的な感じが混ざっていて聴いていて心地よいです。

          Paloma Cámara - LA HERIDA QUE DEJÁS

          Paloma Cámaraはアルゼンチンのシンガー・ソングライターです。 4月後半から今までで福田美術館の「君があまりにも綺麗すぎて ~福田コレクションの美人画~」展、正木美術館の「生きとし生けるもの」展、東京国立博物館の「法然と極楽浄土」展、滴翠美術館の「歌留多」展、あべのハルカス美術館の「徳川美術館」展、海の見える杜美術館の「百花百鳥」展を拝見しました。鑑賞記録書く気力が出ませんでした。徳川美術館展で土佐光起の「小朝拝・朔旦冬至図屏風」を板谷慶舟が模写していることを今更

          Paloma Cámara - LA HERIDA QUE DEJÁS

          Astels - Drive to You

          Astelsはフランスのデュオです。低めの声が好みです。

          Astels - Drive to You

          Flo Grell - Edge

          Flo Grellはドイツ・ハンブルグのシンガー・ソングライターです。出だしのギターがかっこよくて、リズムも好みです。

          Flo Grell - Edge

          Maya Malkin - XOXO

          Maya Malkinはカナダのシンガー・ソングライターです。ソロになる前はMotel Raphaelというバンドをしていました。良いポップ・ミュージック。

          Maya Malkin - XOXO

          Sunlette - Stressed Out

          SunletteはEmily EddinsとMAGHのユニットです。ロサンゼルスを活動の拠点としています。インタビューを読むとMAGHはコロンビアのサンタモニカ生まれでシャキーラと同じ病院で生まれたとのこと。淡々と進むグルーヴが好みです。

          Sunlette - Stressed Out

          【鑑賞記録】特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより」

          中之島香雪美術館で開催している特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより」(5月26日まで)を拝見しました。本展は岡山県立美術館、大分県立美術館へ巡回します。 日曜日に伺ったので入館制限が若干ありました。土日は一日1,000人以上の入館者数になるとのこと。 はじめと終わりに広重に関する縁の資料があり、間に北斎の作品と広重の作品が並びます。いつもの壁面ケースの前に壁を設えてあるので展示空間としてはかなり狭くなっています。肩越しに作品を見るのも難

          【鑑賞記録】特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより」

          【鑑賞記録】春季特別展「歌留多」

          滴翠美術館で開催している春季特別展「歌留多」展(6月9日まで)を拝見しました。 滴翠美術館は山口銀行(三和銀行の前身)の頭取を務めた山口吉郎兵衛が収集した美術品を公開している美術館です。芦屋の閑静な住宅街にあり、ベランダからはフランク・ロイド・ライトが設計したヨドコウ迎賓館が臨めます。 山口吉郎兵衛は遊びにまつわる美術工芸品を収集しました。滴翠コレクションの中で特に知られるのが「天正かるた」で、今回の展示でも陳列されています。一枚の「天正かるた」表裏を剥がして隣り合わせて

          【鑑賞記録】春季特別展「歌留多」

          【鑑賞記録】開館40周年記念 源氏物語 THE TALE OF GENJI ―「源氏文化」の広がり 絵画、工芸から現代アートまで―

          東京富士美術館で開催中(3月24日まで)の開館40周年記念 源氏物語 THE TALE OF GENJI ―「源氏文化」の広がり 絵画、工芸から現代アートまで― を拝見しました。 『源氏物語』を題材とする絵画を源氏絵と呼びます。一番知られている源氏絵は言うまでもなく五島美術館と徳川美術館に分蔵される国宝「源氏物語絵巻」です。トーハクのやまと絵展に出陳されていたので本展では展示されていません。俵屋宗達の国宝「源氏物語関屋澪標図屏風」もお休みです。本展のタイトルにあるように源氏

          【鑑賞記録】開館40周年記念 源氏物語 THE TALE OF GENJI ―「源氏文化」の広がり 絵画、工芸から現代アートまで―

          Laura von Mari - Fog

          Laura von Mariはロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで学んだシンガー・ソングライターです。

          Laura von Mari - Fog

          ROTEM - See Ya

          ROTEMはアムステルダムを拠点とする8人組。日本のシティ・ポップとフレンチ・ディスコにインスパイアされたと公言するEP「PHASE 1」を2023年11月に発売しました。

          ROTEM - See Ya

          【鑑賞記録】「金屏風の祭典ー黄金の世界へようこそー」

          岡田美術館で開催している「金屏風の祭典ー黄金の世界へようこそー」(6月2日まで)を拝見しました。 岡田美術館には伝俵屋宗達筆「源氏物語図」の団家本(絵合図)と藤井家本(明石図)それぞれ1点ずつが所蔵されています。今回は藤井家本が展示されているので拝見に伺った次第です。 明石図は源氏が明石入道の誘いを受けて夜更けに馬で訪れる場面が描かれます。源氏一行は画面下側に描かれ従者たちは半身で描かれます。右上に銀で月が描かれていて、人物を半身で描くことで空の高さを意識させます。掛軸で

          【鑑賞記録】「金屏風の祭典ー黄金の世界へようこそー」

          【鑑賞記録】特別展「本阿弥光悦の大宇宙」

          東京国立博物館で開催中の特別展「本阿弥光悦の大宇宙」(3月10日まで)を拝見しました。 (画像出典ColBase:https://colbase.nich.go.jp/) 刀剣の鑑定家であり能書家でもあり、漆芸家、作陶家としても知られる本阿弥光悦を紐解く展覧会でした。 今回の鑑賞ポイントは書と下絵とのコラボレーションとしたかったのですが、多岐にわたる作品が展示されていて下絵のあるものは少なく目的には叶いませんでした。やまと絵展と比べると借用先が厳選されていて、よく知られる

          【鑑賞記録】特別展「本阿弥光悦の大宇宙」