フライドポテトをカリカリのまま届けるための新たなデリバリー用パッケージとは
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2023年4月10日配信 Vol.110より
Briefing
デリバリーサービスでフライドポテトを注文した際、水分を含んでべちゃべちゃになったポテトにがっかりした経験はないだろうか?フライドポテトはフードデリバリーの人気メニューで、特にアメリカでは2022年に注文されたフードのうち、フライドポテトが14.8%を占めたというデータもあるとRetail Brewが記事で紹介している。
しかし、フライドポテトのデリバリーは大きな課題を抱えている。配達するあいだに、揚げたてのカリカリの食感が失われてしまうという問題だ。
そこで、フライドポテトをできたての状態で届けるためのパッケージの開発が進められている。
巨大フードチェーンにもフライドポテトを卸しているLamb Weston社のKim Cupelli氏によれば、フライドポテトを配達する際の問題点は、密閉することによって蒸気や結露を内部に閉じ込めてしまうことだという。そこでたとえば梱包資材メーカーのNovolexは、天面と側面に楕円形と三角形の穴が開いた容器を開発した。他にも、SAVRpak社ではロケットにも使われている熱力学の知識を応用し、梱包資材の内蓋に貼り付ける四角い粘着パッドを開発した。粘着パッドをあらかじめ冷凍庫で保管しておくと、熱力学の法則で空気中の蒸気がパッドに集まり、箱の中で結露することなく、パッドの中に水分が溜まる仕組みだ。同社は2021年に350万ドルのシード資金を確保している。
コロナ禍がある程度収束したとはいえ、利便性の高いフードデリバリーには引き続き需要があると考えられる。と同時に、フライドポテトのみならず、あらゆるフードで、本来のおいしさを損なうことなく運ぶための容器の開発は、今後さらに需要が高まる領域ではないかと思われる。
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