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Twitter政治アカウントの実現したいことをツイート通りに受け止めてはならない

Twitterをやる上で気を付けた方が良いと思うことの一つに「迂闊に政治アカウントをフォローしてはならない」というものがあります。
これはどういうことかと言いますと、単純に政治アカウントはツイート量が多いからです。
Twitterで迂闊にフォローしてはいけないアカウントの種別は2つあります。
1つはエロアカ。自宅のデスクトップPC専用アカウントでフォローする分には良いかもしれませんが、外出先でも使うPCやタブレットに入れたアカウントでフォローするのは絶対に避けましょう。周囲から覗かれた際に大変危険です。
そして2つ目が政治アカウント。本当に単純ツイート数も多いことながら、リツイート数も多い。常に誰かと喧嘩しているため、タイムラインが汚れます。
単純ツイート数の多い政治アカウントですが、今回はこの政治アカウントについて述べさせていただきます。

🐥本当に問題意識を持って活動するのはごく僅か

これはね、真面目に政治活動やればやるほど「問題解決意識を持って活動してるTwitter政治アカウントはごく僅かしかいない」ということを痛感させられます。

最近この記事が話題になることがあったようですが、これは私がかつて反自民運動に参画していた人間に口酸っぱく言い続けてきたことであります。
私とて安倍政権時代に盛んだったヘイトスピーチに問題意識を持ち、解決に向けて動いた身、どうやったら今の野党が支持を伸ばせるかなんて必死に考えてきたモンです。その一つとして「最低限やらなきゃいけないこと」と提示したことが「有権者を見下すな」と言うことです。
で、それはできたのかっつうと、出来てないわけです。
尤も、これは反自民主義者だけの話ではありません。かつての安倍政権支持者とて「自分達の思い通りに動かなかった有権者のことは見下す」のです。
それが露わになったのは安倍政権退陣後です。菅政権、岸田政権となるにつれて、ネット保守の価値観が意外と大多数の一般的な有権者ともズレていたというわけです。それは菅政権の支持率の移り変わりや、現在の岸田政権の支持率から見ても明らかと言えましょう。

かつての安倍政権支持者は今、高市早苗支持に回っているわけですが、岸田政権の支持率は安定しています。
一応ググれる範囲での岸田政権支持率を調べて見ると、日経や産経でも毎日新聞の示す世論調査に於いても概ね6割支持なので、NHKの出した支持率が低い結果に当たります。
これを以てしても5割の国民は概ね岸田政権を支持しており、2割5分の国民は良くも悪くも思ってない(単純にわからないも含む)わけです。
実は岸田政権は右派左派両方の政治アカウントから嫌われています。岸田政権を嫌う理由が右派左派で違うだけです。
しかし「どっちの陣営も岸田政権を概ね支持する・中立に位置する7割の人間の気持ちは分からない」し「7割に位置する国民を見下す」ことには変わりないでしょう。

📸ホンネでない正義にリスクや手間はかけられない

いわゆる政治に対する本気度って言うのは「オフラインでも活動する人間の数」によって、ある程度測ることが出来ます。
例えば昔、フランスで黄色いベスト運動(暴動)がありましたが、アレの参加者は28万人いるのです。イル・ド・フランス(フランス版首都圏)の人口は京阪神と同程度の規模にも関わらず、です。
一方、日本の首都圏は世界一の人口数を誇る3805万人です。
Twitterの登録人数は約4500万人、その内の3分の1は首都圏の人間とし、政治アカウントは160万人いると仮定します(この80万人の論拠は古谷経衡氏の出したネット右翼200万人中4割は首都圏在住を2倍にしたもの)。
政治思想の左右それぞれで80万人ずついると仮定してもですね、日本人、デモしないんです。
フランスの黄色いベスト運動は28万人参加してると言いました。
対する日本の安倍晋三退陣を望む国会前デモなんかは、3万人くらいしか参加してないです。私が取材したところでは、3分の1近くがTwitterも知らなそうな高齢者でした。
でもね、デモが盛り上がらないのは左派だけではないですよ?
右派もこの点は同じで大抵いつも同じ顔触れを見ます
なんでそうなるかって、そりゃツイートしてる「理想の社会の実現」とやらに向けたリスクや手間を負いたくないからですよ。
表に出るって言うのはリスクを伴う行為です。マスコミに撮られて新聞に映っちゃうリスクはあるし、場合によってはネットタトゥーを残すことになりかねない。黄色いベスト運動に参加したフランス人とTwitter政治アカウント日本人はハナから覚悟が違うわけです。
在日韓国人・朝鮮人に対する反差別運動で活動を続けている男に野間易通という人物がいます。彼は一度、Twitterで自宅住所を喧嘩相手に晒したことがあります。
野間は決して大柄な男性ではありません。やや小柄です。しかし、誰一人として彼の自宅を襲撃したなどという話は聞いておりません。何故なら「快楽の為にツイートしている正義感の為に野間を襲って逮捕されるリスク」なんか背負えないからです。反面、野間は自らの活動に生命を賭けてる自負があるんですけどね。
じゃあ日本の政治ツイッタラーは何で主張を通そうとしてるかと言えば「ツイデモ」です。
「ツイデモって、そんなんやったって何も意味ないよ・・・」って話なんですけどね。
家の中で犬がいくら吠えても意味がありません。犬は外で吠えるからこそ人間を怯ませることが出来るのです。

例えば拉致被害者奪還ツイデモなんかもそうです。
週一くらいで行われてましたが、アレ、安倍政権の7年半、一度だって日朝会談実現しなかったでしょう?
ツイデモなんて所詮インコのさえずりに過ぎません。それでも「ツイデモに意味がある」と思う(思いたい)のは、リスクを賭けずに正義を楽しめるのがツイデモくらいしかないからです。

✨ホントに実現したいのはキラキラしているオレ・アタシ

だいたいからしてフランス人と日本人では政治にかけるエネルギーが違います。と言ってもフランスの方が選挙の投票率は低いんですけどね・・・。
フランスやアメリカはデモをする人数が日本とは桁違いなのは、文化の違いによるものも大きいと思われますが、日本人ツイッタラーを見ると、必ずしも「理想の社会の実現のためにツイートしている」と言うわけではございません。
知り合いからこんなことを聴かされたことがあります。
「オタク君て毒親に対抗するための手段がオタク趣味だったんじゃないか」と。
これを聴いて「あー、一理あるわぁ」という気分になりました。
これでも裏で色んな政治アカウントとDM交わしたりオフで会ったりしてますからね。酷い時にゃトレンディードラマさながらの奇天烈な人間関係を目の当たりにしたモンです。
するとね、わかってくるんです。
「コイツらは『理想の社会』やのうて『キラキラしている俺・アタシ』こそ実現したいことやったんやろうなぁ・・・」っと。
これは首都圏160万人(推定)の全Twitter政治アカウントに言えることで、自分がオフでもたくさんの人に会って来たからこそ「ホントに問題意識持って活動してるのごく一部や」と言えるわけです。
ま、Twitter政治界隈はフォロワー数と知性が反比例するなんての、よくあります。タコツボ化も激しいですし、関わらないのが身のためです。

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