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有料風俗ブログを書いてたら、税務調査がやってきた(1)

2024年8月半ば。
一介のサラリーマンである私は勤務を終え、帰宅した。
いつものようにポストをチェックすると夕刊にまじって、薄っぺらい封筒が入っている。

「?」

〇〇税務署?

イヤな予感。
自室で封筒を開くと紙切れが1枚。「連絡依頼票」なるものが入っていた。
「下記のものが担当者なので、連絡してほしい」と書かれていた。

なんだこれは?

ネットで調べてみてわかった。税務調査の日程調整のためのものらしい。

なにゆえに私のところに税務調査が?
そして、担当者の肩書が「情報技術専門官」。
この肩書の人は主にネット関連など、IT系を担当しているそうだ。

私はFC2ブログで風俗情報の有料ブログを書いている。

http://shippu6.blog.fc2.com/

どうもこのブログの収入がひっかかったようなのだ。

それにしても、個人事業主ならわかるが、副業にもなっていない、有料ブログに調査が入るのか?

調べてみると、個人に税務調査が入るのは納税者全体の0.5%らしい。

すごい珍しい確率だ。
そういうのなら宝くじでもあたってほしい。

所得税とか住民税はリーマンなので源泉徴収で引かれているから、ほとんど関心がなかった。もし、ブログの収入がひっかかるとしても、風俗店やホテル代などの「経費」を差っ引くと、利益なんて出ていないと思うが、そのあたりはどんぶり勘定だったので、なんとも言えない。

調べてみると、リーマンなどの本職を持っている人は年間20万までの(本職以外の)収入は確定申告しなくてよいらしい(学生などは30万)

この税務調査は拒否することはできない。
連絡しなかったら、ある日突然やってくることになる。

税理士に丸投げするのが楽だと思うけれど、あいにくそんな知り合いはいない。

ネットで調べてみると、無料相談を受け付けているところが何か所かあったので、メールを送ってみる。

そして、翌日、私は指定された電話番号に連絡してみた。あいにく担当者は夏季休暇だったが、「話は聞いています」という同僚がいたので、訪問日の日程を決めた。

子供の夏休みが明けたあとで、家族が仕事に行って誰もいない日を設定。

その日から、めぼしい税理士事務所を見つけては、無料メール相談に質問を投げる日々が始まった。

たまに「現在繁忙期なので有料になります」という事務所があるが、あれはフェイクだ。「繁忙期」ではなくて、いつでも有料なので、ひっかからないほうがいい。ちなみに1時間で1万円。

ほかの事務所さんは30分無料で話を聞いてくれた。

私が声をかけた事務所は5つ。

01 さきがけ税理士法人
親身ではあるけれど、ふっかける傾向がある。金額は125万だが、
節税効果よりもギャラのほうが上回るかもしれないので、
最初は本人対応したほうがいいのではという意見。

02 OAG税理士法人

135万。高い。一度本人対応した案件は断るとのこと。
本人対応して話した内容と、のちに請け負ってからの内容に齟齬が出てくることがあるため。

03 税理士法人GNs

一度あたってみて、問題があれば対応します派。安い。
休日も電話対応してくれたが、イケイケドンドン派である。

04 新宿スカイ税理士事務所
親身。できれば最初から介在したい派
基本料金12万+対象年度×5万

05 佐々木卓税理士事務所

フレンドリーな感じ。最初からでもどちらでも。

最初は丸投げしようと考えた。
しかし、事務所によって「最初は自分で対応してみて様子をみてみたら」という意見もあり、心が毎日のように揺れる。

並行して、2019年から2023年までの5年間の収支を計算してみる。この5年間が調査対象だったからだ。
風俗嬢へリピートのタイミングや、次に誰に入るのか、などを考えるために、「いつ、どの店の誰」に入ったのかはExcel管理していた。

そこにFC2からの収入金額、後年にはワクストやcodocの分も加わってくるが、それらを記載して、「年収」を出してみる。なるほど。

次に、風俗で遊んだ「経費」を出してみる。「どこの店の〇ちゃんに何分で入ったか」は記憶している。私はほぼすべて、初回はその店の最短時間(50分~60分)で入り、一期一会がほとんどだけど、性癖が合った人にはリピートする。リピートもたいてい90分程度。
なにより、最初に入ったときのレポートが「原稿」として残っているから、それを読めば思い出す。

料金はこの5年で上がった店もあるが、ほとんど同じなので、現在のホームページの料金表から割り出せる。一部、外税計算の店もあるが、料金表に明示してあるので、一つ一つ確認していった。また、「交通費」も経費に入るので、自宅を出て遊んで自宅へ戻ってくるところまでの交通費も計算していく。

こうして計算していった結果、5年間のうち、2年目だけが黒字で20万の限度額を少し超えていた。それ以外の年度は真っ赤っかの大赤字である。

だから、ブログ収入で追徴されるのは2年目のほんのわずかな黒字分(正直、お遊び1回分くらい)に対するものくらいのはず。
しかし、なぜそんな大赤字に気づかなかったかというと、実はもう一つの収入源があり、それが大きかったためだ。のちに、こちらの収入のほうが大問題となってくる。(つづく)

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