コロナ時代の音楽の売り方
どうも、Celluliteです。
前回は自己紹介資料と致しまして自分について記事を書いてきましたが、
今回は音楽業界の現状と将来の音楽業界について自分なりに考察します。
音楽の需要は今も昔も変わっていない
日本にいると、「音楽業界は90年代と比べると儲からなくなったな…」とか
音楽の需要自体が下がっている様に感じられるかもしれません。
しかし、世界規模で見るとそんな事は無いのです。下の画像を見て下さい。
これは2001年〜2018年までの世界規模での音楽市場利益の推移を表したグラフになります。棒グラフの色は利益の獲得元を表しています。
赤は物理的なもの(CD、カセットやライブグッズ)、黒茶色はダウンロードコンテンツ、青はストリーミングコンテンツを表しています。
結論から言いますと、2020年現在でも世界規模での総音楽利益は伸び続けており、20年前と変わっていません。
確かに2004年にダウンロードコンテンツが登場してから、
2015年までは総利益は2001年頃と比べて低下しています。
しかし、ストリーミングコンテンツの普及によりCDやカセットを補う形で
経済の盛り返しが起きているのです。
日本の音楽業界の現状
それに対して日本の音楽業界はどうでしょうか。
現状ネットに公開されているものは2017年までのグラフしかありませんが、
こちらをご覧ください。
この画像を見て頂けるとわかりますが、日本はCD等の音楽ソフトとイベントでの利益がメインであり、ストリーミングでの利益は低いままなのです。
アイドル産業が握手券をつける形でCD利益を得ていたり、ライブ、音楽フェスブームなどの台頭によりこの様な内訳になっているかと推測されます。
なぜ、日本の音楽業界の利益内訳がこの様になっているのかというのは、
音楽の様々な権利問題やビジネスモデル等複数の要因が絡んでいるからと思われるので、本記事では言及しません。
日本のメインの儲け方がコロナで全く通用しなくなった
上の図にもある通り、日本は未だ音楽ソフトとイベントでの利益がメインです。もっと言うとCDは握手会などや特典会のチケットを付ける事により購入されたり、CD以外のイベントグッズもライブや音楽フェスで販売されています。つまり、日本の音楽業界はイベント興行を軸として経済を動かしていたのです。
2020年現在、言わずもがなですが新型コロナウィルスによりこの軸としていたイベントが軒並み中止となっています。この事は日本の音楽業界によって大打撃になる事は間違いありません。ビジネスモデルの根本的な見直しや、
新型コロナウィルスの流行が収束した後もイベントの新しい形態を模索する事が不可欠となっているのです。
日本の音楽業界のトップが世界市場を視野に入れている
昨年の3月、Newspicks社の番組で日本の音楽業界の稼ぎ方について様々な方が討論を交わしています。詳しくはNewspicksでこの討論動画が見られるのですが、僕が気になったのはサザンオールスターズのプロモーションを担当した当時ビクターの取締役であった今井さんが討論終了間際にこの様な言葉をおっしゃっていました。
「CDは売れなくなったが、インターネットの普及により音楽市場が世界に拡大し、デジタルコンテンツで利益を得られる様になってきた」
これはコロナ流行前の発言ですが、イベント興行がビジネスモデルとして崩れてしまった今、この傾向が今後急進的に進んで行くと予想されます。
つまり、
いかにして日本の音楽をインターネット上で世界中に発信していくのか
という事が日本の音楽業界の最重要課題になっているのです。
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