見出し画像

暦(こよみ)

 早いもので、8月も今日で終わり!私の中では、信じられない速さで時間が過ぎた気がするのですが、皆様は夏を満喫されましたか^^?

 さて、このメル知恵では、夏越の祓や重陽の節句、二十四節気など、現代の日本人には馴染みが薄くなってきている暦(こよみ)について度々触れて参りましたが、日本では新学期が始まり、海外では学年が変わる9月を目前に、改めて暦(こよみ)について深堀りしてみたいと思います!
 
 現代の日本は、グレゴリオ暦を基準として世の中が回っていますが、実はグレゴリオ暦が使われ始めたのは、遥か昔からではありません。1872年12月2日、時の明治政府は「太陰太陽暦を廃して太陽暦を広く配布する」と大政官布告をしました。この改暦の布告は、明治5年11月9日(1872年12月9日)に公布され、これにより、西暦1873年1月1日に合わせ、明治5年12月3日が明治6年1月1日となりました。この急な改暦の原因は、明治政府の財政難(Wikipediaを参照)が原因だったと言われていますが、今の私達の生活に照らし合わせると、信じられない急激な変化だっただろうと想像できますよね。

 日本は、いくつかの大陸プレートと海洋プレートが重なっている上にあるので、火山も多く、古代から地震や噴火、台風などの自然災害を、常に想定して生活しなければいけませんでした。そういった厳しい自然環境に住む古代日本人は、自然を畏れ敬い、共存する知恵を持っていた民族だと言われています。月や太陽などの天体の動きは、火山の噴火、地震にも影響があるというは、現代の科学では証明されていますが、改めて、月の満ち欠けに添った暦であった太陰太陽暦を意識してみると、なるほど!と思う事がたくさんあります。

 人間の体は、子供で70〜75%、成人で60〜65%、老人で50〜55%が水分でできていますので、当然、心や体は月の引力による影響を受けます。警視庁には、新月や満月の時は、明らかに交通事故が増加するというデータがあり、株価については、新月、満月の時は相場が荒れやすかったり、相場の転換点となりやすいと言われており、新月で株価が底打ち、満月で高くなりやすい傾向があるようなのです。
 太陰太陽暦では、グレゴリオ暦の2023年1月22日が元旦となり、2月3日が節分、2月4日が立春でしたが、まだまだ寒い時期なのに、どうして「春」なの?と思われる方も多いと思います。ですが、敏感に周囲を観察してみると、なんとなくわかる気がします。寒さが緩む一瞬を狙ったかのように、梅の花がほころび始めたり、凍っていた土が太陽の暖かさで水分が出てくる時期も2月の暖かい日からだと思いませんか^^?「凍て返る」という早春の季語があるように、暖かい日が数日続いた後に寒さが逆戻りする事などを繰り返しながら、ゆっくりと季節が変わっていく様を観察し、感じてきたのが日本人なのかもしれません。

 現代の私達にとって、特に土の変化は、アスファルトで整備された道路からは感じ取る事はできません。そもそも、裸足で自然と接する事自体が、海に入る時くらいしかないのが現状です。ですが、こんな時代だからこそ、空を眺め、月を観て、風を聴き、雲をよみ、土を感じ、虫の声を聴く時間を、特別に作ってみるのも良いのではないかと思いました。

 そして、今日は満月です^^

 ではでは、また(^o^)/


いいなと思ったら応援しよう!