H3ロケット4号機、打ち上げ延期―要因は「氷結層」
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月28日、30日に予定していたH3ロケット4号機の打ち上げを延期すると発表した。
打ち上げ当日の天候悪化が予想されるためだという。新しい打ち上げ日については、決定し次第発表するとしている。
要因は「雷」
H3ロケット4号機は、防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載し、30日午後に種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられる予定だった。
JAXAによると、現在の気象予報では、30日は雷の発生と強風が懸念される状況だという。
ロケットの打ち上げやその準備作業においては、いくつもの制約条件が設けられており、雷が発生する可能性があると、安全上、ロケットの打ち上げ作業を中断しなければならず、また強風もロケットの移動や発射に影響を及ぼす可能性がある。
説明したJAXAの有田誠さん(H3プロジェクトチーム プロジェクト・マネージャー)は、「今回の延期を決めたいちばんの要因は、制約条件にある『発射前及び飛行中において機体が空中放電(雷)を受けないこと』という点だった。雷を発生させるような雲が飛行経路上にないことが条件になっているが、30日には雷を発生させる可能性のある、いわゆる『氷結層』が、かなりの厚さで発生する可能性がきわめて高いと予測している」と説明した。
また、台風21号の接近により、31日以降の天気も芳しくない状況が続く。有田氏は「今日の段階では、新たな打ち上げ日は設定することができなかった。決まり次第、発表したい」と語った。
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