探検された天の世界 - Celestial Worlds Explored

鳥嶋真也  宇宙開発評論家┊宇宙開発史家┊宇宙作家クラブ会員 宇宙に関する取材、記事や…

探検された天の世界 - Celestial Worlds Explored

鳥嶋真也  宇宙開発評論家┊宇宙開発史家┊宇宙作家クラブ会員 宇宙に関する取材、記事や論考の執筆などを行っています。 お仕事のご依頼などはWebサイトの「お問い合わせ」からお願いいたします。 https://kosmograd.info/

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【概要】  フリーランスで宇宙に関する取材、執筆活動をしている鳥嶋真也と申します。  旅費交通費や機材代など、取材にかかる経費は基本的に私費でまかなっており、限界がみえてきています。  今後の継続的な取材、報道のため、皆さまのご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。 【売上の使い道について】 1. 取材の旅費交通費  ロケットの打ち上げをはじめ、現地に赴いての取材には多額の旅費交通費が必要になります。  たとえば種子島への取材の場合、高速船や航空機、複数日の宿泊が必要になることから、1回の取材で約10万円かかります。  こうした旅費交通費は、取材にあたって毎回必ず掛かるものであることから、まず第一に充てさせていただきます。 2. 機材購入費  ロケットの打ち上げの取材にあたっては、数km離れたところから撮影することから、超望遠レンズや頑丈な三脚などの機材が必要になります。  現時点では、取材に必要な最低限の機材は揃っているため、旅費交通費ほど急を要しているわけではありません。将来的な機材の更新、拡充が必要になった際にあらためて検討したいと考えています。

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最近の記事

H-IIAロケット49号機、9月16日の打ち上げを中止 高層風の予測が条件満たさず

 三菱重工は2024年9月16日、同日午後に予定していたH-IIAロケット49号機の打ち上げを中止すると発表した。  打ち上げ時の高層風の予測が条件を満たさないためだという。  新しい打ち上げ日については、決定し次第発表するとしている。 理由は高層風 H-IIAロケット49号機は内閣衛星情報センターの情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載し、9月16日14時24分20秒に、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられる予定だった。当初、打ち上げは11日に設定されていたが

    • H-IIAロケット49号機、9月16日打ち上げへ 「最後まで気を抜かず、必ず成功させる」

       内閣衛星情報センターと三菱重工は、2024年9月16日に、情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載したH-IIAロケット49号機を打ち上げる。  H-IIAは50号機での引退が決まっており、打ち上げは残り2機となる。関係者は「手を抜いたり、気を緩めたりせず、これまでどおり確実に作業し、必ず打ち上げを成功させたい」と力強く語る。 打ち上げに向けた準備は順調 H-IIAロケット49号機は、内閣衛星情報センターの情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載し、所定の軌道へ打ち上げることを

      • H-IIAロケット49号機、9月16日に打ち上げへ

         三菱重工は2024年9月13日、天候不良により延期していたH-IIAロケット49号機の打ち上げについて、9月16日に行うと発表した。  打ち上げ時間帯は、14時24分20秒から14時25分21秒の間となっている。  なお、今後の天候状況などによっては、再延期の可能性もあるとしている。打ち上げ予備期間は9月17日から10月31日まで確保されている。  49号機は、内閣衛星情報センターの情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載し、所定の軌道に投入することをミッションとしている

        • H-IIAロケット49号機、天候不良で打ち上げ延期 延期が決まった3つの要因とは

           内閣衛星情報センターと三菱重工は2024年9月9日、H-IIAロケット49号機の打ち上げを延期すると発表した。  当初、打ち上げは9月11日の13時00分から15時00分の間に予定されていたが、打ち上げ時の気象状況が条件を満たさないと予想されることから、延期を決定したという。  新しい打ち上げ日は未定で、決定し次第、発表するとしている。 延期が決まった3つの理由 9日の種子島地方の天候は、沖縄地方に近接する低圧部や、高気圧周辺の暖湿気流の影響により、大気の状態が不安定

        H-IIAロケット49号機、9月16日の打ち上げを中止 高層風の予測が条件満たさず

          H-IIAロケット49号機、9月11日打ち上げ 情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載

           内閣衛星情報センターと三菱重工は2024年9月11日に、鹿児島県の種子島宇宙センターから、H-IIAロケット49号機を打ち上げる。  ロケットには、情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載し、所定の軌道へ投入する。  打ち上げ予定時刻は11日の13時00分から15時00分の間で、詳細な時刻は打ち上げ2日前の9日に開催される「打ち上げ前ブリーフィング」で発表される。  9月8日時点での天気予報では、打ち上げ予定日の11日、また機体移動などの作業が行われる10日も、雷が発生す

          H-IIAロケット49号機、9月11日打ち上げ 情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載

          H3ロケット3号機打ち上げ後 有田プロマネへの囲み取材 文字起こし

           2024年7月1日、H3ロケット3号機の打ち上げ後に行われた、有田誠さん(JAXA H3プロジェクト・チーム プロジェクト・マネージャー)への、囲み取材の文字起こしです。 ※基本的に発言をそのまま文字に起こしていますが、フィラー(「あのー」など)は削除しています。また、文章として読みやすくするため、元の発言の意味、内容を損なわない程度に、言葉を付け加えたり、削除したりしています。 Q:打ち上げを見ていたファンの方々に、メッセージをお願いいたします A:JAXA H3プ

          H3ロケット3号機打ち上げ後 有田プロマネへの囲み取材 文字起こし

          ルノー4L、発射台に立つ! イーロン・マスクが思いつくより前にあった”ロケットカー”

           スペースXの超大型ロケット「ファルコン・ヘヴィ」が初めて打ち上げられたのは、6年前の2018年のことだった。  いまでこそ、さらに巨大な「スターシップ」が登場したことで、やや存在感が霞んでしまったが、大型ロケットを束ねて強力なロケットにするというそのわかりやすい見た目や、分離された2本のブースターがほぼ同時に着陸する光景などは、いまなおロケットオタクの心をくすぐる。  そのファルコン・ヘヴィが初めて打ち上げられた際、マスク氏所有の「テスラ・ロードスター」が載っていたこと

          ルノー4L、発射台に立つ! イーロン・マスクが思いつくより前にあった”ロケットカー”

          H3ロケット3号機、打ち上げ

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年7月1日12時06分42秒、種子島宇宙センターから、H3ロケット3号機を打ち上げた。  ロケットは順調に飛行し、離昇から約16分44秒後に、搭載していた先進レーダー衛星「だいち4号(ALOS-4)」を分離した。  なお、詳細な打ち上げ結果については、このあと開催される打ち上げ経過記者会見で発表される予定となっている。

          H3ロケット3号機、機体移動が完了 明日昼に打ち上げへ

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年6月30日、H3ロケット3号機の打ち上げに向けて、ロケットを組立棟から射点へ移動させる機体移動を実施した。  ロケットは20時30分、移動発射台(ML5)の上に立った状態で、ML5ごと2台の移動発射台運搬台車(通称「ドーリー」)によって、大型ロケット組立棟(VAB)を出発し、約500mを約30分かけて移動し、21時04分に第2射点に到着した。  射点到着後、射点設備とロケットの接続作業が行われている。  このあと7月1日2時

          H3ロケット3号機、機体移動が完了 明日昼に打ち上げへ

          LE-9タイプ1Aエンジンのスロットリングや、H3ロケットの30形態などについて

           LE-9タイプ1Aエンジンのスロットリングや、H3ロケットの30形態などについて、ぶら下がりで伺ったことをまとめました。 Q:今号機でスロットリングの飛行実証を行うことになった経緯は A:スロットリングを行うことはLE-9の標準仕様だった。タイプ1でも技術的には(ハードウェア的には)にはスロットリングは可能だったが、試験機1号機を早期に打ち上げるため、スロットリング機能については試験や認定を行わなかったので実施しなかった。 試験機2号機は、試験機1号機の飛行プロファイル

          LE-9タイプ1Aエンジンのスロットリングや、H3ロケットの30形態などについて

          H3ロケット3号機、7月1日に打ち上げへ 「試験機2号機の成功がまぐれではないことを証明する」

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年6月28日、H3ロケット3号機の打ち上げ前ブリーフィングを開催した。  天候悪化が予想されることから、打ち上げは1日延びることになったものの、打ち上げに向けた準備作業は順調だという。  3号機では、試験機1号機で打ち上げに失敗した「だいち3号」と同じ名前をもつ「だいち4号」を打ち上げるほか、試験機2号機の成功がまぐれではないことを証明する、重要なミッションとなる。 打ち上げは7月1日に H3ロケット3号機の打ち上げは、当初6

          H3ロケット3号機、7月1日に打ち上げへ 「試験機2号機の成功がまぐれではないことを証明する」

          H3ロケット3号機、悪天候で打ち上げ延期 新たな打ち上げ日は7月1日に

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年6月28日、H3ロケット3号機の打ち上げを延期すると発表した。  当初、打ち上げは6月30日の予定だったが、打ち上げ前日と当日に天候悪化が予想されるという。  新しい打ち上げ予定日などは以下のとおりとなっている。 打ち上げ日:2024年7月1日(月) 打ち上げ時間帯:12時6分42秒~12時19分34秒(日本標準時) 打ち上げ予備期間:2024年7月2日(火)~2024年7月31日(水)  なお、7月1日の打ち上げの可否に

          H3ロケット3号機、悪天候で打ち上げ延期 新たな打ち上げ日は7月1日に

          Jonathan's Space Report No. 830 日本語版

           本記事は、天文学者のジョナサン・マクダウェルさんが発行されている『Jonathan's Space Report(JSR)』No. 830の日本語版です。 オリジナル版はこちら 2024年3月1日 マサチューセッツ州サマービル 国際宇宙ステーション(ISS) ISSでは、第70次長期滞在(Expedition 70)が継続中である。  米民間企業アクシアム・スペース(Axiom Space)による宇宙飛行ミッション「アクシアム3(Axiom-3)」は、協定世界時2月

          Jonathan's Space Report No. 830 日本語版

          Jonathan's Space Report No. 829 日本語版

          訳者より 天文学者のジョナサン・マクダウェルさんが発行されている『Jonathan's Space Report(JSR)』の、日本語訳を作成しました。  JSRは、マクダウェルさんが発行されている宇宙開発に関するニューズレターで、最近の衛星打ち上げをはじめ、国際宇宙ステーションでの活動、特筆すべき宇宙活動などをまとめたもので、米軍などの機密ミッションに関する推測、NASAの発表やメディアの報道の誤りの指摘なども含まれ、高い信頼性で知られています。  1989年から毎月

          Jonathan's Space Report No. 829 日本語版

          教科書には書いてあるのに、公の資料では黒塗りになっている固体ロケットの燃料の成分

          コンポジット推進薬の成分 先日の「カイロス」ロケットの打ち上げをめぐって、記者会見でこのようなやり取りがあった。  現代の固体ロケットには、ほぼすべて「コンポジット推進薬」と呼ばれるものが使われており、そしてその主な成分は、たしかに教科書にも書かれてある。  一例として、先ごろ発売された『ロケットシステム』(田辺 英二 、森北出版)では、コンポジット推進薬の成分の一例として、以下のように記載されている。  このうち、過塩素酸アンモニウムは酸化剤として使われる。  合成

          教科書には書いてあるのに、公の資料では黒塗りになっている固体ロケットの燃料の成分

          H3ロケット試験機2号機 打ち上げ経過記者会見 第2部<技術説明>文字起こし

          日時2024年2月17日13:00~13:30ごろ 登壇者(敬称略)岡田 匡史(おかだ・まさし)……JAXA H3プロジェクトチーム プロジェクトマネージャー 新津 真行(にいつ・まゆき)……三菱重工業株式会社 防衛・宇宙セグメント 宇宙事業部 H3プロジェクトマネージャー 岡田プロマネより挨拶 皆さん、本当にお待たせいたしました。ようやくH3が「おぎゃあ」と産声を上げることができました。ここまで皆さんに支えられてこられたと思っていますので、短い時間ですが、いろいろとお

          H3ロケット試験機2号機 打ち上げ経過記者会見 第2部<技術説明>文字起こし