引き出しの中身も“3定”を意識
「机の上はきれいにしているけれど、引き出しのなかが散らかっている」という人は少なくありません。
パッと見をきれいにしておけばいいと考える人だったり、そもそも片づけられない性格であったりと、理由はさまざま。
しかし引き出しが片づかないのは、「仕組みができていないから」だと著者は指摘しています。
引き出しの片づけを仕組み化するため最初に取り組むべきは、保有するモノの「定量」を決めてしまうこと。
まずは、すべてのモノの個数を決めてしまうということです。
そして、その量を増やさないために置ける場所を仕切るなど、“一定量以上置けない仕組み”をつくることも大切。
その次にすべきは、置き場所を決める「定置」を行うこと。
使用頻度や効率のよい動線を重視して、最短・最小限の移動で出し入れできる場所を定位置としてしまうということです。
共用の道具入れであれば、定位置を決めたら「住所」をつくってしまうのがよいといいます。その道具入れに入っている備品の名前を書き、住所を明示して貼り出してしまうということ。
さらに工夫して写真つきのものを貼り出したりすると、わざわざ開けなくてもなにが入っているかわかることになります。
モノは見えないところにたまるもの。見えないところにあるモノを探そうとする動線はムダだということになります。しかし、どんどん可視化していけば、ムダな動きを減らせるわけです。
引き出しの奥にたまりやすいものは、過去の書類など「いつか使うかも」と取っておきがちなものであるはず。しかし、そういったものは「期間」を判断基準にして整理してしまうことが大切。
「3カ月以内」「1年以内」など、期間による制限を設けて張り紙をし、その期限が来たら有無を言わさず処分してしまうということです。
定量と定置について触れましたが、「3定」はそもそも何を(定品)・どれだけ(定量)・どこに(定置)配置するか、という3つの定です。
「何をという「定品」をどう決めたら良いかというと、「使用頻度」っと「動作経済」を基準に決めるべきでしょう。
つまり、「よく使うものほど取り出しやすい場所に保管する」ということ。自分自身がよく使うものはなんなのか、そして、それがどこにあると取り出しやすいのか。
この「使用頻度」と「動作経済」のつながりは、動線を設計する際にぜひ意識してほしいと思います。
参考書籍:『トヨタで学んだ動線思考 最短・最速で結果を出す』(原マサヒコ著、祥伝社)
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