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ラジオ福島でここ3年間ほど、6月と12月の5分間、同タイトルのコーナー(月曜朝8:20頃)でコメンテーターをしています。以前話したことを編集して備忘録代わりに載せることにしました。時系列はバラバラですが、ちょっとでもお役に立てることがあれば幸いです。
最近、景気も悪いし生きにくい世の中になってきて、身近な人にも「死にたい」と言われることがあります。その度に私はかなり頑張って反論していますが、なかなかこちらの伝えたいことが伝わっていないようにも感じていて、Xでおかしなポストが流れてきたり、時折連絡がつかなくなったりするので困っています。メンタルコーチや心理相談員をしている以上、覚悟の上ではあるのですが、私も大切な人を立て続けに病気で失った経験があるので、この「死」ということには非常にこだわりがあります。それをちょっとまとめて
副業禁止の会社はまだまだ多いと思うのですが、会社で働いたうえで、休日に副業をする場合、休みをどう使うかは基本的に本人の自由なので、会社にそれを禁止する根拠はあまりないんです。私も就業規則を作ってきたのである程度わかるんですが、何を根拠にしてきたかといえば、これまでは労働時間の通算の問題と、情報漏洩のリスク、つまり守秘義務を守るためということを盾に禁止してきたんですよね。 ところが、年功序列も崩れ、中堅~ベテランの賃金を上げられない状況になってきたので、国は今や副業推進に舵を
私は大学生向けの就活サイト(PORTキャリア)で、アドバイザーとして記事のコメントを月に5~6本程度担当しています。また、福島県の2つの大学の面接指導を15年以上やらせていただいており、大学生の質問や関心事が本当にピンからキリまであって驚くことが多いです。 そうした中で、最近考えさせられたことが「一流の会社に入りたい」というテーマです。この「一流」というのは色々な解釈ができますよね。一般論で言えば大企業やシェアの高い企業を指すのかもしれませんが、地方でも、中小企業でも一流と
生産年齢のピークが1995年の8700万人くらいですが、2021年でこれが7450万人になっています。12年後の2035年の推計値で6500万人を割る内閣府の予測になっていて、ここくらいまでが大体確実な未来だろうと思います。それ以降は政策などで生産年齢の定義が変わって比較できないようになるんじゃないかと思いますが、いずれにしても労働力が15年で1千万人(約13%)近く減ることになります。男女別の労働力の増減を見れば、男性の大幅減少と女性の増加傾向が続いているので、結局、労働力
何かを説明するときにあらかじめ「こういう論文があって」とか「こういう研究がなされています」という言い方をすることがあります。もともとはあるテレビ番組の影響じゃないかという気がするんですが、私も研修や講演でそういう言い方をすることがあります。では厳密に言ってそれは正しいのでしょうか。実は決してそうではないんですよね。 極論を言えば論文なんて、書いて発表するだけなら誰にでもできてしまう。実績や権威のある方が査読している場合はある程度信頼できるのですが、査読付き論文かそうでないか
組織で働く場合、大きな組織の中には小さな組織(チーム)が含まれています、それぞれの組織には目標があり、複数の人々が目標に向かって協力しながら働くために「マネジメント」という知識・技術が必要になります。簡単に言えば、マネジメントとはチームで目標を達成するための努力の全てを指します。 では、目標とは何か。あるべき数字や状態の事です。数字は明確ですが、状態は明確でないこともあります。例えば「きれいに掃除する」という場合、「きれい」の判断は人によって違うかもしれません。そうなると、
私が上場企業を辞めて個人事業主として独立したのは44歳の時です。在職中に取っていたキャリアコンサルタントの資格が国家資格になるということがあり、仕事の中で長年、採用と社員教育をしていたのでこの分野で独立しようと思っていました。在職中から会社の許可を得て文部科学省委託事業の委員も引き受けており、独立後も当初は失業者の就職支援や大学のキャリア教育講師が主な収入源でした。 そして、時流もちょうど合っていました。2006年に大きく改正された会社法で、資本金の最低額のルールがなくなり、
個人の方から転職相談や昇進昇格に伴うコーチングを依頼されることがあります。たいていは大手企業の管理職クラス~中堅の方で、何かしら今後に不安を持っている方なのですが、何度か面談をするうちに「この仕事に向いていない」とか「やりたくないけど社命なのでしかたない」ということを言われることがあり、その度に、「やりたくない」「向いていない」って一体何だろう、と考えています。 これには決まった答えは無くて、話が深くなっていくと違う事なんだな、と気づくこともあって、実は人間関係のことだった
ストレスチェック制度、というものが導入されて数年過ぎたわけですが、これが個々の労働者にどう影響しているか、というのは色々な統計を見ても今一つはっきりしません。しかし、職場環境は徐々に改善してきているらしいというのは厚労省が行っている労働安全衛生調査の中の一部に出てきています。ストレスチェックの組織分析結果を活用して改善を図る企業が着実に増えてきています。では、働く個人としてはどうなのでしょう。実はストレスチェック制度の主な導入目的は、組織対策以前に自分自身で自分のストレスに気
ここ3年、弊社で一番研修の依頼が多いのがこのテーマです。法改正を機に「・・・ハラスメント」というのが造語でいろいろできてきて、マスコミやネットニュースで取り上げられるので、話題が起こるという事もありますが、分類はどうであれ、ハラスメントを一言で言うと、いじめや嫌がらせのことです。誰もがハラスメントの加害者にも被害者にもなりたくないと思うのですが、職場で起こりやすいパワハラ、セクハラ、それらを含むモラハラの特徴としては、加害者には自分がハラスメントをしている自覚がない、というも
労災の統計を見ると、日本は現場での軽い災害はどんどん減っていて、欧米とはけた違いに改善しているのですが、死亡災害の割合は欧米諸国に負けてしまっているという現状があります。不思議なことですが、これは「個人がなんとかできること」は頑張って改善しているけれど、「個人ではどうしようもないこと」の改善がまだまだ進んでいないということなのでしょう。現場の努力は(危険予知やヒヤリハットなどの地道な活動で)かなりできているが、マネジメントのほうがずっと遅れているということです。 経営側がこ
スイスの国際標準化機構(ISO)が認証を出している14001、27001などのマネジメントシステムの規格があります。良く工場などで見かける言葉ですが、9001は品質、14001は環境、27001は情報というように、時流や世界的な関心の高まりに合わせてテーマが追加されてきています。その中に、比較的新しい45001という「安全衛生マネジメントシステム」があります。つまり世界基準で言えば、今の職場の中心課題は「生産」や「品質」よりも「安全・衛生」に移っているのだと思います。 この
私は独立する前にはアパレル・スポーツ用品小売業で21年半働いておりました。地元ではご存知の方も多いのですが、この会社は昔は紳士服店で、昭和の時代はスポーツ事業はまだ赤字で、ビジネススーツが収益の柱でした。その後本社勤務になり、人事部と商品部という部署で長く勤めてきたのですが、その間事業はどんどん変わっていき、やがて業績の9割以上がスポーツ用品という状況になって、40歳を超えてから、初めてスポーツ店の店長をすることにもなりました。 私は洋服屋では店舗運営を経験していますが、ス
労働力人口が減って人材獲得が難しくなってきている中で、動機づけや定着の手法として上司と部下の面談に注目が集まっています。大手企業が制度化して1on1などと言って、それに対していろいろな人がいろいろな解釈をつけていますが、よくよく内容を見てみると昔から日本の中小企業で当たり前にやっていることで、特別なことではありません。会社が大きくなり人が多くなると制度化しないとできなくなってくるということなのでしょうね。いずれにせよ、こうした取り組みは「人」という資源をきちんと見直そうという
キャリアコンサルティング面談をしていると、昔に比べ、「うまくいっているのに不安」という人が増え続けている気がします。きちんと数字は取っていませんが、20代から40代くらいで割と顕著に聞く内容です。「何不自由ないのに不安」「何も起きていないのに不安」という漠然としたものはどこから来ているのでしょう。 極端な例で考えてみると、地震の後の心的障害リスクを調べた研究があって、1か月後から1年くらいまでのリスクが高いとのこと。これは事態がある程度落ち着いてきたときに不安がピークになる
求人媒体で「Wantedly」というサイトがあります。立ち上げ時から知人が使って以前はよく見ていたんですが、気づいたらだいぶ急成長して大きくなっているようでした。ここの求人は給与条件が書いておらず、仕事の面白さや変わった人の集まりなどがPRポイントになっています。業種に偏りはあるのですが、「内発的報酬」により多くスポットが当てられているのが特徴です。給与やポジションなどは「外発的報酬」(誰かから与えてもらうもの)です。それに対して「内発的報酬」は欲求や嗜好など、自分の内面にあ