超究極・傑「ゼーレ」は何故炎上したのか【モンスト】
超究極・傑ゼーレ とは
2024/11/21のモンストニュースにて、超究極・彩に続いて新しい形式の超究極が発表された、それが「超究極・傑」である。
オーブを使ってバトルカードという「クエスト挑戦権」を購入する必要のある、モンストにおいて前代未聞のシステムの実装を発表した。
そして、それはもう大炎上した。ここ数年で一番燃えた。
炎上した主な理由は4つある。
1つ目は「挑戦自体にオーブが必要」
2つ目は「通常の5倍のオーブを費やさない限り、運極に3ヶ月超の時間がかかる」
3つ目は「唯一無二の新アビリティ 経験値アップ(ラック)の実装」
そして4つ目として「挑戦権の入手が期間限定」である。
問題点その1「挑戦自体にオーブが必要」
まず「挑戦自体にオーブが必要」という点について。
リアルイベントやアーケード機との連携は詳しくないため触れないが、ゲーム内オーブを使用しなければ挑戦そのものが不可能なクエストの実装は今回が初である。
天魔の孤城や禁忌の獄・深淵など、どんなに高難易度や新しいイベントでもオーブを使わなければ挑戦すら出来ないシステムはこれまでは無かった。
さらに問題視されている点は、「クエストをリタイア、ゲームオーバーした場合でもバトルカードが消費される」ことである。
よくオーブ96個使わないと運極出来ないと語られているが無敗が前提の数であり、オーブ96個使っても運極出来ないプレイヤーがそれなりに生まれてしまうことは明白だろう。既にSNSではクエストに負けた画像がいくつも投稿されている。
これを「プレイが下手」で切り捨てるような建設的ではない意見を出してしまっては、ただマウントを取りたいだけの品性のない人間になってしまう。
このバトルカードを消費する仕様は実装しないほうが良かっただろう。ただただ運営がオーブを回収したいだけの仕組みであり、クエストに失敗してしまった際のモンスターストライクそのものに対するモチベーションを大きく下げかねない危険なルールだ。
バトルカード配布が初回の3枚以外にも、例えば「モンストの日のラック交換」などで入手できるようであればまだマシだったかも知れない。しかしゼーレ実装後に来るモンストの日ではそうならなかったので今回の超究極・傑では残りすべてオーブを使わせる予定であり、一度実装した仕様を今更変えたり配布する気は無いということだろう。
問題点その2「運極に3ヶ月超の時間がかかる」
次に「通常の5倍のオーブを費やさない限り、運極に3ヶ月超の時間がかかる」点について、
そもそも「通常がオーブ5個でバトルカード1枚購入に対して、1日1回限定で安く買えるサービスがあるよ」というのがモンストニュースでされた説明だという点は無視する。
オーブ96個というのは、初回配布3枚の他に運極にできる最低限のバトルカード購入に必要なオーブ数である。
しかし、オーブ1個でバトルカード1枚購入することは1日1回しか出来ないのでオーブ96個で運極するためには96日必要であり、クエストも無敗で勝利する必要がある。
これの問題は「96日後のゼーレ」は必要なのか?という点だ。
ゼーレの性能は運枠としてはそれなりに強く、砲撃型のランページウォールボムで誘発をしながらハイエナジーサークルを出すことで画面全体に火力を出せる点が優秀だ。
比較対象はグランギニョルになるだろう。同じく獣神化の砲撃型貫通で誘発の出来る友情コンボを所持している。ギミック対応力もかなり似ている。
ゼーレの勝っている点は広範囲友情で取りこぼしが少ない点とマインスイーパーを持っていることでより広くクエストに対応していること。
グランギニョルが優位な点は全属性キラー持ちで友情火力が高いことと、低ターンで打てる集合SSで配置を整え直して6方向爆撃を的確にボスに放てる点にある。
一長一短あるのでどちらが強いとするかは人次第だが、ゼーレの強さは直近の超究極・彩で入手できたグランギニョルと大差は無いと考えている。
そのためグランギニョルを所持していればゼーレは取りに行かなくても問題の少ないキャラだったが、唯一無二のアビリティの所為でスルーすることは許されないと感じるプレイヤーを多く生み出した。
それが新アビリティの「経験値アップ(ラック)」だ。
問題点その3「経験値アップ(ラック)の実装」
「唯一無二の新アビリティ 経験値アップ(ラック)の実装」について、
この炎上騒動でひとつだけ断言できることがある。このアビリティさえ存在していなければ、モンストニュースで低評価の押された数が高評価の5倍10倍となることは無かったであろうということだ。
この経験値アップはラックアビリティなので運極にならないと真価を発揮しない。
運極状態だと獲得経験値は1.5倍になるがラック1では微々たる量しか増えない、効率を一切求めない人を除けば同アビリティを持っているキャラが他に居ないため運極の確保が必須ということになる。
なぜならば、効率をごくわずかでも求めてしまうと、他の人より何パーセントも効率の悪い周回をしていることが常に脳裏にちらつくことになるからだ。
これでモチベーションが下がらないわけがない。
このアビリティは超究極・傑ではなく、期間限定でも無い場所に実装するべきであった。それこそ今や誰が挑んでいるのか分からない神獣の聖域でも良いし、なんらかのEXクエストでも良い。
「また神獣やるのか」なんて批判が出たとしても、火消しのために諸々の配布をする事態には陥らなかっただろうと考えている。
話を戻すが「96日後のゼーレは必要なのか」という問題は、ゼーレを強さの面で上回るキャラが出るかどうかは些細なことで、本質としては「経験値アップ(ラック)」が他のキャラに実装されるか否かで結果が出る。
96日以内に実装されればそれはもう酷い事態になるだろう。
しかし、いつまでも他のキャラに与えないわけにはいかない。
その理由は「超究極・傑ゼーレ」のクエストはバトルカードがあればいつでも挑めるという顔をしつつ、その実態は期間限定だからだ。
問題点その4「挑戦権の入手が期間限定」
最後の主な炎上理由「挑戦権の入手が期間限定」であること。
バトルカードの購入は期間限定で2025/5/22の昼間までだ。1日1枚のペースで購入すると、2月の末近くまで時間がかかるが、期間の余裕はあるように見える。
しかし悪しき面として、2025/2/13より後にモンストを初めてくれた新規プレイヤーさんは1日1回バトルカードを購入してもゼーレの運極が間に合わないという問題がある。
バトルカード3枚の配布は2024/12/22までなので99枚入手するにはオーブ99個を使って99日かける必要がある。
新規に向かってオーブ5個使って間に合うように購入しろと言う既存プレイヤーがもし居るのであれば、それはあまりにも酷なので口には出さないで欲しいと切に願う。
そしてこのバトルカードは「期間内に99枚集めれば大丈夫」で済む内容では無いことが問題だ。先述した通りクエストに負けてもバトルカードは消費されてしまうのである。
99枚ぴったりバトルカードを集めてもクエストで負ければ運極でゼーレを使うという未来は失われるため、交換期間を過ぎてから挑むことを検討しているのであれば保険として何枚か余分に持っておきたい。しかし、その保険も使わなければオーブとして返ってくることは無いので注意が必要だ。
もちろん負けが重なり保険のバトルカードを使い切ってしまう可能性もある。
このような数多の問題をかかえている超究極・傑のゼーレだけで経験値アップのアビリティが終わるわけがなく、予想としては春から夏頃に新たに経験値アップ系統のアビリティを持ったキャラを発表するだろう。
「経験値アップS」なら早ければ4月頃かもしれない。Sであればゼーレ運極を作ったプレイヤーからも文句が生まれず、ゼーレ運極が間に合わない人やこれからゼーレ運極を作る人への若干の救済になる。2025/5/22以降であれば同じ経験値アップ(ラック)を超究極・傑とは限らないがすぐに出してくる可能性もある。11月からバトルカードを交換し続けたプレイヤーは3ヶ月ほど実用出来ているのでそんなに多くない程度の怨嗟の声で済むだろう。
「3週連続!冬のログインキャンペーン」について
この炎上に対して運営が行った対応は特に明言されていないが、翌週(2024/11/28)のモンストニュースで発表された「3週連続!冬のログインキャンペーン」の3週目で最低限の対応したと考えている。
この日発表されたキャンペーンの内容が明らかに豪華だったのだ。
デイリーアップグレードガチャの開催
「冬オーブ」を50個の配布(使用期限:年内まで)
上記の通り2種類もある。オーブを使用せず限定キャラを確定で入手できるガチャ系イベントに加え、期間限定とはいえオーブの配布まで行っている。バトルカードの購入にこのオーブを使ってくれということだと解釈した。(もっとも、期間限定オーブなので30日分くらいしか購入できないが)
ゼーレ発表と同じタイミングで出された2週目のキャンペーン内容が、従来のコラボではこのように大々的にログインキャンペーンと銘打たずとも配布されていたアイテムの類であったが、それと比較すると3週目が異質なことがよく分かる。
↓コラボイベントのページに追加情報として足されるレベルの内容だった。(コネクトの書やわくわくミンELのような貴重なアイテムも無い)
この「冬オーブ」をゼーレ発表と同じタイミングの2週目のキャンペーンとして配布していればどれだけマシだっただろうか。
炎上していなければ配布されることは無かったであろうことを思うと考えるだけ無駄かもしれないが思いを馳せずにはいられない。
ちなみに冬のログインキャンペーンの1週目は「ログインプレゼントBIG」というオーブも限定キャラも拾える可能性のある滅茶苦茶おいしいキャンペーンだったので、2週目の悲惨さが一層際立つ結果になってしまった。これと2週目の順番が逆でもかなりマシに見えたはずだ。
無理筋な擁護に対する個人的見解
よく擁護側の意見として挙げられているのは「96個のオーブで運極まで集められることを考えれば安い」というものである。
10連ガチャ2回分に満たないオーブを費やすだけで、限定キャラには並ばないものの「ガチャ限キャラと遜色無い強さのキャラを運極として使える」という方向性の擁護である。
この擁護は擁護として成立していない意見なので、その理由を説明する。
そもそもこの擁護風の意見は、炎上理由1つ目の「挑戦自体にオーブが必要」という点のみを取り上げた意見である。
さらに実装時点では運枠としてそれなりに強いことから、一見すると筋が通っているように見えなくもない。
しかし上記で取り上げている通り、様々な理由をもって批判意見が挙がっているためこれだけでは不十分だ。
そもそも高い安いは主観でしかなく、他人に押し付けるものではない。
もし必要なオーブが97個だったら?150個だったら?もし最低200個必要だったとしても40連分で運極が使えるんだからまだ安いのか?などと不毛なことこの上ない。
さて、ズレた擁護があまりにも目に付いたので茶化すように反論してしまったが、この炎上は必要なオーブが多いだの少ないだの高い安いは本筋では無いことはこれまで説明した通りだ。
運営からしてもここまで不満が出ることは想定していなかったのだろうが、初日にオーブ5個使ってバトルカード1枚と交換しまくるYouTuberやインフルエンサーに示しがつかないため、今回の開催期間中に仕様を変更することは無いだろう。
しかし、翌週のモンストニュースの姿勢を見るに、今回はなんとかこれで手打ちにしてくれという運営からの声が聞こえて来ないことも無かった。
次の超究極・傑はモンストの日など色々なイベントで少しずつバトルカード配るといったオーブを消費しなくても挑めるシステムになったり、敗北時のバトルカードの消費無しなど緩和をしてくれることを期待をしたい。
それこそ真獣神化に必要な真獣神玉を入手するクエストと同じ仕組みでも歓迎出来る。
二度と来なくてもいいけど。
終わりに
それにしてもゼーレが可愛い女の子で良かった。
これで見た目がコン・ブリオとか須東ブル美とかだったら鎮火しない炎上になっていたかもしれない。
現状ほかのどのキャラも持っていない経験値アップ(ラック)を持っている以上、それはもう仕方なく運極を作成するわけだが、これで年始すぐに経験値アップMや経験値アップLなどの上位互換を出してこようものなら今回のゼーレなど比にもならないほど燃え上がることになるので、それを見ないまま2025年前半を過ごすことが出来れば幸いだ。